本章では、SGX DDK(Driver Development Kit)のソースコードを作業用PCでクロスビルドし、カーネルモジュールを作成する方法について記載します。
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Kernel featuresなど、カーネルの構成に大きく影響のあるコンフィグレーションを変更したカーネルイメージをAndroidで利用した場合、稀にSGX用カーネルモジュールが動作しなくなる場合があります。カスタマイズをおこなったカーネルを使用する場合は、そのカーネルにあわせたSGX用カーネルモジュールを作成する必要があります。
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事前に 11章開発環境の準備 を参照して、作業用PCに開発環境が構築されている必要があります。
SGX DDKのソースコードアーカイブ eurasia_km-[version].tar.gz を取得します。ソースアーカイブは付属DVD-ROMから取得可能です。
SGX用カーネルモジュールをビルドするためには、ビルド済みのカーネルソースコードが必要です。12章カーネルのビルド を参考にしてカーネルソースコードをビルドします。
「ソースアーカイブ取得」で取得したソースアーカイブを展開し、ビルド環境にあわせたパラメータを設定してビルドをおこないます。「カーネルの準備」でビルドしたカーネルソースコードが~/linux-2.6.35-a800evaに配置されている場合、以下のコマンドを実行します。
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SGX用カーネルモジュールのビルドにはdos2unixを使用します。作業用PCにインストールされていない場合は、次のようにインストールをおこなってください。
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SGX用カーネルモジュールを、内蔵ストレージのAndroidシステムにインストールします。事前に9章SDブートの活用を参照して、Armadillo-800 EVAがSDブートしている必要があります。
「ビルド」で作成したSGX用カーネルモジュールはカレントディレクトリ以下にあることを想定しています。