第12章 カーネルのビルド

本章では、Linuxカーネルのソースコードを作業用PCでクロスビルドし、カーネルイメージファイルを作成する方法について記載します。

事前に 11章開発環境の準備 を参照して、作業用PCに開発環境が構築されている必要があります。

12.1. ソースアーカイブの取得

Linuxカーネルのソースアーカイブ linux-2.6.35-a800eva-[version].tar.gzを取得します。ソースアーカイブはArmadilloサイト(http://armadillo.atmark-techno.com)または、付属DVD-ROMから取得可能です。

12.2. ソースアーカイブの展開

取得したソースアーカイブを展開します。図12.1「ソースアーカイブの展開」のように作業してください。

[PC ~]# ls
linux-2.6.35-a800eva-[version].tar.gz
[PC ~]# tar zxvf linux-2.6.35-a800eva-[version].tar.gz
linux-2.6.35-a800eva-[version]  linux-2.6.35-a800eva-[version].tar.gz

図12.1 ソースアーカイブの展開


12.3. ビルド

展開したソースアーカイブをビルドして、イメージファイルを作成します。図12.2「カーネルのビルド」のように作業してください。

1[PC ~]$ cd linux-2.6.35-a800eva-[version]
2[PC ~/linux-2.6.35-a800eva-[version]]$ make ARCH=arm armadillo800eva_android_defconfig
3[PC ~/linux-2.6.35-a800eva-[version]]$ make ARCH=arm CROSS_COMPILE=arm-linux-gnueabi-
4[PC ~/linux-2.6.35-a800eva-[version]]$ ls arch/arm/boot/Image
Image

1

ソースコードディレクトリに移動します

2

デフォルトコンフィギュレーションを適用します

3

ソースコードをビルドします

4

イメージファイルが作成できたことを確認します

図12.2 カーネルのビルド