本章では、Armadillo-800 EVAに搭載されている無線LANモジュール Armadillo-WLAN(AWL13)を、Debianで使用する方法について記載します。
無線通信をおこなうためには以下の作業が必要となりますが、Armadillo-800 EVAに標準でインストールされているDebianでは、udevによって1.および2.を自動的におこなうように設定することが可能です。
カーネルモジュールをロードする
ファームウェアをロードする
無線設定をおこなう
8.1.2. カーネルモジュール/ファームウェアロードの自動化
udevがAWL13を検出した場合に、自動的にカーネルモジュールをロードできるようにするために、depmodコマンドを実行します。
depmodコマンド実行後にArmadillo-800 EVAを再起動すると、次回Debian起動時に自動的にカーネルモジュールがロードされます。カーネルモジュールがロードされると、udevが自動的にファームウェアのロードをおこないます。起動ログに以下ように表示されるため、カーネルモジュールおよびファームウェアのロードに成功したことが確認できます。
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depmodコマンド実行後、Armadillo-800 EVAを再起動させずに、udevにAWL13を検出させたい場合は、以下のコマンドを実行してください。
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カーネルモジュールがロードされない場合は、「ディップスイッチの設定」を参照してSW1(ディップスイッチ)の設定を確認してください。CON14(AWL13 モジュールインターフェース)とCON8(SD2インターフェース)は排他になっており、どちらか一方しか使用することができません。AWL13を使用する場合は、ディップスイッチのSDHI1設定(SW1.5)をOFFに設定してください。
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インフラストラクチャモードおよびアドホックモードの無線設定について記載します。より詳細な設定方法については、「Armadillo-WLAN(AWL13) ソフトウェアマニュアル」を参照してください。
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有線LANインターフェースを使用してネットワークに接続している場合、ネットワーク通信時に AWL13 が使用されない場合があります。確実に無線通信をおこないたい場合は、図7.5「ifdownコマンドによる有線LANの無効化」を参照して有線LANインターフェースを無効にしてください。
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使用環境によっては、AWL13が通信しづらい場合があります。そのような環境下では、外付けアンテナを取り付けることで問題が改善する場合があります。外付けアンテナに関する情報は、「Armadillo-WLAN(AWL13) ハードウェアマニュアル」をご覧ください。
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無線通信をおこなうための基本的な設定パラメータについて記載します。設定には、Wireless Tools[]に含まれるiwconfig/iwprivコマンドを使用します。
AWL13 をアドホックモードに設定し、アドホック端末接続する設定例を示します。
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アドホックモードでは、WPA/WPA2には対応していません。
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