USBガジェットを使用する方法について説明します。USBデバイス機能を提供するUSBガジェットドライバには様々な種類のものが用意されていますが、ここでは例としてイーサネットガジェットドライバ[]を有効化した Linuxカーネルイメージファイルを作成し、Armadillo-EVA 1500 を USB デバイスとして使用する方法を紹介します。
USBガジェットをを使用するためには、Armadillo-EVA 1500 に電源を投入する前に機能選択スイッチの USB 2.0 設定(SW2.4)をOFFに設定する必要があります。
カーネルコンフィギュレーションを変更して、イーサネットガジェットに対応したLinuxカーネルイメージファイルを作成します。
18.4.2.1. イーサネットガジェット対応イメージのビルド
カーネルコンフィギュレーションを変更して、イーサネットガジェットを使用可能にします。「Linuxカーネルイメージをカスタマイズする」を参照して次のようにコンフィギュレーションを変更します。
カーネルコンフィギュレーションの確定後、makeコマンドを実行してイメージファイルを作成します。
ATDE5 と Armadillo-EVA 1500で、イーサネットガジェットを使用したPING通信を行います。
事前に「取り外し可能デバイスの使用」を参照して、ATDE5 に Armadillo-EVA 1500を接続する必要があります。Armadillo-EVA 1500のデバイス名は「Netchip RNDIS/Ethernet Gadget」と表示されます。
接続が完了すると、ATDE5では自動的にネットワークインターフェース"usb0"が有効化されます。有効化が完了し、リンクローカルアドレス[]が割り当てられると、"ifconfig"コマンドの出力結果は次のように表示されます。
Armadillo-EVA 1500では、手動でネットワークインターフェース"usb0"を有効化する必要があります。まずリンクローカルアドレスを割り当てるための avahi-autoipd パッケージをインストールします。
avahi-autoipdを実行し、ネットワークインターフェース"usb0"を有効化します。有効化が完了し、リンクローカルアドレスが割り当てられると、"ifconfig"コマンドの出力結果は次のように表示されます。
Armadillo-EVA 1500からATDE5に、イーサネットガジェットを使用したPING通信を行う例を次に示します。
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eth0またはawlan0を使用してネットワークに接続している場合、ネットワーク通信時にusb0が使用されない場合があります。確実にusb0を使用させる場合は、usb0以外のネットワークインターフェースを無効化してください。
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