インターフェース仕様

Armadillo-IoT ゲートウェイ A6のインターフェース仕様について説明します。

18.1. インターフェースレイアウト

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図18.1 Armadillo-IoT A6 メインユニット インターフェースレイアウト(U1モデル)


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図18.2 Armadillo-IoT A6 メインユニット インターフェースレイアウト(C1モデル)


表18.1 Armadillo-IoT ゲートウェイ A6 メインユニット インターフェース一覧 [9]

部品番号インターフェース名型番メーカー

CON1

SD インターフェース

SDHK-8BNS-K-303-TB(HF)

日本圧着端子製造株式会社

CON2

LAN インターフェース

TM11R-5M2-88-LP

ヒロセ電機株式会社

CON3

シリアルインターフェース

XM2C-0942-132L

オムロン株式会社

CON4

シリアルインターフェース

A1-10PA-2.54DSA(71)

ヒロセ電機株式会社

CON5

USB インターフェース

UBA-4RS-D14T-4D(LF)(SN)

日本圧着端子製造株式会社

CON12

電源入力インターフェース

HEC3690-015210

ホシデン株式会社

LED1

LAN スピード LED

SML-310MTT86

ローム株式会社

LED2

LAN リンクアクティビティ LED

SML-310YTT86

ローム株式会社

LED3

ユーザー LED(赤)

SLR-342VC3F

ローム株式会社

LED4

ユーザー LED(緑)

SLR-342MC3F

ローム株式会社

SW1

ユーザースイッチ

SKHHDJA010

ALPS ELECTRIC

[9] 部品の実装、未実装を問わず、搭載可能な部品型番を記載しています。


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図18.3 Armadillo-IoT ゲートウェイ A6 サブユニット インターフェースレイアウト


表18.2 Armadillo-IoT ゲートウェイ A6 サブユニット インターフェース一覧 [10]

部品番号インターフェース名型番メーカー

CON1

LTE アンテナインターフェース

U.FL-R-SMT-1(10)

ヒロセ電機株式会社

CON2

nanoSIM インターフェース

SF72S006VBDR2500

日本航空電子工業株式会社

CON3

拡張インターフェース

XG4C-1434

オムロン株式会社

SW1

起動デバイス設定スイッチ

CSS-1210TB

日本電産コパル電子株式会社

[10] 部品の実装、未実装を問わず、搭載可能な部品型番を記載しています。


18.2. メインユニット CON1(SDインターフェース)

CON1はハイスピード(最大クロック周波数: 49.5MHz)に対応したSDインターフェースです。 信号線はi.MX6ULLのSDホストコントローラ(uSDHC2)に接続されています。

SDカードに供給される電源はi.MX6ULLのNAND_ALEピン(GPIO4_IO10)で制御が可能です。 Highレベル出力で電源が供給され、Lowレベル出力で電源が切断されます。

[警告]

CON1は活線挿抜に対応していません。microSDカードの挿抜は、電源を切断してから行ってください。

表18.3 メインユニット CON1 信号配列

ピン番号 ピン名 I/O 説明

1

DAT2

In/Out

SDデータバス(bit2)、i.MX6ULLのNAND_DATA02ピンに接続

2

CD/DAT3

In/Out

SDデータバス(bit3)、i.MX6ULLのNAND_DATA03ピンに接続

3

CMD

In/Out

SDコマンド/レスポンス、i.MX6ULLのNAND_WE_Bピンに接続

4

VDD

Power

電源(VCC_3.3V)

5

CLK

Out

i.MX6ULLのNAND_RE_Bピンに接続

6

VSS

Power

電源(GND)

7

DAT0

In/Out

i.MX6ULLのNAND_DATA00ピンに接続

8

DAT1

In/Out

i.MX6ULLのNAND_DATA01ピンに接続


18.3. メインユニット CON2(LANインターフェース)

CON2は10BASE-T/100BASE-TXに対応したLANインターフェースです。 カテゴリ5以上のEthernetケーブルを接続することができます。 AUTO-MDIX機能を搭載しており、ストレートケーブルまたはクロスケーブルを自動認識して送受信端子を切り替えます。

信号線はEthenet PHY(LAN8720AI-CP/Microchip Technology)を経由してi.MX6ULLのEthernetコントローラ(ENET1)に接続されています。

表18.4 メインユニット CON2 信号配列

ピン番号 ピン名 I/O 説明

1

TX+

In/Out

送信データ(+)

2

TX-

In/Out

送信データ(-)

3

RX+

In/Out

受信データ(+)

4

-

-

CON2の5ピンと接続後に75Ω終端

5

-

-

CON2の4ピンと接続後に75Ω終端

6

RX-

In/Out

受信データ(-)

7

-

-

CON2の8ピンと接続後に75Ω終端

8

-

-

CON2の7ピンと接続後に75Ω終端


18.4. メインユニット LED1、LED2(LAN LED)

LED1、LED2はLANインターフェースのステータスLEDです。CON2の上部に表示されます。 信号線はEthenet PHY(LAN8720AI-CP/Microchip Technology)のLEDピンに接続されています。

表18.5 LAN LEDの動作

LED 名称(色) 状態 説明

LED1

LANスピードLED(緑)

消灯

10Mbpsで接続されている、もしくはEthernetケーブル未接続

点灯

100Mbpsで接続されている

LED2

LANリンクアクティビティ(黄)

消灯

リンクが確立されていない

点灯

リンクが確立されている

点滅

リンクが確立されており、データを送受信している


18.5. メインユニット CON3、CON4(シリアルインターフェース)

CON3、CON4は非同期(調歩同期)シリアルインターフェースです。 信号線はRS232Cレベル変換ICを経由してi.MX6ULLのUARTコントローラ(UART3)に接続されています。

  • 信号入出力レベル: RS-232Cレベル
  • 最大データ転送レート: 230.4kbps
  • フロー制御: CTS、RTS、DTR、DSR、DCD、RI

表18.6 メインユニット CON3 信号配列

ピン番号 ピン名 I/O 説明

1

DCD

In

キャリア検出、i.MX6ULLのSNVS_TAMPER2ピンに接続、CON4の1ピンと共通

2

RXD

In

受信データ、i.MX6ULLのUART3_RX_DATAピンに接続、CON4の3ピンと共通

3

TXD

Out

送信データ、i.MX6ULLのUART3_TX_DATAピンに接続、CON4の5ピンと共通

4

DTR

Out

データ端末レディ、i.MX6ULLのGPIO1_IO00ピンに接続、CON4の7ピンと共通

5

GND

Power

電源(GND)

6

DSR

In

データセットレディ、i.MX6ULLのSNVS_TAMPER0ピンに接続、CON4の2ピンと共通

7

RTS

Out

送信要求、i.MX6ULLのUART3_CTS_Bピンに接続、CON4の4ピンと共通

8

CTS

In

送信可能、i.MX6ULLのUART3_RTS_Bピンに接続、CON4の6ピンと共通

9

RI

In

被呼表示、i.MX6ULLのSNVS_TAMPER1ピンに接続、CON4の8ピンと共通


表18.7 メインユニット CON4 信号配列

ピン番号 ピン名 I/O 説明

1

DCD

In

キャリア検出、i.MX6ULLのSNVS_TAMPER2ピンに接続、CON3の1ピンと共通

2

DSR

In

データセットレディ、i.MX6ULLのSNVS_TAMPER0ピンに接続、CON3の6ピンと共通

3

RXD

In

受信データ、i.MX6ULLのUART3_RX_DATAピンに接続、CON3の2ピンと共通

4

RTS

Out

送信要求、i.MX6ULLのUART3_CTS_Bピンに接続、CON3の7ピンと共通

5

TXD

Out

送信データ、i.MX6ULLのUART3_TX_DATAピンに接続、CON3の3ピンと共通

6

CTS

In

送信可能、i.MX6ULLのUART3_RTS_Bピンに接続、CON3の8ピンと共通

7

DTR

Out

データ端末レディ、i.MX6ULLのGPIO1_IO00ピンに接続、CON3の4ピンと共通

8

RI

In

被呼表示、i.MX6ULLのSNVS_TAMPER1ピンに接続、CON3の9ピンと共通

9

GND

Power

電源(GND)

10

VCC_3.3V

Power

電源出力(VCC_3.3V)


[警告]

CON3とCON4は、共通の信号が接続されており、同時に使用することはできません。 どちらか一方のコネクタでのみ、ご使用ください。

18.6. メインユニット CON5(USBホストインターフェース)

CON5はUSBホストインターフェースです。 2段のコネクタを実装しており、下段の信号線はi.MX6ULLのUSBコントローラ(USB OTG1)接続されています。 上段の信号線はマルチプレクサを経由して、i.MX6ULLのUSBコントローラ(USB OTG2)に接続されています。

マルチプレクサのセレクトピンはCON9の24ピンで制御することが可能で、 オープンもしくはHighレベルを入力することでCON5の上段、 Lowレベルを入力することでCON9にUSB OTG2の接続先が変更されます。

images/usb-mux.svg

図18.4 USB OTG2の接続先の変更


下段に供給される電源(USB_OTG1_VBUS)はi.MX6ULLのUART1_RTS_Bピン(GPIO1_IO19)、 上段に供給される電源(USB_OTG2_VBUS)はi.MX6ULLのCSI_MCLKピン(GPIO4_IO17)で制御が可能で、 Highレベル出力で電源が供給され、Lowレベル出力で電源が切断されます。

images/usb-power.svg

図18.5 USBホストインターフェースの電源制御


  • データ転送モード

    • High Speed(480Mbps)
    • Full Speed(12Mbps)
    • Low Speed(1.5Mbps)

表18.8 メインユニット CON5 信号配列

ピン番号 ピン名 I/O 説明

1

USB1_VBUS

Power

電源(USB_OTG1_VBUS)、i.MX6ULLのUSB_OTG1_VBUSピンに接続

2

USB1_DN

In/Out

USB1のマイナス側信号、i.MX6ULLのUSB_OTG1_DNピンに接続

3

USB1_DP

In/Out

USB1のプラス側信号、i.MX6ULLのUSB_OTG1_DPピンに接続

4

GND

Power

電源(GND)

5

USB2_VBUS

Power

電源(USB2_OTG2_VBUS)、i.MX6ULLのUSB_OTG2_VBUSピンに接続

6

USB2_DN

In/Out

USB2のマイナス側信号、i.MX6ULLのUSB_OTG2_DNピンに接続

7

USB2_DP

In/Out

USB2のプラス側信号、i.MX6ULLのUSB_OTG2_DPピンに接続

8

GND

Power

電源(GND)


18.7. メインユニット CON12(電源インターフェース)

CON12は電源供給用インターフェースです。

[警告]

メインユニット CON12とサブユニット CON3の電源(VCC_5V)供給ラインは接続されていますので、同時に電源を供給することはできません。 どちらか一方からのみ電源を供給してください。

CON12にはDCジャックが実装されており、図18.6「ACアダプタの極性マーク」と同じ極性マークのあるACアダプタが使用できます。 ACアダプタのジャック形状はJEITA RC-5320A準拠(電圧区分2)です。

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図18.6 ACアダプタの極性マーク


[警告]

ACアダプタを使用する際は、ACアダプタのDCプラグをArmadillo-IoT ゲートウェイ A6に接続してからACプラグをコンセントに挿してください。

18.8. メインユニット LED3、LED4(ユーザーLED)

LED3、LED4は、ユーザー側で自由に利用できるLEDです。

表18.9 メインユニット LED3、LED4

部品番号 名称(色) 説明

LED3

ユーザー LED(赤)

i.MX6ULLのGPIO1_IO05ピンに接続、(Low: 消灯、High: 点灯)

LED4

ユーザー LED(緑)

i.MX6ULLのGPIO1_IO08ピンに接続、(Low: 消灯、High: 点灯)


18.9. メインユニット SW1(ユーザースイッチ)

SW1は、ユーザー側で自由に利用できる押しボタンスイッチです。

表18.10 メインユニット SW1 信号配列

部品番号 名称 説明

SW1

ユーザースイッチ

i.MX6ULLのJTAG_MODピンに接続、(Low: 押されていない状態、High: 押された状態)


18.10. サブユニット CON1(LTE アンテナインターフェース)

サブユニット CON1は、U.FL アンテナインターフェースです。RFケーブルを使用して外付アンテナと接続します。

[警告]

アンテナ端子にアンテナケーブルを接続する際、 無理な力を加えると破損の原因となりますので、 十分にご注意ください。

18.11. サブユニット CON2(nanoSIM インターフェース)

サブユニット CON2は、LTEモジュール(EMS31-J)用のnanoSIM インターフェースです。

表18.11 サブユニット CON2 信号配列

ピン番号ピン名I/O説明

C1

SIM_VCC

Power

SIM 電源、LTE モジュールの CCVCC に接続

C2

SIM_RST

Out

SIM リセット、LTE モジュールの CCRST に接続

C3

SIM_CLK

Out

SIM クロック、LTE モジュールの CCCLK に接続

C5

GND

Power

電源(GND)

C6

SIM_VPP

-

未接続

C7

SIM_I/O

In

SIM データ、LTE モジュールの CCIO に接続


[警告]

サブユニット CON6 は活線挿抜に対応しておりません。SIM カードの挿抜は、本製品の電源を切断してから行ってください。

18.12. サブユニット CON3(拡張インターフェース)

サブユニット CON3は、機能拡張用のインターフェースです。複数の機能(マルチプレクス)をもった i.MX6ULL の信号線が接続されています。

[警告]

拡張インターフェースに接続する回路を設計される際は、シャットダウンモード時、I2Cまたは拡張入出力ピンへ電圧が印可されない様にしてください。(例:入力トレラントのバッファICを介して、拡張インターフェースに接続等)シャットダウンモード時に電圧を印可した場合、製品が故障するおそれがあります。

[警告]

メインユニット CON12とサブユニット CON3の電源(VCC_5V)供給ラインは接続されていますので、同時に電源を供給することはできません。 どちらか一方からのみ電源を供給してください。

[警告]

基板上に記載されているピン番号は、CON3に実装されたコネクタのピン配列と相違がありますのでご注意ください。 本マニュアルでのCON3 信号配列は、コネクタのピン配列に合わせて記載しています。

[ティップ]

拡張できる機能の詳細につきましては、 「Armadillo-IoT ゲートウェイ A6 マルチプレクス表」をご参照ください。

表18.12 サブユニット CON3 信号配列

ピン番号ピン名I/O説明

1

VCC_5V

Power

電源(VCC_5V)

2

GND

Power

電源(GND)

3

RTC_BAT

Power

電源(RTC_BAT)、リアルタイムクロックの電源ピンに接続

4

GND

Power

電源(GND)

5

GPIO4_IO08

In/Out

拡張入出力、i.MX6ULL の NAND_DATA06 ピンに接続

6

GPIO4_IO09

In/Out

拡張入出力、i.MX6ULL の NAND_DATA07 ピンに接続

7

GPIO4_IO06

In/Out

拡張入出力、i.MX6ULL の NAND_DATA04 ピンに接続

8

GPIO4_IO07

In/Out

拡張入出力、i.MX6ULL の NAND_DATA05 ピンに接続

9

GPIO1_IO16

In/Out

拡張入出力、i.MX6ULL の UART1_TX_DATA ピンに接続

10

I2C2_SCL

In/Out

I2Cクロック出力、i.MX6ULL の UART5_TX_DATA ピンに接続、基板上で 4.7kΩ プルアップされています。Armadillo-IoT内のI2Cデバイスに接続されており、I2C以外の機能を割り当てて使用することはできません。また、一部のI2Cアドレス(0x32, 0x48, 0x50)は使用できません。

11

GPIO1_IO17

In/Out

拡張入出力、i.MX6ULL の UART1_RX_DATA ピンに接続

12

I2C2_SDA

In/Out

I2Cデータ入出力、i.MX6ULL の UART5_RX_DATA ピンに接続、基板上で 4.7kΩ プルアップされています。Armadillo-IoT内のI2Cデバイスに接続されており、I2C以外の機能を割り当てて使用することはできません。また、一部のI2Cアドレス(0x32, 0x48, 0x50)は使用できません。

13

VCC_3.3V

Power

電源(VCC_3.3V)

14

GND

Power

電源(GND)


18.12.1. 動作モードと拡張インターフェース各機能の状態

Armadillo-IoT ゲートウェイ A6 の動作モードにより、拡張インターフェースの状態が変わります。

表18.13 動作モードと拡張インターフェース各機能の状態

項目アクティブモード時スリープモード時スリープ(SMS 起床可能)モード時シャットダウンモード時

VCC_3.3V電源出力状態

ON

ON

ON

OFF

I2C入出力状態

任意

アクティブモード時の入出力状態を維持

アクティブモード時の入出力状態を維持

電源OFFのため、Lowレベル [a]

拡張入出力状態

任意

アクティブモード時の入出力状態を維持

アクティブモード時の入出力状態を維持

電源OFFのため、Lowレベル [a]

[a] シャットダウンモード時、外部から電圧は印可できません。


18.13. サブユニット SW1(ユーザースイッチ)

SW1は、起動デバイス設定スイッチです。スイッチの状態で、起動デバイスを設定することができます。

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図18.7 スライドスイッチの設定


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起動デバイスはmicroSDになります。
images/common-images/callouts/2.svg
起動デバイスはeMMCになります。