| | 「Armadillo(アルマジロ)」は、Armコアプロセッサ搭載・Linux対応の組み込みプラットフォームのブランドです。
Armadilloブランド製品には以下の特長があります。
Armプロセッサ搭載・省電力設計
Armコアプロセッサを搭載しています。1~数ワット程度で動作する省電力設計で、
発熱が少なくファンを必要としません。
小型・手のひらサイズ
CPUボードは名刺サイズ程度の手のひらサイズが主流です。
名刺の1/3程度の小さなCPUモジュールや無線LANモジュール等、超小型のモジュールもラインアップしています。
標準OSとしてLinuxをプリインストール
標準OSにLinuxを採用しており、豊富なソフトウェア資産と実績のある安定性を提供します。
ソースコードをオープンソースとして公開しています。
開発環境
Armadilloの開発環境として、「Atmark Techno Development Environment (ATDE)」を無償で提供しています。
ATDE は Oracle VirtualBox 用の仮想イメージファイルです。
このイメージには、Linuxデスクトップ環境をベースにGNUクロス開発ツールやその他の必要なツールが事前にインストールされています。
ATDEを使うことで、開発用PCの用意やツールのインストールなどといった開発環境を整える手間を軽減することができます。
2.1.2. Armadillo-IoT ゲートウェイ A9EとはArmadillo-IoT ゲートウェイ A9Eは、あらゆる用途に対応するスタンダードなIoTゲートウェイです。同様のコンセプトで開発された従来製品に比べ、
CPU処理能力が約3倍も高速になったことで、さらに幅広い用途で採用できます。 搭載する通信モジュールごとに各モデルが用意されています。 「Cat.1 bisモデル」は、新規格であるLTE Cat.1 bis対応の通信モジュールを搭載しています。
データ収集やソフトウェアアップデート(OTA)に必要となる実用的な通信速度と、
バッテリ駆動にも対応できる省電力性を両立することができます。 高い自由度と、開発のしやすさ、組み込み機器としての堅牢性をバランスよく兼ね備えており、オリジナルの商用 IoT ゲートウェイを市場のニーズに合わせてタイムリーに開発したい方に好適です。
省電力モード搭載・バッテリー駆動の機器に最適
省電力モードを搭載し、「アプリケーションからArmadillo-IoT ゲートウェイ A9E本体の電源をOFFにする」「RTC(リアルタイムクロック)のアラームで決まった時間に本体の電源をONにする」「省電力モードで動作させ、SMSの受信で復帰する (Cat.1 bis+WLAN モデルと Cat.1 bis モデルのみ対応)」といった細かな電源制御、間欠動作が可能です。 必要な時だけ本体を起動するといった間欠動作運用が可能なので、バッテリーで稼動させるような機器に適しています。
コンテナ型のArmadillo Base OSを搭載し、差分アップデートにも対応
LinuxをベースとしたArmadillo Base OSは、コンパクトでセキュリティリスクが抑えられたコンテナアーキテクチャーのOSであり、標準でソフトウェアアップデート機能を有しています。アプリケーションソフトウェアはコンテナ上で動作し、コンテナのアップデートで新機能の追加やセキュリティ更新をすることができます。また差分アップデート機能にも対応しているため、アップデート時の通信容量を抑えることができます。
各種クラウドIoTサービスに対応したゲートウェイコンテナを提供
各種クラウドIoTサービス(Azure IoTやAWS IoT Core)に対応したゲートウェイコンテナを用意しました。従来のモデルでは、ユーザー自身が開発するアプリケーションソフトウェア上で、ゲートウェイとしての機能の他、通信障害時の対応、セキュリティ対応、間欠動作時の挙動などの難しい課題を自ら解決する必要がありました。 あらかじめ用意されたゲートウェイコンテナを活用することで、これらの課題に対処することができ、短期間にIoTシステムを構築可能です。
用途に合わせて複数のラインアップを用意
Armadillo-IoT ゲートウェイ A9Eは、モバイル通信モジュールとWLANモジュール搭載の「Cat.1 bis+WLANモデル」、
WLAN モジュール非搭載の「Cat.1 bisモデル」、モバイル通信モジュール非搭載の「WLANモデル」、
モバイル通信モジュールとWLANどちらも非搭載で、
最もシンプルな「LANモデル」をラインアップしています。
設置環境や用途に合わせて製品を選ぶことができます。 2.1.3. Armadillo Base OSとはArmadillo Base OSは、アットマークテクノが提供する専用ディストリビューションです。
Linux5.10をベースに、コンテナ管理機能、ソフトウェアアップデート機能、ネットワークマネージャーなどに対応。
機能を限定したコンパクトなOSで、安全性の高い運用を実現します。
OSのコンパクト化
OS基盤の機能を最小限にしたことで、セキュリティリスクを低減しています。
アットマークテクノが継続的にアップデートを提供するため、
高セキュリティなIoT機器として長期間に渡り運用することができます。
コンテナによるアプリケーション運用
アプリケーションを「コンテナ」単位でOSから分離して管理できるため、コンテナごとのアップデートが可能です。
サンドボックス化されることにより、悪意あるソフトウェアからの攻撃に対する機器全体の保護に有効性を発揮します。
2.1.4. Armadillo Base OSのメンテナンスポリシーとアップデートの推奨Armadillo Base OSは Armadillo Base OS搭載製品のサポート期限にしたがって、アットマークテクノがセキュリティアップデートの提供、既存機能のバグ修正、今はない便利な機能の追加を継続的に行い、ユーザービリティの向上に努めます。緊急時を除き月末に "製品アップデート" としてこれらをリリースをし、Armadilloサイトから通知、変更内容の公開を行います。ユーザー登録を行うことで通知をメールで受け取ることもできます。 ArmadilloをIoT機器としてネットワークに接続し長期に運用を行う場合、継続的に最新バージョンを使用することを強く推奨いたします。
最新バージョンを使用しない場合の注意点については「ソフトウェア使用に関しての注意事項」の「ソフトウェアのアップデートについて」を参照してください。 Armadillo Base OSは、原則、abos-ctrlコマンド等の各種機能や、sysfsノード、コンテナ制御をするためのpodmanコマンド等のAPI後方互換を維持します。また、Armadillo Base OSとコンテナ間でサンドボックス化されていることもあり、互いのlibc等のライブラリや、各種パッケージなどの組み合わせによって互換性の問題は発生しません。
このため、Armadillo Base OSをアップデートしても、これまで利用していたアプリケーションコンテナは原則的にそのまま起動・動作させることができます。 しかし、Armadillo Base OS内のLinux-Kernelやalpineパッケージ変更によって、細かな動作タイミングが変更になる場合があるため、タイミングに大きく依存するようなアプリケーションをコンテナ内部に組み込んでいた場合に、動作に影響を与える可能性があります。
まずは、テスト環境でArmadillo Base OS更新を行い、アプリケーションコンテナと組み合わせた評価を行った後、市場で動作しているArmadilloに対してアップデートを行うことを推奨します。 製品開発を開始するにあたり、Armadillo Base OS に関してより詳細な情報が必要な場合は、
「開発前に知っておくべき Armadillo Base OS の機能・特徴」 を参照してください。 Armadillo Twin は、アットマークテクノが提供するクラウドサービスです。 Armadillo Base OS 搭載のデバイスを、リモートから運用管理することができます。
様々なタスクをリモートから実行できるようになり、 OS アップデートもサービス画面からの操作で行えるため、稼働中のデバイスは常に最新の状態を維持することができます。
また、バグ修正やセキュリティ対策などのメンテナンスのほか、機能追加や設定変更、アプリケーションのアップデートなども行えるため、
デバイスの設置現場に出向くことなく、計画的で効率的なDevOpsを実現することができます。 本書では、開発・量産・運用の各フェーズにおける Armadillo Twin の利用について記載しています。
ソフトウェアアップデート (OTA)
遠隔からデバイスのソフトウェアアップデートをすることで、長期的にセキュリティ性の高いシステムを保つと共に、新たな機能を提供することも可能です。本サービスで管理するデバイスに搭載されている Armadillo Base OS は、不正なソフトウェアへのアップデートを行わせない署名検証機能や、アップデートが失敗した際に自動で元の状態に戻るロールバック機能を備えています。そのため、安心してソフトウェアアップデートを利用することができます。
遠隔稼働監視
登録されたデバイスの死活監視をはじめ、CPU の使用率や温度、メモリの使用量、モバイル回線の電波状況、ストレージの空き容量や寿命を監視することができます。各値にはアラートの設定を行うことができ、異常を検知した場合はアラートメールを管理者に送信します。メールを受けた管理者は本サービスの遠隔操作機能を利用し、即座に対応を行うことができるため、システムの安定運用を行うことができます。
そのほか、本サービスに登録したデバイスは、自由にラベル名を付けたりグループを作成して管理することができるため、どのデバイスをどの場所に設置したか画面上で把握することが容易になります。また、デバイス本体に搭載されているセキュアエレメントを利用した個体認証により、不正なデバイスの登録を防ぎます。
遠隔操作
画面上で入力した任意のコマンドをデバイス上で実行することができます。本サービスは遠隔操作で一般的に使われる SSH(Secure Shell) のように固定グローバル IP アドレスの設定は不要です。そのため、通信回線の契約料金を安くできるだけではなく、インターネット上からのサイバー攻撃のリスクを抑制する効果も期待できます。
任意のコマンドは単一のデバイスだけではなく、グループ単位、また複数のデバイスを選択して一括して実行したり、時刻を指定するスケジュール実行にも対応しています。
Armadillo Twin は、下記の機能を提供します。 モバイル通信モジュールとWLANモジュール搭載の「Cat.1 bis+WLANモデル」、
モバイル通信モジュール非搭載の「WLANモデル」、モバイル通信モジュールとWLANどちらも非搭載で、
最もシンプルな「LANモデル」をラインアップしています。 設計開発時には、開発に必要なものを一式含んだ「開発セット」、量産時には、必要最小限のセット内容に絞った「量産用」もしくは「量産ボード」をご購入ください。
「量産用」はケース有、「量産ボード」はケース無となります。 ![[ティップ]](images/tip.png) | |
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Armadillo-IoT ゲートウェイ A9Eは量産向けに、搭載するモジュールやケースの有無、
部品実装の一部変更、ROMイメージの書き込みなどを選択・指定できる
BTOサービスを提供しています。詳細につきましては、
「アットマークテクノ BTOサービス」をご確認ください。 |
2.2.1. Armadillo-IoT ゲートウェイ A9E開発セット開発セットのラインアップは以下のとおりです。
設置環境や用途に合わせた開発セットをご購入ください。 表2.1 Armadillo-IoT ゲートウェイ A9E開発セットラインアップ 名称 | 型番 |
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Armadillo-IoTゲートウェイA9E Cat.1 bis+WLANモデル 開発セット | AG9130-C03D0 | Armadillo-IoTゲートウェイA9E WLANモデル 開発セット | AG9110-C01D0 | Armadillo-IoTゲートウェイA9E LANモデル 開発セット | AG9100-C00D0 |
内容物は以下のとおりです。 -
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Armadillo-IoT ゲートウェイ A9E 本体
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LTE用外付けアンテナ[]
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WLAN/BT/TH用外付けアンテナ[]
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USB(Aオス-TypeC)ケーブル
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ACアダプタ(12V/2.0A)
2.2.2. Armadillo-IoT ゲートウェイ A9E量産用Armadillo-IoT ゲートウェイ A9E量産用は、内容物を製品本体(ケース有)とアンテナのみに絞った、量産向けのラインアップです。 ケースを組み立てせずに添付にする、ACアダプタを同梱する等の変更がBTOサービスで対応可能ですので、
変更をご検討の場合は、BTOサービスをご確認ください。 表2.2 Armadillo-IoT ゲートウェイ A9E量産用一覧 名称 | 型番 |
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Armadillo-IoTゲートウェイA9E Cat.1 bis+WLANモデル 量産用 (LTEアンテナ付属、WLANアンテナ付属) | AG9130-C03Z | Armadillo-IoTゲートウェイA9E Cat.1 bisモデル 量産用 (LTEアンテナ付属) | AG9120-C02Z | Armadillo-IoTゲートウェイA9E WLANモデル 量産用 (WLANアンテナ付属) | AG9110-C01Z | Armadillo-IoTゲートウェイA9E LANモデル 量産用 | AG9100-C00Z |
内容物は以下のとおりです。 -
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Armadillo-IoT ゲートウェイ A9E 本体
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LTE用外付けアンテナ[]
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WLAN/BT/TH用外付けアンテナ[]
Armadillo-IoT ゲートウェイ A9Eの主な仕様を 表2.3「仕様(Cat.1 bis モデル)」 と 表2.4「仕様 (WLAN モデル、LAN モデル)」 に示します。 表2.3 仕様(Cat.1 bis モデル) 型番 | AG9130-C03Z, AG9130-C03D0
| AG9120-C02Z |
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プロセッサ | NXP Semiconductors i.MX 8ULP | ARM Cortex-A35 x 2
・命令/データキャッシュ 32KByte/32KByte
・L2 キャッシュ 512KByte
・内部 SRAM 64KByte
・メディアプロセッシングエンジン(NEON)搭載
ARM Cortex-M33 x 1
・命令/データキャッシュ 32KByte/32KByte
・内部共有メモリ 768KByte | システムクロック | CPU コアクロック(ARM Cortex-A35): 800MHz
CPU コアクロック(ARM Cortex-M33): 216MHz
DDR クロック: 528MHz
源発振クロック: 32.768kHz, 24MHz | RAM | LPDDR4x: 1GByte
バス幅: 32bit | ROM | eMMC: 3.8GB(3.6GiB)
[] | LAN(Ethernet) | 100BASE-TX/10BASE-T x 1
AUTO-MDIX対応 | 無線LAN/Bluetooth/TH | WLAN+BT+TH コンボモジュール []
IEEE 802.11a/b/g/n/ac/ax and Bluetooth, TH | 非搭載 | モバイル通信 | LTE Cat.1 bis モジュール
[]
SIMスロット: nanoSIM対応 | USB | USB 2.0 Host x 1 (High Speed) | SD | microSDスロット x 1 | 入出力インターフェース | 接点入力(電流シンク出力タイプに接続可能) x 2
接点出力(無極性) x 2 | シリアル(RS-485) | 2線式(Data+, Data-, GND) x 1
終端抵抗 120Ω内蔵
[] | 拡張インターフェース
[] | GPIO x 20、UART x 2、I2C x 2、CAN x 1、I2S x 1、TPM x 3、A/D x 7 | カレンダ時計 | リアルタイムクロック搭載
バックアップ用電池 CR1220接続可能
最大月差: 8秒(周囲温度-20℃~60℃、経年変化除く) | スイッチ | ユーザースイッチ x 1
設定用スイッチ x 2 | LED | SYS(Green) x 1
APP(Green) x 1
WWAN(Green) x 1 | メンテナンスポート | USB Type C シリアルコンソール | セキュアエレメント | NXP Semiconductors SE050 | 入力電源 | DC 8~26.4V | 消費電力(参考値) | 約3mW : シャットダウン時
約80mW : ディープスリープ時
約250mW : ディープスリープ時(SMS起床可)
約1,150mW : アクティブ時
約1,700mW : アクティブ時(LTE連続通信)
約2,000mW : アクティブ時(LTE/WLAN連続通信)
約2,900mW : 最大消費電力(LTE連続通信)[]
約3,650mW : 最大消費電力(LTE/WLAN連続通信)[] | 約3mW : シャットダウン時
約80mW : ディープスリープ時
約250mW : ディープスリープ時(SMS起床可)
約1,100mW : アクティブ時
約1,650mW : アクティブ時(LTE連続通信)
約2,850mW : 最大消費電力(LTE連続通信)[] | 動作温度範囲 | -20~+60℃ (結露なきこと) | 外形サイズ(基板) | 103 x 87 mm (突起部、アンテナを除く) | 外形サイズ(ケース) | 106.2 x 90 x 32.2 mm (突起部、アンテナを除く) |
表2.4 仕様 (WLAN モデル、LAN モデル) 型番 | AG9110-C01Z, AG9110-C01D0
| AG9100-C00Z, AG9100-C00D0 |
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プロセッサ | NXP Semiconductors i.MX 8ULP | ARM Cortex-A35 x 2
・命令/データキャッシュ 32KByte/32KByte
・L2 キャッシュ 512KByte
・内部 SRAM 64KByte
・メディアプロセッシングエンジン(NEON)搭載
ARM Cortex-M33 x 1
・命令/データキャッシュ 32KByte/32KByte
・内部共有メモリ 768KByte | システムクロック | CPU コアクロック(ARM Cortex-A35): 800MHz
CPU コアクロック(ARM Cortex-M33): 216MHz
DDR クロック: 528MHz
源発振クロック: 32.768kHz, 24MHz | RAM | LPDDR4x: 1GByte
バス幅: 32bit | ROM | eMMC: 3.8GB(3.6GiB)
[] | LAN(Ethernet) | 100BASE-TX/10BASE-T x 1
AUTO-MDIX対応 | 無線LAN/Bluetooth/TH | WLAN+BT+TH コンボモジュール []
IEEE 802.11a/b/g/n/ac/ax and Bluetooth, TH | 非搭載 | モバイル通信 | 非搭載 | USB | USB 2.0 Host x 1 (High Speed) | SD | microSDスロット x 1 | 入出力インターフェース | 接点入力(電流シンク出力タイプに接続可能) x 2
接点出力(無極性) x 2 | シリアル(RS-485) | 2線式(Data+, Data-, GND) x 1
終端抵抗 120Ω内蔵
[] | 拡張インターフェース
[] | GPIO x 20、UART x 2、I2C x 2、CAN x 1、I2S x 1、TPM x 3、A/D x 7 | カレンダ時計 | リアルタイムクロック搭載
バックアップ用電池 CR1220接続可能
最大月差: 8秒(周囲温度-20℃~60℃、経年変化除く) | スイッチ | ユーザースイッチ x 1
設定用スイッチ x 2 | LED | SYS(Green) x 1
APP(Green) x 1
WWAN(Green) x 1 [] | メンテナンスポート | USB Type C シリアルコンソール | セキュアエレメント | NXP Semiconductors SE050 | 入力電源 | DC 8~26.4V | 消費電力(参考値) | 約3mW : シャットダウン時
約50mW : ディープスリープ時
約250mW : ディープスリープ時(SMS起床可)
約900mW : アクティブ時
約1,200mW : アクティブ時(WLAN連続通信)
約1,650mW : 最大消費電力(WLAN連続通信)[] | 約3mW : シャットダウン時
約50mW : ディープスリープ時
約250mW : ディープスリープ時(SMS起床可)
約900mW : アクティブ時
約1,050mW : アクティブ時(LAN連続通信)
約1,150mW : 最大消費電力(LAN連続通信)[] | 動作温度範囲 | -20~+60℃ (結露なきこと) | 外形サイズ(基板) | 103 x 87 mm (突起部、アンテナを除く) | 外形サイズ(ケース) | 106.2 x 90 x 32.2 mm (突起部、アンテナを除く) |
Armadillo-IoT ゲートウェイ A9E のインターフェースレイアウトです。一部のインターフェースを使用する際には、ケースを開ける必要があります。 表2.5 各部名称と機能 番号 | 名称 | 形状 | 説明 |
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1 | 電源入力インターフェース | DCジャック | Armadillo-IoT ゲートウェイ A9Eへの電源供給で使用します[]。付属のACアダプタ(12V/2A)を接続します。対応プラグ:内径2.1mm、外形5.5mm | 2 | LANインターフェース | RJ-45コネクタ | 有線LANを利用する場合に使用します。LANケーブルを接続します。 | 3 | 入出力インターフェース | 端子台 | 絶縁入出力、RS-485通信する場合に使用します。Armadillo-IoT ゲートウェイ A9Eへの電源供給も可能です[]。 | 4 | SDインターフェース | microSDスロット | 外部ストレージが必要な場合や、ブートローダーを破壊してしまった時の復旧等で使用します。microSDカードを挿入します。 | 5 | USBコンソールインターフェース | USB Type Cコネクタ | コンソール入出力を利用する場合に使用します。USB Type Cケーブルを接続します。 | 6 | USBインターフェース | USB 2.0 Type-Aコネクタ | 外部ストレージが必要な場合等に使用します。USBメモリ等を接続します。 | 7 | nanoSIM インターフェース | nanoSIMスロット | LTEデータ通信を利用する場合に使用します。nanoSIMカードを挿入します。 | 8 | RTCバックアップインターフェース | 電池ボックス | リアルタイムクロックのバックアップ給電が必要な場合に使用します。対応電池: CR1220 等 | 9 | 拡張インターフェース | ピンヘッダ34ピン(2.54mmピッチ) | 機能拡張する場合に使用します。2.54mmピッチのピンヘッダを実装することができます。 | 10 | WLAN/BT/THアンテナインターフェース | SMAコネクタ | WLAN、Bluetooth、THデータ通信を利用する場合に使用します。付属のWLAN/BT/TH用外付けアンテナを接続します。 | 11 | LTEアンテナインターフェース | SMAコネクタ | LTEデータ通信を利用する場合に使用します。付属のLTE用外付けアンテナを接続します。 | 12 | システムLED | LED(緑色、面実装) | 電源の入力状態を表示する緑色LEDです。 | 13 | アプリケーションLED | LED(緑色、面実装) | アプリケーションの状態を表示する緑色LEDです。 | 14 | ワイヤレスWAN LED | LED(緑色、面実装) | LTE通信の状態を表示する緑色LEDです。 | 15 | ユーザースイッチ | タクトスイッチ | ユーザーが利用可能なタクトスイッチです。 | 16 | 起動デバイス設定スイッチ | DIPスイッチ | 起動デバイスを設定する時に使用します。 | 17 | RS-485終端抵抗設定スイッチ | DIPスイッチ | RS-485通信の終端抵抗を設定する時に使用します。 |
Armadillo-IoT ゲートウェイ A9Eのブロック図は次のとおりです。 Armadillo-IoT ゲートウェイ A9E でストレージとして使用可能なデバイスを次に示します。 表2.6 ストレージデバイス デバイス種類 | ディスクデバイス | 先頭パーティション | インターフェース |
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オンボード eMMC | /dev/mmcblk0
| /dev/mmcblk0p1
| オンボード | オンボード eMMC (GPP) | /dev/mmcblk0gp2
| なし | オンボード | オンボード eMMC (GPP) | /dev/mmcblk0gp3
| なし | オンボード | SD/SDHC/SDXCカード | /dev/mmcblk2
| /dev/mmcblk2p1
| microSDスロット(CON4) | USBメモリ | /dev/sd* []
| /dev/sd*1
| USB ホストインターフェース (CON6) |
![[ティップ]](images/tip.png) | GPP(General Purpose Partition)について |
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GPP は、eMMC の通常の記憶領域を割譲して eMMC 内部に作られた記憶領域です。 eMMC の通常の記憶領域とはアドレス空間が異なるため、/dev/mmcblk0 および /dev/mmcblk0p* に対してどのような書き込みを行っても /dev/mmcblk0gp* のデータが書き換わることはありません。 Armadillo-IoT ゲートウェイ A9E では、8 MiB の GPP を4つ作成しています。各領域の用途を表2.7「eMMCのGPPの用途」に示します。 表2.7 eMMCのGPPの用途 ディスクデバイス | 用途 |
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/dev/mmcblk0gp0
| ライセンス情報等の為の予約領域 | /dev/mmcblk0gp1
| 動作ログ領域 | /dev/mmcblk0gp2
| 動作ログ予備領域[] | /dev/mmcblk0gp3
| ユーザー領域 |
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Armadillo-IoT ゲートウェイ A9EのeMMCのパーティション構成を
表2.8「eMMCメモリマップ」に示します。 表2.8 eMMCメモリマップ パーティション | サイズ | ラベル | 説明 |
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1 | 300MiB | rootfs_0 | A/B アップデートのA面パーティション(Linuxカーネルイメージ, Device Tree Blob, Alpine Linux rootfsを含む) | 2 | 300MiB | rootfs_1 | A/B アップデートのB面パーティション(Linuxカーネルイメージ, Device Tree Blob, Alpine Linux rootfsを含む) | 3 | 50MiB | logs | ログ書き込み用パーティション | 4 | 100MiB | firm | ファームウェア用パーティション | 5 | 2.5GiB | app | アプリケーション用パーティション | 10 | 50MiB | secboot0 | セキュアブート用のA面パーティション[] | 11 | 50MiB | secboot1 | セキュアブート用のB面パーティション[] |
Armadillo-IoT ゲートウェイ A9EのeMMCのブートパーティションの構成を表2.9「eMMC ブートパーティション構成」に示します。 表2.9 eMMC ブートパーティション構成 ディスクデバイス | サイズ | 説明 |
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/dev/mmcblk0boot0
| 4 MiB | A/B アップデートのA面 | /dev/mmcblk0boot1
| 4 MiB | A/B アップデートのB面 |
Armadillo-IoT ゲートウェイ A9EのeMMCのGPP(General Purpose Partition)の構成を表2.10「eMMC GPP構成」に示します。 表2.10 eMMC GPP構成 ディスクデバイス | サイズ | 説明 |
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/dev/mmcblk0gp0
| 8 MiB | ライセンス情報等の為の予約領域 | /dev/mmcblk0gp1
| 8 MiB | 動作ログ領域 | /dev/mmcblk0gp2
| 8 MiB | 動作ログ予備領域[] | /dev/mmcblk0gp3
| 8 MiB | ユーザー領域 |
Armadillo Base OS に含まれるソフトウェアのライセンスは、 Armadillo にログイン後に特定のコマンドを実行することで参照できます。 手順について、詳細は以下の Howto を参照してください。 | |
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