ここでは、microSDHCカードを例にストレージの使用方法を説明します。以降の説明では、共通の操作が可能な場合に、microSD/microSDHC/microSDXCカードをmicroSDカードと表記します。
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microSDXCカードを使用する場合は、事前に「ストレージのパーティション変更とフォーマット」を参照してフォーマットを行う必要があります。これは、LinuxカーネルがexFATファイルシステムを扱うことができないためです。通常、購入したばかりのmicroSDXCカードはexFATファイルシステムでフォーマットされています。
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Linuxでは、アクセス可能なファイルやディレクトリは、一つの木構造にまとめられています。あるストレージデバイスのファイルシステムを、この木構造に追加することを、マウントするといいます。マウントを行うコマンドは、mountです。
mountコマンドの典型的なフォーマットは、次の通りです。
-t
オプションに続くfstype
には、ファイルシステムタイプを指定します[]。FAT32ファイルシステムの場合はvfat
[]、EXT3ファイルシステムの場合はext3
を指定します。
device
には、ストレージデバイスのデバイスファイル名を指定します。microSDカードのパーティション1の場合は/dev/mmcblk0p1
、パーティション2の場合は/dev/mmcblk0p2
となります。
dir
には、ストレージデバイスのファイルシステムをマウントするディレクトリを指定します。
microSDスロットにmicroSDHCカードを挿入した状態で図6.10「ストレージのマウント」に示すコマンドを実行すると、/mntディレクトリにmicroSDHCカードのファイルシステムをマウントします。microSDカード内のファイルは、/mntディレクトリ以下に見えるようになります。
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FAT32ファイルシステムをマウントした場合、次の警告メッセージが表示される場合があります。
これは無視して構いません。 UTF-8 ロケールでは結局はファイル名の表示を正しく処理できないためです。
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ストレージを安全に取り外すには、アンマウントする必要があります。アンマウントを行うコマンドは、umountです。オプションとして、アンマウントしたいデバイスがマウントされているディレクトリを指定します。
6.3.2. ストレージのパーティション変更とフォーマット
通常、購入したばかりのmicroSDHCカードやUSBメモリは、一つのパーティションを持ち、FAT32ファイルシステムでフォーマットされています。
パーティション構成を変更したい場合、fdiskコマンドを使用します。fdiskコマンドの使用例として、一つのパーティションで構成されているmicroSDカードのパーティションを、2つに分割する例を図6.12「fdiskコマンドによるパーティション変更」に示します。一度、既存のパーティションを削除してから、新たにプライマリパーティションを二つ作成しています。先頭のパーティションには100MByte、二つめのパーティションに残りの容量を割り当てています。先頭のパーティションは/dev/mmcblk0p1、二つめは/dev/mmcblk0p2となります。fdiskコマンドの詳細な使い方は、manページ等を参照してください。
FAT32ファイルシステムでストレージデバイスをフォーマットするには、mkfs.vfatコマンドを使用します。また、EXT2やEXT3ファイルシステムでフォーマットするには、mke2fsコマンドを使用します。microSDカードのパーティション1をEXT3ファイルシステムでフォーマットするコマンド例を、次に示します。