Armadillo-WLAN(AWL13)モジュール(AWL13)は、ローム製無線LANモジュール「BP3580」を搭載したIEEE 802.11b/g/n対応の組み込み向け無線LANモジュールです。量産用途でも1台から購入可能で、多品種少量生産の産業用組み込み機器のワイヤレス化を可能にします。
AWL13は以下の特長を持ち、Linuxを搭載したシステムとUSB/SDIOインターフェースで接続して高速な無線LANシステムを構築したり、マイコン等とUART(シリアル)インターフェースで接続して安価な無線LANシステムを構築するなど、用途に合わせてお使いいただけます。
ホストとのインターフェースとしてUART(シリアル)、USB、SDIOのいずれかを選択可能
IEEE 802.11i規格対応セキュリティエンジンをハードウェア機能として内蔵
USB/SDIOインターフェース用にLinuxデバイスドライバーをオープンソースで提供
TCP/IPプロトコルスタックを内蔵(UARTインターフェース使用時)
低消費電力モードを搭載(パワーセーブモード及びスリープモードをサポート)
Armadillo-WLAN 評価セット(AWL13-D01Z)は、AWL13と評価ボードとをセットにしたモデルです。評価ボードは、AWL13の全てのホストインターフェースを簡単に使用できるようになっているため、ご購入後すぐにAWL13の評価を行うことができます。
本マニュアルでは、AWL13の動作確認としてAWL13をUSBモードで起動し、インフラストラクチャモード(STA)で使用する方法について説明します。AWL13のハードウェア仕様については「Armadillo-WLAN(AWL13) ハードウェアマニュアル」を、USB/SDIO用デバイスドライバーの仕様及び使用方法ついては「Armadillo-WLAN(AWL13) ソフトウェアマニュアル」をご参照ください。
ハードウェアの動作確認をされる方
ソフトウェアの基本的な使用方法の確認をされる方
上記以外の方でも、本書を有効に利用していただけたら幸いです。
本書は、1章から6章までで構成されています。1章から順に6章まで読むことで無線LAN接続の設定ができるように構成されています。
1章から4章までは、AWL13を使用するための準備について説明します。
5章では、無線LANの設定について説明します。
6章では、LANに接続するための設定と、正しくネットワークに接続されているかの確認方法について説明します。
本書では以下のような意味でフォントを使いわけています。
表1.1 使用しているフォント
フォント例 | 説明 |
---|
本文中のフォント | 本文 |
[PC ~]$ ls | プロンプトとユーザ入力文字列 |
text | 編集する文字列や出力される文字列。またはコメント |
本書に記載されているコマンドの入力例は、表示されているプロンプトによって、それぞれに対応した実行環境を想定して書かれています。「/
」の部分はカレントディレクトリによって異なります。各ユーザのホームディレクトリは「~
」で表わします。
表1.2 表示プロンプトと実行環境の関係
プロンプト | コマンドの実行環境 |
---|
[PC /]# | ホストPC上のrootユーザで実行 |
[PC /]$ | ホストPC上の一般ユーザで実行 |
コマンド中で、変更の可能性のあるものや、環境により異なるものに関しては以下のように表記します。適時読み替えて入力してください。
表1.3 コマンド入力例での省略表記
表記 | 説明 |
---|
[version] | ファイルのバージョン番号 |
本書では以下のようにアイコンを使用しています。
| |
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注意事項を記載します。 |
| |
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役に立つ情報を記載します。 |
Armadilloで使用しているソフトウェアは Free Software / Open Source Softwareで構成されています。Free Software / Open Source Softwareは世界中の多くの開発者の成果によってなりたっています。この場を借りて感謝の意を表します。