第14章 ハードウェア仕様

Armadillo-IoT ゲートウェイのハードウェア仕様について説明します。

14.1. アドオンインターフェース

機能拡張するためのアドオンインターフェースを2つ(CON1、CON2)搭載しています。アドオンインターフェースには、複数の機能をもったi.MX257の信号線が接続されており[19]、GPIO、USB、UART、SPI、I2C、PWM、1-Wire、SD等の機能を拡張することができます。

[ティップ]

アドオンインターフェースのマルチプレクス表はArmadilloサイトからダウンロードすることが可能ですので、アドオンモジュール設計の際などにご確認ください。

14.2. LAN(Ethernet)

10BASE-T/100BASE-TXに対応したLANインターフェース(CON6)を搭載しています。カテゴリ5以上のLANケーブルを接続することができます。AUTO-MDIX機能を搭載しており、ストレートケーブルまたはクロスケーブルを自動認識して送受信端子を切り替えます。信号線はMicrochip Technology製PHY(LAN8720AI-CP)を経由して、i.MX257のEthernetコントローラ(FEC)に接続されています。

14.3. 無線LAN

Armadillo-WLAN(AWL13)用のコネクタ(CON5)を搭載しています。信号線はマルチプレクサを経由して、i.MX257のSD/MMCコントローラ(SDHC2)に接続されています。SDHC2はSDインターフェース(CON4)にも接続されており、CON5を使用する場合は、I2C経由でGPIOエクスパンダを操作し、マルチプレクサをHighに設定します。

CON5に供給する電源は、i.MX257のSJC_DE_B(GPIO2_20)ピンで制御が可能で、Highレベル出力で電源が供給され、Lowレベル出力で電源が切断されます。

WLANインターフェース(CON5)周辺の構成

図14.1 WLANインターフェース(CON5)周辺の構成


14.4. 3G

Sierra Wireless製3Gモジュール MC8090用のコネクタ(CON10)を搭載しています。

USBの信号線はマルチプレクサを経由してi.MX257のUSBPHY2とデバッグUSBインターフェース(CON8)に接続されています。CON8の1ピンにマルチプレクサのセレクトピンが接続されており、オープンでi.MX257のUSBコントローラ(USB2)に接続され、Lowレベル入力でCON8に接続されます。

UARTの信号線はマルチプレクサを経由してデバッグシリアルインターフェース(CON9)に接続されています。CON9の6ピンにマルチプレクサのセレクトピンが接続されており、CON9を使用する場合は、6ピンをオープンにします。

USIMの信号線はmicroSIMインターフェース(CON11)に接続されています。

3Gインターフェース(CON10)周辺の構成

図14.2 3Gインターフェース(CON10)周辺の構成


14.5. SD

SDスロット(CON4)を搭載しています。信号線はマルチプレクサを経由して、i.MX257のSD/MMCコントローラ(SDHC2)に接続されています。SDHC2はWLANインターフェース(CON5)にも接続されており、CON4を使用する場合は、I2C経由でGPIOエクスパンダを操作し、マルチプレクサをLowに設定します。

CON4に供給する電源は、i.MX257のSJC_DE_B(GPIO2_20)ピンで制御が可能で、Highレベル出力で電源が供給され、Lowレベル出力で電源が切断されます。

SDインターフェース(CON4)周辺の構成

図14.3 SDインターフェース(CON4)周辺の構成


14.6. USB

USB2.0ホストインターフェース(CON7)を搭載しています。信号線はマルチプレクサを経由して、i.MX257のUSBPHY1に接続されています。USB1はアドオンインターフェース(CON1)にも接続されており、CON7を使用する場合は、I2C経由でGPIOエクスパンダを操作し、マルチプレクサをLowに設定します。

CON7に供給する電源は、i.MX257のNFC_WE_B(GPIO3_26)ピンで制御が可能で、Lowレベル出力で電源が供給され、Highレベル出力で電源が切断されます。

データ転送モード

・High Speed(480Mbps)
・Full Speed(12Mbps)
・Low Speed(1.5Mbps)

USBインターフェース(CON7)周辺の構成

図14.4 USBインターフェース(CON7)周辺の構成


14.7. LED

14.7.1. 3GLED

3G用に面実装の緑色LEDを1つ(LED1)搭載しています。Lowレベル出力で点灯、Highレベル出力で消灯します。

3GLED周辺の構成

図14.5 3GLED周辺の構成


14.7.2. ユーザーLED

ユーザー側で自由に利用できる面実装の緑色LEDを4つ(LED2、LED3、LED4、LED5)搭載しています。LED2、LED3の信号線はi.MX257のNFALE(GPIO3_28)ピン、NFCLE(GPIO3_29)ピン、LED4、LED5の信号線はGPIOエクスパンダに接続されています。Highレベル出力で点灯、Lowレベル出力で消灯します。

ユーザーLED周辺の構成

図14.6 ユーザーLED周辺の構成


14.8. リアルタイムクロック

セイコーインスツル製リアルタイムクロック(S-35390A)を搭載しています。リアルタイムクロックの主な仕様は次のとおりです。

表14.1 リアルタイムクロック仕様

バックアップ

300秒(Typ.)、60秒(Min.)

RTC外部バックアップインターフェース(CON13)経由で外部バッテリーを接続可能

電源電圧DC2.0~3.5V

リアルタイムクロックは積層セラミックコンデンサにより、電源切断後も数分間動作することが可能です。長時間電源が切断されても時刻データを保持させたい場合は、RTC外部バックアップインターフェース(CON13)に別途バッテリー(CR2032等)を接続することができます。

リアルタイムクロックの電源

図14.7 リアルタイムクロックの電源


リアルタイムクロックの割り込み信号1はi.MX257のCSPI1_MISO(GPIO1_15)ピンに、割り込み信号2はPMIC ON/OFFインターフェース(CON12)の2ピンに接続されています。CON12の2ピンとArmadillo-410の電源入力インターフェース(CON13)の3ピンを接続することにより、Armadillo-410上の電源ICのON/OFF制御が可能です。

リアルタイムクロックの割り込み信号

図14.8 リアルタイムクロックの割り込み信号


14.9. スイッチ

14.9.1. ユーザースイッチ

ユーザー側で自由に利用できるタクトスイッチを3つ(SW1、SW2、SW3)搭載しています。SW1の信号線はi.MX257のNFWP_B(GPIO3_30)ピンに接続され、SW2、SW3の信号線はGPIOエクスパンダに接続されています。

ユーザースイッチ周辺の構成

図14.9 ユーザースイッチ周辺の構成


14.9.2. リセットスイッチ

リセット用のタクトスイッチ(SW4)を搭載しています。ONでリセット状態、OFFでリセット解除となります。

リセットスイッチ周辺の構成

図14.10 リセットスイッチ周辺の構成


14.10. 温度センサ

NXPセミコンダクターズ製の温度センサ(LM75B)を搭載しています。

  • 温度精度: ±2℃@-25~100℃、±3℃@-55~125℃

  • 温度分解能: 0.125℃

  • 測定温度範囲: -55~125℃

i.MX257とは図14.11「温度センサ周辺の構成」のように接続されています。

温度センサ周辺の構成

図14.11 温度センサ周辺の構成


14.11. ADコンバーター

Texas Instruments製のADコンバーター(ADC081C021)を搭載しています。VINの電圧を監視することが可能です。i.MX257とは図14.12「ADコンバーター周辺の構成」のように接続されています。

ADコンバーター周辺の構成

図14.12 ADコンバーター周辺の構成


14.12. デバッグシリアル

デバッグ用のシリアルインターフェース(CON9)を搭載しています。マルチプレクサを経由して、i.MX257のUARTコントローラ(UART2)、3Gモジュールに接続されています。CON9の6ピンにマルチプレクサのセレクトピンが接続されており、オープンで3Gモジュールに接続され、Lowレベル入力でi.MX257のUARTコントローラ(UART2)に接続されます。CON9の6ピンはNF_CE0(GPIO3_22)ピンにも接続されており、i.MX257のUARTコントローラ(UART2)に接続した場合、Armadillo-410が保守モードで起動します。

デバッグシリアルインターフェース(CON9)周辺の構成

図14.13 デバッグシリアルインターフェース(CON9)周辺の構成


14.13. 電源

14.13.1. 電源回路の構成

Armadillo-IoTゲートウェイ ベースボードの電源回路の構成は次のとおりです。CON14もしくはCON15からの入力電圧を電源ICで各電圧に変換し、内部回路および各インターフェースに供給しています。デバイスの電流容量の制限を超えないように、外部機器の接続、供給電源の設計を行ってください。

電源回路の構成

図14.14 電源回路の構成


14.13.2. 電源シーケンス

電源シーケンスは次のとおりです。I2C経由で電源ICを操作することにより、+3.3V_IOを任意のタイミングで立ち上げることが可能です。

電源シーケンスT1: 任意のタイミングi.MX257 POR_B: i.MX257 パワーオンリセット信号

図14.15 電源シーケンス[20][21]


14.14. リセット

14.14.1. リセット回路の構成

Diodes Incorporated製のリセットIC(APX823-29)を搭載しています。リセットICでは+3.3V_CPUを監視しており、閾値電圧以下になるとリセット信号がアサートされます。また、リセットスイッチ(SW4)、ウォッチドッグタイマーからもリセット信号がアサートされます。リセット信号は、CPU、NORフラッシュメモリに接続されています。

リセット回路の構成

図14.16 リセット回路の構成




[19] マルチプレクスされていると言います。

[20] T1: 任意のタイミング

[21] i.MX257 POR_B: i.MX257 パワーオンリセット信号