本ドキュメントは、これからArmadillo Base OSを搭載した製品を用いたシステムを設計・開発する方に向けて、Armadillo-IoT ゲートウェイ G4を例として基本的な開発の流れについての情報を提供します。
また、Armadillo-IoT ゲートウェイ G4の特徴であるNPU(Neural Processing Unit)を活かして、実際に簡単な機械学習を用いた物体検出モデル []の学習を行い、その学習したモデルをシステムに含む際の流れについても説明します。
1.1. 本ドキュメントを読むことで習得できること
本ドキュメントでは機械学習を使用したサンプルアプリケーションを作成しますが、機械学習を用いないアプリケーションの開発に役立つ情報についても記載しています。
本ドキュメント内で図1.1「機械学習関連情報アイコン」のアイコンがある箇所は、機械学習について記述した内容であり、それ以外の箇所は機械学習に使用/不使用関係なくArmadillo Base OSに共通した内容になっています。
機械学習を用いないアプリケーション開発についての情報だけを見たい方は、図1.1「機械学習関連情報アイコン」のアイコンのない箇所を参照してください。
本書では以下のような意味でフォントを使いわけています。
表1.1 使用しているフォント
フォント例 | 説明 |
---|
本文中のフォント | 本文 |
[PC ~]$ ls
| プロンプトとユーザ入力文字列 |
text
| 編集する文字列や出力される文字列。またはコメント |
本書に記載されているコマンドの入力例は、表示されているプロンプトによって、
それぞれに対応した実行環境を想定して書かれています。
「 /
」の部分はカレントディレクトリによって異なります。
各ユーザのホームディレクトリは「 ~
」で表します。
表1.2 表示プロンプトと実行環境の関係
プロンプト | コマンドの実行環境 |
---|
[ATDE ~/]$
| ATDE上の一般ユーザで実行 |
[armadillo /]#
| Armadillo上 Linuxの root ユーザで実行 |
[container /]#
| Podmanコンテナ内で実行 |