このたびはArmadillo-810 をお求めいただき、ありがとうございます。
Armadillo-810は、ルネサスエレクトロニクス製Cortex-A9プロセッサ「R-Mobile A1」、DDR3 SDRAM、フラッシュメモリを中心に、カメラインターフェース、シリアルポート、USB 2.0デバイスポートなどを搭載し、且つ、拡張用コネクタにはUSB 2.0ホストインターフェース、SD/SDIOインターフェース、SPI、GPIOなどといった組み込みシステムに求められる機能を備える小型CPUボードです。
Armadillo-810は、インテリジェントカメラのプラットフォームとして利用することを想定して設計されています。カメラから取得した画像を加工・解析を行い特定用途向けのデータに変換して送信することができます。Armadillo-810カメラモデル開発セットには、シキノハイテック製カメラモジュールが搭載され、且つ必要なソフトウェアが同梱されていますので、ご購入後すぐにシステム開発をスタートすることができます。
Armadillo-800 シリーズは標準OSにLinuxを採用していますので、Linuxの豊富なソフトウェア資産を利用することができます。また、C言語などのプログラミング言語を使用し、オリジナルのプログラムを作成して動作させることも可能です。
尚、Armadillo-810には、ご購入ユーザーに限定して公開しているソフトウェアやハードウェア情報があります。主な限定コンテンツを次に示します。
FSE
AVコーデックミドルウェア
拡張ボードの回路図
限定コンテンツを取得するには、22章ユーザー登録を参照してください。
以降、本書では他のArmadilloブランド製品にも共通する記述については、製品名をArmadilloと表記します。
1.1. 本書および関連ファイルのバージョンについて
本書を含めた関連マニュアル、ソースファイルやイメージファイルなどの関連ファイルは最新版を使用することをおすすめいたします。本書を読み始める前に、Armadilloサイトで最新版の情報をご確認ください。
本書には、ご利用にあたっての注意事項や、ご購入時のソフトウェアの状態、ハードウェア・ソフトウェアをカスタマイズする場合に必要な情報などが記載されています。
本書では以下のような意味でフォントを使いわけています。
表1.1 使用しているフォント
フォント例 | 説明 |
---|
本文中のフォント | 本文 |
[PC ~]$ ls | プロンプトとユーザ入力文字列 |
text | 編集する文字列や出力される文字列。またはコメント |
本書に記載されているコマンドの入力例は、表示されているプロンプトによって、それぞれに対応した実行環境を想定して書かれています。「/
」の部分はカレントディレクトリによって異なります。各ユーザのホームディレクトリは「~
」で表わします。
表1.2 表示プロンプトと実行環境の関係
プロンプト | コマンドの実行環境 |
---|
[PC /]# | 作業用PC上のrootユーザで実行 |
[PC /]$ | 作業用PC上の一般ユーザで実行 |
[armadillo /]# | Armadillo上のrootユーザで実行 |
[armadillo /]$ | Armadillo上の一般ユーザで実行 |
hermit> | Armadillo上の保守モードで実行 |
コマンド中で、変更の可能性のあるものや、環境により異なるものに関しては以下のように表記します。適時読み替えて入力してください。
表1.3 コマンド入力例での省略表記
表記 | 説明 |
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[version] | ファイルのバージョン番号 |
本書では以下のようにアイコンを使用しています。
| |
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注意事項を記載します。
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| |
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役に立つ情報を記載します。
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Armadilloで使用しているソフトウェアの多くは Free Software / Open Source Softwareで構成されています。Free Software / Open Source Softwareは世界中の多くの開発者の成果によってなりたっています。この場を借りて感謝の意を表します。