S1.1-01 では、IoT 機器またはユーザからの守るべき情報資産へのアクセスにおいて、適切な認証に基づくアクセス制御を行っていることが求められます。
開発した IoT 製品において、以下を明確にする必要があります。
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開発した IoT 製品において守るべき情報資産が何か
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守るべき情報資産へのアクセス手段がどういったものがあるか
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各アクセス手段に対する認証の仕様(適切な認証によるアクセス制御ができているかどうか)
守るべき情報資産や適切なアクセス制御がどういったものを指すかについては、評価ガイドおよびチェックリストをご参照ください。
本要件を満たすために、まずは IoT 製品が持つ守るべき情報資産が何かを定義する必要があります。
標準状態の ABOS における守るべき情報資産としては以下が挙げられます。
これらに加えて、開発した IoT 製品が持つ守るべき情報資産をリストアップしてください。
3.2. 守るべき情報資産へのアクセス方法をリストアップする
次に、 IoT 製品が持つ IP 通信を介した守るべき情報資産へのアクセス方法をリストアップする必要があります。
標準状態の ABOS において、 「標準状態の ABOS における守るべき情報資産」で挙げた Armadillo 内の情報資産に IP 通信を介してアクセスする手段として以下を提供しています。
これらに加えて、開発した IoT 製品が持つ IP 通信を介した守るべき情報資産へのアクセス方法をリストアップしてください。
ABOS には、ネットワークの設定や SWU イメージのインストールなど各種設定が行うことが可能な ABOS Web という機能があります。
ABOS Web は、 Web UI 経由で各種設定を行えるほか、 REST API を介して各種設定を行うことも可能です。
デフォルトではArmadillo と作業用 PC が同一 LAN 内に存在している場合に限り、 HTTPS 通信を介してアクセスすることができます。
この ABOS Web は、 Armadillo が持つ守るべき情報資産に対して IP 通信を介してアクセスできる方法の一つとして挙げられます。
最終的な IoT 製品において、この ABOS Web が提供する機能が不要である場合、 ABOS Web を無効化することができます。
図3.1「ABOS Web を停止する」に示すコマンドを実行することで、 ABOS Web を停止・無効化することができます。
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OpenRC に ABOS Web のサービスが登録されていることを確認します。
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ABOS Web のサービスが起動していることを確認します。
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ABOS Web のサービスを停止します。
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サービスを管理している OpenRC から ABOS Web のサービスの登録を解除します。
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サービス設定ファイルの削除を永続化します。
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ABOS Web を停止すると ABOS Web の Rest API も使用できなくなります。
3.3. 各アクセス方法に対するユーザー認証の仕様を明確化する
「守るべき情報資産へのアクセス方法をリストアップする」でリストアップした各アクセス方法における認証の仕様がJC-STAR★1の要件を満たした上で、 IoT 製品の技術文書に記載されている必要があります。
開発者が実装した認証の仕様がJC-STAR★1の要件を満たしているかどうかは、評価ガイド等を参照してください。
以下では、「標準状態の ABOS における Armadillo 内の情報資産に IP 通信を介してアクセスする手段」で挙げた ABOS が持つ守るべき情報資産への各アクセス方法に対するユーザー認証の仕様について説明します。
ABOS Web はデフォルトで同一 LAN 内の 機器からのアクセスのみを許可するように実装しています。
Armadillo 内に /etc/atmark/abos_web/init.conf を作成して内容を記述することで、 ABOS Web のアクセス制御を変更することができます。
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Armadillo 内のコンテナとループバックからのみアクセスを許可します
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再起動後も設定を維持するようにします
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設定を反映させるために ABOS Web を再起動します
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3.3.2. ABOS Web の Web UI におけるアクセス制御
ABOS Web はログイン時にパスワードを入力することを要求します。
初回ログイン時にパスワードが設定されていない場合、ログイン用パスワードの設定を求めます。
この時に設定できるパスワードは以下の条件を満たすように実装しています。
3.3.3. ABOS Web の REST API におけるアクセス制御
ABOS Web に REST API 経由でアクセスする場合、以下の2つの認証方式が提供されています。
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Basic 認証(パスワード認証)
Bearer 認証(トークン認証)
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トークンに付与する権限によっては守るべき情報資産へのアクセスが伴わない場合もあります
Basic 認証を使用する場合、「ABOS Web のアクセス制御」で設定したパスワードを入力することが求められるため、同様に以下の条件を満たすパスワードが用いることになります。
パスワードが流出すると認証を突破されてしまうので、設定したパスワードは流出しないように保存・使用してください。
Bearer 認証を使用する場合においても、取得したトークンが流出すると認証を突破されてしまうので、流出しないように保存・使用してください。
S1.1-01 はドキュメント評価です。
IoT 製品の技術文書に以下を明確に記載してください。
アットマークテクノが提供する機能を使用する場合は、上記をご参照ください。
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開発した IoT 製品において守るべき情報資産が何か
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守るべき情報資産へのアクセス手段がどういったものがあるか
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各アクセス手段に対する認証の仕様(適切な認証によるアクセス制御ができているかどうか)