電気的仕様

14.1. 絶対最大定格

表14.1 絶対最大定格

項目 記号 Min. Max. 単位 備考

電源電圧

VCC_5V

-0.3

5.25

V

-

入出力電圧(USB信号以外)

VI,VO

-0.3

OVDD+0.3

V

OVDD=VCC_3.3V

入力電圧(USB信号)

VI_USB

-0.3

3.63

V

USB_OTG1_DP, USB_OTG1_DN, USB_OTG2_DP, USB_OTG2_DN

RTCバックアップ電源電圧

RTC_BAT

-0.3

3.6

V

-

使用温度範囲

Topr

-20

70

結露なきこと


[警告]

絶対最大定格は、あらゆる使用条件や試験状況において、瞬時でも超えてはならない値です。上記の値に対して余裕をもってご使用ください。

14.2. 推奨動作条件

表14.2 推奨動作条件

項目 記号 Min. Typ. Max. 単位 備考

電源電圧

VCC_5V

4.75

5

5.25

V

-

使用温度範囲

Ta

-20

25

70

V

結露なきこと


14.3. 入出力インターフェースの電気的仕様

表14.3 入出力インターフェース(電源)の電気的仕様

項目 記号 Min. Typ. Max. 単位 備考

5V 電源電圧

VCC_5V USB_OTG1_VBUS USB_OTG2_VBUS

4.75

5

5.25

V

-

3.3V 電源電圧

VCC_3.3V

3.102

3.3

3.498

V

-


表14.4 入出力インターフェースの電気的仕様(OVDD = VCC_3.3V)

項目 記号 Min. Max. 単位 備考

ハイレベル出力電圧

VOH

OVDD-0.15

OVDD

V

IOH = -0.1mA, -1mA

ローレベル出力電圧

VOL

0

0.15

V

IOH = 0.1mA, 1mA

ハイレベル入力電圧

VIH

0.7×OVDD

OVDD

V

-

ローレベル入力電圧

VIL

0

0.3×OVDD

V

-

ローレベル入力電圧(ONOFF信号)

VIL

0

0.9

V

-

ローレベル入力電圧(PWRON信号 )

VIL

0

0.5

V

-

ローレベル入力電圧(EXT_RESET_B 信号)

VIL

0

0.19

V

-

入力リーク電流(no Pull-up/Pull-down)

IIN

-1

1

μA

-

Pull-up抵抗(5kΩ)

-

4

6

-

Pull-up抵抗(47kΩ)

-

37.6

56.4

-

Pull-up抵抗(100kΩ)

-

80

120

-

Pull-down抵抗(100kΩ)

-

80

120

-


14.4. 電源回路の構成

電源回路の構成は次のとおりです。 電源入力インターフェース(CON12またはCON13)からの入力電圧をパワーマネジメントIC(PMIC)で各電圧に変換し、 内部回路および各インターフェースに供給しています。 各インターフェースやスイッチング・レギュレータの最大出力電流値を超えないように、 外部機器の接続、供給電源の設計を行なってください。

images/block-power.svg

図14.1 電源回路の構成


電源シーケンスは次のとおりです。

images/power-sequence.svg

図14.2 電源シーケンス


14.5. 外部からの電源制御

Armadillo-640は、拡張インターフェースのピンを制御することにより電源をオンまたはオフに切り替えることができます。

ここでは、外部からの電源制御に必要な以下の項目を説明します。

  • ONOFFピンの制御
  • PWRONピンの制御
  • RTC_BATピン

14.5.1. ONOFFピンの制御について

ONOFFピンは、一定時間以上GNDとショートすることで、Armadillo-640の電源をオフまたはオンすることができます。 外部からONOFFピンを制御する場合、電圧の印加はできませんのでオープンドレインなどの出力を接続しGNDとショートする回路を接続してください。

14.5.1.1. 電源オンから電源オフに切り替える方法

ONOFFピンを5秒以上GNDとショートすることで、電源がオフになります。

14.5.1.2. 電源オフから電源オンに切り替える方法

ONOFFピンを500ミリ秒以上GNDとショートすることで、電源がオンになります。

[警告]

連続して電源を切り替える場合、確実に動作させるため5秒以上空けてからONOFFピンをGNDとショートしてください。

[警告]

電源のオンまたはオフの状況はi.MX6ULLの低消費電力ドメイン(SNVS_LP)で保持されているため、 電源オフの状態で5V電源入力を切ってもしばらくは電源オフであることを保持しています。 そのため、すぐに電源を再入力した場合電源が入らない状態になる可能性があります。 電源オフの状態で5V電源を再入力する場合は、確実に電源を入れるため、5秒以上間隔を空けてから5V電源を入れてください。

[警告]

電源のオンまたはオフの状況はRTC_BATピンからのバックアップ電源により保持されるため、 RTC_BATピンにバックアップ電源を入力した状態で5V電源を切ったのち5V電源を再入力しても、 5V電源切断前の電源のオンまたはオフの状況が継続されます。

14.5.2. PWRONピンの制御について

PWRONピンは、GNDとショートすることで、Armadillo-640の電源を即座にオフすることができます。 外部からONOFFピンを制御する場合、電圧の印加はできませんのでオープンドレインなどの出力を接続しGNDとショートする回路を接続してください。

14.5.2.1. 電源オンから電源オフに切り替える方法

PWRONピンをGNDとショートすることで、即座に電源がオフになります。

14.5.2.2. 電源オフから電源オンに切り替える方法

PWRONピンをオープンにすることで、電源がオンになります。

14.5.3. RTC_BATピンについて

RTC_BATピンは、i.MX6ULLの低消費電力ドメインにあるSRTC(Secure Real Time Clock)の外部バックアップインターフェースです。 長時間電源が切断されても時刻データを保持させたい場合にご使用ください。