本章では、実際に本システムをArmadillo-IoT ゲートウェイ G3(以下Armadillo)上で動作させる手順を説明します。
本システムで使用する、「小型電力量モニタ」「AWS」「アプリケーション」の各種セットアップ方法を説明します。
3.1.1. OMRON 小型電力量モニタ KM-N1 設定
小型電力量モニタについて、以下の設定を変更します。
設定の変更方法については、本体同梱の説明書、またはこちらからダウンロードできる 小型電力量モニタ ユーザーズマニュアル をご確認ください。
この手順は、既にAWSのアカウントを作成し、AWSマネジメントコンソールにログインできていることを前提としています。AWSアカウントの作成方法については、こちらを参照してください。
AWSマネジメントコンソールへログインし、サービス一覧からIAMを選択してください。その後、ユーザータブを開き、「ユーザーを追加」をクリックします。
下記の通りに入力と選択を行い、「次のステップ:アクセス権限」に進みます。
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ユーザー名
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AWSアクセスの種類を両方選択
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コンソールのパスワードは自動生成パスワードを選択
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「パスワードのリセットが必要」にチェックを入れる
下記の手順でポリシーをアタッチし、「次のステップ:タグ」に進みます。
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「既存のポリシーを直接アタッチ」を選択
表示された中から以下にチェック
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AWSIoTConfigAccess
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AWSIoTDataAccess
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AWSLambdaFullAccess
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IAMFullAccess
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CloudWatchFullAccess
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AmazonAPIGatewayAdministrator
この項目は、本システムでは設定不要です。「次のステップ:確認」に進みます。
確認画面が表示されます。設定通りの内容となっていることを確認し、「ユーザーの作成」を押下してください。
作成が成功すると下記画面が表示されます。後ほどArmadilloの設定で使用するcsvファイルをダウンロードできるため、必ず「.csvのダウンロード」を押下してください。行わなかった場合、再度IAMユーザーを作成する必要があります。
ダウンロードしたファイル( credentials.csv )の内容は、以下のようなカンマ区切りの文字列になります。
User name,Password,Access key ID,Secret access key,Console login link
user,pass,AWS123,asdfghjkl,https://***.signin.aws.amazon.com/console
この例の場合、Access key IDの値は AWS123 で、Secret access keyの値は asdfghjkl です。
3.1.2.7. AWSマネジメントコンソールにログイン
credentials.csv の Console login link のリンクにアクセスし、作成したIAMユーザーでAWSマネジメントコンソールにログインします。ユーザー名とパスワードも credential.csv に記載されているものを使用してください。
ログインすると初回はパスワードの変更を求められますので、任意のパスワードに変更してください。
3.1.2.8. AWS IoT Core にアクセス
AWSマネジメントコンソールの「サービスを検索する」欄に「IoT Core」と入力し、表示されたIoT CoreをクリックしてAWS IoT Coreにアクセスしてください。
消費電力監視システムのインストールディスクイメージをダウンロードしてください。
インストールディスクイメージのダウンロード
ダウンロードしたインストールディスクイメージを SD カードに書き込みます。SD カードをPCに接続してください。
PCのOS毎に書き込み方法が異なりますので、該当の項目を参考に書き込んでください。
インストールディスクの第1パーティションには、本アプリケーションが動作するための設定を記入するファイルが格納されています。本手順ではそれらの設定ファイルの編集方法についてご説明します。
Armadillo が AWS にアクセスするためのファイルを配置します。
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インストールディスクイメージが書き込まれた SD カードをPCに接続します。
「ファイル」から 「1.1GB ボリューム」を押下します。
etc/aiotg3-powermonitor/ に「IAMユーザー作成完了」でダウンロードした credentials.csv をコピーします。
3.1.4.2. 消費電力監視システムの設定ファイル
本アプリケーションが動作する際の設定値の編集を行います。なお、各設定値につきましてはお客様の測定環境に合わせて数値を変更してください。
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「ファイル」から「1.1GB ボリューム」を押下します。
etc/aiotg3-powermonitor/parameter.json をテキストエディタで開きます。
以下の項目を編集します。
本アプリケーションで、3G/LTE または無線LANを用いた通信を行う際に必要な設定値の編集を行います。使用しない場合は、設定不要です。
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「ファイル」から「1.1GB ボリューム」を押下します。
etc/aiotg3-powermonitor/network.json をテキストエディタで開きます。
使用する通信方法に合わせ、以下の項目を編集します。
本アプリケーションでは、AWS CloudWatch のアラームが発報された際にAWSからメールが送信されます。メールの送り先を以下の手順で設定することが可能です。
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「ファイル」から「1.1GB ボリューム」を押下します。
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etc/aiotg3-powermonitor/mail_address_list をテキストエディタで開きます。
メールアドレスを入力します。各メールアドレス間は改行で区切ってください。
SD カードの2つのボリュームをアンマウント後、PCから SD カードを取り外してください。
作成したインストールディスクを Armadillo のSDスロット(CON4)に接続し、JP1をショートに設定して電源投入してください。
Armadilloへのソフトウェアインストールが開始されます。インストールには数分間かかります。インストール進捗は、Armadillo の LED3 の状態で確認可能です。進捗と LED の状態の関係は、以下の表の通りです。
インストール完了後、ACアダプタを抜いてください。