ATDE (Atmark Techno Development Environment) は、VMware上で動作するアットマークテクノ製品の開発環境です。Debian GNU/Linuxをベースに、開発に必要なクロスコンパイラや必要なツールが事前にインストールされています。ATDEを使うことで、開発用PCの用意やクロスコンパイラのインストールなど、開発環境の構築を容易にします。
本ガイドでは、ATDEのバージョン2について解説します。バージョン2は、VMwareのゲストOSにDebian GNU/Linux 4.0 (Etch)を採用したものです。ATDEの初期状態でインストールされているソフトウェアは以下のURLで確認することができます。
http://download.atmark-techno.com/atde/atde-dpkg-list.txt
| VMwareとは |
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WindowsまたはLinux上で任意の仮想マシンを実行できるようにするソフトウェアです。標準的なデスクトップアプリケーションと同じようにインストールでき、その後仮想マシンを別のウィンドウ内で実行できます。なお、本書では、VMware Playerと呼ばれる製品を対象としています。VMware Playerについての詳しい情報は、http://www.vmware.com/jp/products/player/を参照してください。 以下、VMware PlayerをVMPlayerと略します。 |
本書の対象となる読者は、WindowsまたはLinuxをお使いで、アットマークテクノ製品用の開発環境を簡単に構築したい方です。また、WindowsまたはLinuxの基本的な使い方を理解していることを前提にしています。
本書は、ATDEを使用する上で必要な情報のうち、以下の点について記述されています。
表1.1 インストールPCの推奨スペック
項目 | スペック |
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CPU | 1.5GHzまたはそれ以上 |
メモリ | 512MBまたはそれ以上 |
HDD | 10GBまたはそれ以上の空き容量 |
OS | x86のWindowsまたはLinux |
その他 | シリアルインターフェース (USB-シリアル変換アダプターを含む) が1ポート以上あること |
本書では以下のようにフォントを使っています。
表1.2 使用しているフォント
フォント例 | 説明 |
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本文中のフォント | 本文 |
[PC ~]$ ls | プロンプトとユーザ入力文字列 |
: | コマンド実行後の出力を省略 |
本書に記載されているコマンドの入力例は、表示されているプロンプトによって、それぞれに対応した実行環境を想定して書かれています。「/
」の部分はカレントディレクトリによって異なります。各ユーザのホームディレクトリは「~
」で表わします。
表1.3 表示プロンプトと実行環境の関係
プロンプト | 説明 |
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[PC /]# | 作業用PC上のrootユーザで実行 |
[PC /]$ | 作業用PC上の一般ユーザで実行 |
[ATDE /]# | ATDE上のrootユーザで実行 |
[ATDE /]$ | ATDE上の一般ユーザで実行 |
本書で紹介するソフトウェア(付属のドキュメント等も含みます)は、現状のまま(AS IS)提供されるものであり、特定の目的に適合することや、その信頼性、正確性を保証するものではありません。また、本製品の使用による結果についてもなんら保証するものではありません。