本章では、Armadillo-X1のハードウェア拡張や信頼性向上のための設計情報について説明します。
Armadillo-X1はアドオンインターフェース(CON7)および拡張インターフェース(CON8)よりハードウェアの拡張が可能です。
これらのインターフェースには複数の機能(マルチプレクス)をもったi.MX 7Dualの信号線が接続されており、様々な機能を拡張可能です。
拡張可能な機能については、「CON7 アドオンインターフェース」、「CON8 拡張インターフェース」および「Armadillo-X1 マルチプレクス表」をご確認ください。
マルチプレクス表では、各ピンに割り当て可能な機能の他に、リセット解除後の信号状態、プルアップ/ダウン抵抗の有無についての情報も記載しています。
20.1.1. アドオンインターフェース(CON7)からのハードウェア拡張
アドオンインターフェース(CON7)からは「アドオンモジュール」を利用することでハードウェアを簡単に拡張することができます。
利用可能なアドオンモジュールと詳細仕様につきましては18章アドオンモジュールをご確認ください。
アドオンモジュールを設計する際の基板形状および部品の搭載制限について説明します。
20.1.2. 拡張インターフェース(CON8)からのハードウェア拡張
拡張インターフェース(CON8)に接続する拡張ボードを設計開発するためのリファレンスとして、Armadillo-X1評価用拡張ボード01の回路図を公開しています。
Armadillo-X1評価用拡張ボード01では、LCD、SD、USB、Ethernetの拡張方法を確認することができます。
詳細仕様につきましては「Armadillo-X1評価用拡張ボードセット01」をご確認ください。
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Armadillo-X1評価用拡張ボード01回路図の網掛け部分は動作未検証となっております。
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拡張インターフェース(CON8)用の拡張ボードの推奨レイアウトは、図20.4「拡張ボード推奨レイアウト」のとおりです。
Armadillo-X1との接続コネクタはHIROSE ELECTRIC製のDF40HC(3.0)-100DS-0.4V(51)を搭載してください。
コネクタの嵌合高さは3mmとなります。スペーサーの長さは嵌合高さと同じ3mmとしてください。
Armadillo-X1の固定穴はGNDに接続されています。GND強化のため、拡張ボード側の固定穴もGNDに接続し、金属製のスペーサーとネジで固定することをお勧めします。
絶縁等でGND分離が必要な場合はキリ穴で設計してください。
固定穴径とパッド寸法はマックエイト製のスルーホールタップ(TH-1.6-3.0-M3)を実装する場合の推奨となります。
Armadillo-X1の下面は、接続コネクタ、スペーサ以外の部品搭載を禁止としてください。
Armadillo-X1の各種信頼性試験データを「アットマークテクノ Armadilloサイト」から「購入者向けの限定公開データ」としてダウンロード可能ですので、ご確認ください。
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部品変更、基板改版等のタイミングで各種信頼性試験結果に変更がないか、確認試験を実施しています。
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Armadillo-X1のESD耐性を向上させるために、以下の対策が効果的です。
Armadillo-X1に接続されたケーブルが屋外に露出するような設置環境では、ケーブルに侵入した雷サージ等のストレスによりインターフェース回路が破壊される場合があります。
ストレスへの耐性を向上させるには、以下の対策が効果的です。
通信対向機とのGND接続を強化する
シールド付きのケーブルを使用する