付録C WLANインターフェースボード(AWL13対応)

Armadillo-400シリーズ WLANインターフェースボード(AWL13対応)(以下、WLANインターフェースボード(AWL13対応))は、AWL13をArmadillo-400シリーズに接続するボードです。セイコーインスツル社製のリアルタイムクロック(以下、RTC)が搭載されており、Armadillo-400シリーズの拡張インターフェース2(CON14)のI2C機能で通信が可能です。

C.1. WLANインターフェースボード(AWL13対応)のボード概要

表C.1 WLANインターフェースボード(AWL13対応)のボード仕様

RTCS-35390A(セイコーインスツル)
RTCバックアップ

300秒(Typ.), 60秒(Min.),

外部バックアップコネクタ(CON5、CON6、CON7)経由で外部バッテリを接続可能

電源電圧DC 3.3V±0.2V
使用温度範囲-20℃~70℃
使用湿度範囲85%以下(結露なきこと)
基板サイズ41.0 x 50.0mm

[警告]

平均月差は、周囲温度25℃で±30秒程度(参考値)です。時間精度は、周囲温度に大きく影響を受けますので、ご使用の際は十分に特性の確認をお願いします。

[警告]

RTCバックアップ時間は、周囲温度、電圧印加時間等に大きく影響を受けますので、ご使用の際は十分に特性の確認をお願いします。

WLANインターフェースボード(AWL13対応)のブロック図

図C.1 WLANインターフェースボード(AWL13対応)のブロック図


C.2. WLANインターフェースボード(AWL13対応)のインターフェース

WLANインターフェースボード(AWL13対応)のインターフェース配置

図C.2 WLANインターフェースボード(AWL13対応)のインターフェース配置


表C.2 WLANインターフェースボード(AWL13対応)のインターフェース

記号インターフェース形状備考
CON1Armadillo-400シリーズ接続コネクタ28ピンソケット(2.54mmピッチ) 
CON2モジュールコネクタ

34ピン(0.5mmピッチ)

AXK6F34347YG(パナソニック電工)

挿抜寿命: 50回
CON3GPIO、UARTインターフェース14ピン(2.54mmピッチ)コネクタ非搭載
CON4I2Cインターフェース4ピン(2.54mmピッチ)コネクタ非搭載
CON5RTC外部バックアップコネクタ1[a]DF13-2P-1.25DS(20)(ヒロセ電機)[b][c] 
CON6RTC外部バックアップコネクタ2[a]2ピン(2.54mmピッチ)コネクタ非搭載
CON7RTC外部バックアップコネクタ3[a]HU1220(タカチ電機工業)コネクタ非搭載 対応電池:CR1220
LED1電源LED面実装LED(1.6 x 0.8)LED非搭載

[a] CON5、CON6、CON7は外付けバッテリーを接続するコネクタです。これらコネクタは同時に使用することはできません。

[b] 対応ソケット: DF13-2S-1.25C(ヒロセ電機)

[c] 対応バッテリ例: CR2032 WK11。詳しくは、各Armadillo販売代理店にお問い合わせください。


C.2.1. CON1 Armadillo-400シリーズ接続コネクタ

Armadillo-400シリーズのCON9との接続コネクタです。汎用GPIO、UART信号は違う機能を選択することも可能です。詳細については「Armadillo-400シリーズ ハードウェアマニュアル」を参照してください。

表C.3 WLANインターフェースボード(AWL13対応) CON1 信号配列

ピン番号信号名I/O機能
1+3.3V_IOPower電源
2GNDPowerGND
3I2C2_SCLIn

RTC I2Cクロック

WLANインターフェースボード(AWL13対応)CON4 3ピンと接続

4I2C2_SDAIn/Out

RTC I2Cデータ

WLANインターフェースボード(AWL13対応)CON4 4ピンと接続

5SD_PWREN*InSDパワーイネーブル信号(0:ON状態、1:OFF状態)
6RTC_INT1*OutRTC割り込み信号
7GPIO1_14In/Out

汎用GPIO

WLANインターフェースボード(AWL13対応)CON3 3ピンと接続

8UART5_RXDOut

UART受信データ

WLANインターフェースボード(AWL13対応)CON3 4ピンと接続

9GPIO1_15In/Out

汎用GPIO

WLANインターフェースボード(AWL13対応)CON3 5ピンと接続

10UART5_TXDIn

UART送信データ

WLANインターフェースボード(AWL13対応)CON3 6ピンと接続

11+3.3V_IOPower電源
12+3.3V_IOPower電源
13GNDPowerGND
14GNDPowerGND
15GPIO1_17In/Out

汎用GPIO

WLANインターフェースボード(AWL13対応)CON3 11ピンと接続

16GPIO1_29In/Out

汎用GPIO

WLANインターフェースボード(AWL13対応)CON3 12ピンと接続

17GPIO1_18In/Out

汎用GPIO

WLANインターフェースボード(AWL13対応)CON3 13ピンと接続

18GPIO1_30In/Out

汎用GPIO

WLANインターフェースボード(AWL13対応)CON3 14ピンと接続

19SD2_WP-

SDIOライトプロテクト検出

10kΩ抵抗でプルダウン

20SD2_CMDIn/Out

SDIOコマンド

WLANインターフェースボード(AWL13対応)CON2 10ピンと接続

21SD2_CD*-

SDIOカード検出

10kΩ抵抗でプルダウン

22SD2_CLKIn

SDIOクロック

WLANインターフェースボード(AWL13対応)CON2 7ピンと接続

23GNDPowerGND
24+3.3V_IOPower電源
25SD2_DAT0In/Out

SDIOデータ0

WLANインターフェースボード(AWL13対応)CON2 2ピンと接続

26SD2_DAT1In/Out

SDIOデータ1

WLANインターフェースボード(AWL13対応)CON2 1ピンと接続

27SD2_DAT2In/Out

SDIOデータ2

WLANインターフェースボード(AWL13対応)CON2 12ピンと接続

28SD2_DAT3In/Out

SDIOデータ3

WLANインターフェースボード(AWL13対応)CON2 11ピンと接続


C.2.2. CON2 AWL13コネクタ

AWL13のCON1との接続用コネクタです。AXK6F34347YG(パナソニック電工)を実装しています。信号配列については表5.2「AWL13 CON1 信号配列」を参照してください。

C.2.3. CON3 GPIO、UARTインターフェース

CON3はArmadillo-400シリーズのGPIO、UARTと接続するためのインターフェースです。コネクタは実装していません。CON3に接続している信号は違う機能を選択することも可能です。詳細については「Armadillo-400シリーズ ハードウェアマニュアル」を参照してください。

表C.4 WLANインターフェースボード(AWL13対応) CON3 信号配列

ピン番号信号名I/O機能
1NC-未接続
2NC-未接続
3GPIO1_14In/Out

汎用GPIO

WLANインターフェースボード(AWL13対応)CON1 7ピンと接続

4UART5_RXDIn

UART受信データ

WLANインターフェースボード(AWL13対応)CON1 8ピンと接続

5GPIO1_15In/Out

汎用GPIO

WLANインターフェースボード(AWL13対応)CON1 9ピンと接続

6UART5_TXDOut

UART送信データ

WLANインターフェースボード(AWL13対応)CON1 10ピンと接続

7+3.3V_IOPower電源
8+3.3V_IOPower電源
9GNDPowerGND
10GNDPowerGND
11GPIO1_17In/Out

汎用GPIO

WLANインターフェースボード(AWL13対応)CON1 15ピンと接続

12GPIO1_29In/Out

汎用GPIO

WLANインターフェースボード(AWL13対応)CON1 16ピンと接続

13GPIO1_18In/Out

汎用GPIO

WLANインターフェースボード(AWL13対応)CON1 17ピンと接続

14GPIO1_30In/Out

汎用GPIO

WLANインターフェースボード(AWL13対応)CON1 18ピンと接続


C.2.4. CON4 I2Cインターフェース

CON4はArmadillo-400シリーズのI2Cと接続するためのインターフェースです。コネクタは実装していません。

表C.5 WLANインターフェースボード(AWL13対応) CON4 信号配列

ピン番号信号名I/O機能
1+3.3V_IOPower電源
2GNDPowerGND
3I2C2_SCLIn

I2Cクロック

WLANインターフェースボード(AWL13対応)CON1 3ピンと接続

4I2C2_SDAOut

I2Cデータ

WLANインターフェースボード(AWL13対応)CON1 4ピンと接続


[警告]

I2Cの信号はWLANインターフェースボード(AWL13対応)上でRTCにも接続されているので、使用する際にはご注意ください。

C.2.5. CON5、CON6、CON7 外部バックアップコネクタ

WLANインターフェースボード(AWL13対応)に搭載されているRTCの外部バックアップコネクタです。電源が切断されても長期間時刻データを保持させたい場合は、別途外付けバッテリーを接続することができます。CON5にはDF13-2P-1.25DS(20)(ヒロセ電機)[11][12]を実装しています。CON6、CON7にはコネクタを実装していません。

表C.6 WLANインターフェースボード(AWL13対応) CON5、CON6 信号配列

ピン番号信号名I/O機能
1BATPowerRTCの外部バックアップ用電源入力
2GNDPowerGND

[警告]

CON5、CON6、CON7は共通の端子に接続されているので、同時に使用することはできません。[13]

C.3. WLANインターフェースボード(AWL13対応)の外形寸法図

WLANインターフェースボード(AWL13対応)の外形寸法図
[Unit : mm]

図C.3 WLANインターフェースボード(AWL13対応)の外形寸法図


C.4. AWL13とWLANインターフェースボード(AWL13対応)の組み立て

AWL13とWLANインターフェースボード(AWL13対応)の組み立て

図C.4 AWL13とWLANインターフェースボード(AWL13対応)の組み立て


1

ナット(M2、L=1.6mm、平径=4mm)

2

金属スペーサ(M2、L=1.5mm、直径=4mm)

3

なべ小ねじ(M2、L=8mm、スプリングワッシャー+小径平ワッシャー付)

[警告]

AWL13のCON1とWLANインターフェースボード(AWL13対応)のCON2のコネクタ位置を合わせ接続してください。無理に力を加えると破損の原因となりますので十分に注意してください。

C.5. Armadillo400シリーズとWLANオプションモジュール(AWL13対応)の組み立て

Armadillo400シリーズとWLANオプションモジュール(AWL13対応)の組み立てWLANオプションモジュール(AWL13対応)はAWL13とWLANインターフェースボード(AWL13対応)を接続した状態をさします。

図C.5 Armadillo400シリーズとWLANオプションモジュール(AWL13対応)の組み立て[14]


1

なべ小ねじ(M2、L=6mm、スプリングワッシャー+小径平ワッシャー付)

2

金属スペーサ(M2、L=11mm、平径=4mm)

3

ワッシャ(M2、L=0.3mm、直径=4.3mm)

C.6. 外付けアンテナの組み立て(評価・開発時)

外付けアンテナの組み立て(評価・開発時)

図C.6 外付けアンテナの組み立て(評価・開発時)


1

なべ小ねじ(M3、L=5mm)

2

樹脂スペーサ(M3、L=8mm、平径=5.5mm)

3

外付けアンテナ取り付け金具

4

外付けアンテナ

[警告]

AWL13のアンテナ端子(CON2)に外付けアンテナケーブルを接続する際、無理な力を加えると破損の原因となりますので十分に注意してください。

[警告]

外付けアンテナケーブルを引き抜く際は、専用の引き抜き治具(U.FL-LP-N-2:ヒロセ電機)を用いて行うことを推奨します。引き抜き治具を用いずに引き抜いた場合にコネクタの変形やケーブルの断線等の原因となります。

外付けアンテナケーブルの引き抜き方法

図C.7 外付けアンテナケーブルの引き抜き方法


[警告]

AWL13のアンテナ端子(CON2)に外付けアンテナケーブルを長期間接続した場合、同軸コネクタのスイッチ機能が復帰しない場合があります。復帰しない場合はチップアンテナ(ANT1)が使用できなくなります。

評価・開発時において、AWL13を長期使用しない場合は、アンテナ端子(CON2)から外付けアンテナケーブルを外した状態で保存してください。また、量産機器にAWL13を組込んでご使用いただく場合、外付けアンテナからチップアンテナへの接続変更は推奨できません。



[11] 対応ソケット: DF13-2S-1.25C(ヒロセ電機)

[12] 対応バッテリ例: CR2032 WK11。詳しくは、各Armadillo販売代理店にお問い合わせください。

[13] CON5、CON6、CON7の端子接続の詳細は、「Armadillo-400シリーズ WLANインターフェースボード(AWL13対応)回路図」でご確認ください。

[14] WLANオプションモジュール(AWL13対応)はAWL13とWLANインターフェースボード(AWL13対応)を接続した状態をさします。