使用するソースコードは、開発セット付属のDVDに収録されています。最新版のソースコードは、Armadilloサイトからダウンロードすることができます。新機能の追加や不具合の修正などが行われているため、DVDに収録されているものよりも新しいバージョンがリリースされているかを確認して、最新バージョンのソースコードを利用することを推奨します。
Atmark-Dist には、様々なアプリケーションやライブラリが含まれており、コンフィギュレーションによってそれらをイメージに含めたり、イメージから削除することができます。また、カーネルのコンフィギュレーションの変更を行うこともできます。
Atmark-Dist のコンフィギュレーションを変更するには、make menuconfig コマンドを使用します。
make menuconfigを実行すると、図7.3「menuconfig: Main Menu」に示すMain Menu画面が表示されます。
キーボードの上下キーでフォーカスをKernel/Library/Defaults Selection --->に合わせ、Enterキーを押すと、Kernel/Library/Defaults Selection画面が表示されます。
カーネルコンフィギュレーションを変更するには、Cuntomize Kernel Settingsを選択してください。また、ユーザーランドに含めるアプリケーションやライブラリを変更するには、Customize Vendor/User Settingsを選択してください。ここでいう、"選択する"とは、上下キーで選択したい項目ににフォーカスを合わせ、スペースキーを一度押し、*印を付けることを言います。
項目を選択したら、キーボードの左右キーでExitにフォーカスを合わせ、Enterキーを押してください。そうすることで、Kernel/Library/Defaults Selection画面を抜け、Main Menu画面へ戻ります。
Main Menu画面でも、Exitにフォーカスを合わせ、Enterキーを押してください。すると、Do you wish to save your new kernel configuration?と表示されますので、Yesにフォーカスを合わせたまま、Enterキーを押してください。
Cuntomize Kernel Settingsを選択していた場合は、Linux Kenrel Configuration画面が表示されます。ここで、カーネルコンフィギュレーションを変更することができます。コンフィギュレーションが完了したら、Linux Kernel Configuration画面でExitにフォーカスを当ててEnterキーを押し、画面を抜けてください。
| AWL13を使用するためのカーネルコンフィギュレーション変更について |
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Armadillo-420.WLAN-AWL13 以外のプロダクトを選択した場合に、Armadillo-WLAN(AWL13)をSDIOインターフェースで使用するには、以下のカーネルコンフィギュレーションを有効にします。
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Customize Vendor/User Settingsを選択していた場合は、Userland Configuration画面が表示されます。ここで、ユーザーランドに含めるアプリケーションやライブラリを選択することができます。選択が完了したら、Userland Configuration画面でExitにフォーカスを当ててEnterキーを押し、画面を抜けてください。
| AWL13を使用する場合のユーザーランドコンフィギュレーション変更について |
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Armadillo-WLAN(AWL13)を使用するには、ユーザーランドコンフィギュレーションのVendor SpecificでArmadillo-WLANを選択してください。
Armadillo-WLAN ProductsでAWL13を選択した場合、使用するインターフェースとして SDIOまたは USBを選択できます。
また、ユーザーランドに組み込むAWL13のファームウェアとして、STA (ステーション)とAP (アクセスポイント)を選択できます。
両方を選択した場合は、どちらのファームウェアを標準で使用するかを、AWL13 Default Mode で指定します。
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再び、Do you wish to save your new kernel configuration?と表示されますので、Yesにフォーカスを合わせたまま、Enterキーを押してください。
以上で、コンフィギュレーションの変更は完了です。
make menuconfig を使用したコンフィギュレーション方法の詳細については、「Atmark-Dist 開発者ガイド」を参照してください。
コンフィギュレーションを行ったあとは、「Linuxカーネル/ユーザーランドをビルドする」のステップ 9の手順と同様に、make コマンドを実行すると、コンフィギュレーション結果を反映したイメージが作成されます。
7.3. ユーザーランドイメージにアプリケーションを追加する
ここでは、「Linuxカーネル/ユーザーランドをビルドする」で作成したユーザーランドに、自作のアプリケーションなど Atmark-Dist には含まれないファイルを追加する方法について説明します。
自作アプリケーションは、Out-Of-Tree コンパイル[]で作成し、~/sample/hello
にあると仮定とします。
Atmark-Dist では、romfs ディレクトリにユーザーランドイメージに含めるファイルが置かれています。ここに自作アプリケーションを追加し、make image コマンドを実行することで、自作アプリケーションを含んだユーザーランドイメージを作成することができます。
作成されたユーザーランドイメージの /bin
ディレクトリには、hello
がインストールされています。