シリアルインターフェースで制御される機器とArmadillo-210を接続すれば、PC等からLAN経由で機器を制御することができます。
Armadillo-210と制御される機器との接続に使用するシリアルケーブルは、機器をPCと接続する場合と同じタイプのケーブルになります。(詳しくは機器のマニュアルを参照して下さい。)
以下にPC等からLAN経由で機器を制御する場合のイメージ図を示します。
他にもArmadillo-210を2台用意して、シリアル制御機器同士をイーサネットでブリッジしたり、ネットワーク通信プログラムを作成して、機器を遠隔自動制御する事が可能です。(プログラムを作成する際に指定するArmadillo-210側のポート番号は、デフォルトでは21347番です。)
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セキュリティ対策は施されていませんので、SSHのポートフォワーディングを利用する等、セキュリティに十分に注意して下さい。SSHに関しては、
7章セキュリティ通信
を参照して下さい。
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はじめにArmadillo-210設定ツールを起動して[検索ボタン]をクリックします。(Armadillo-210設定ツールの起動方法は
「Armadillo-210設定ツールの起動」
を参照して下さい。)
検索されたArmadillo-210のリストから、設定を変更したいArmadillo-210を選択して[シリアル設定]ボタンをクリックすると「シリアル設定ダイアログ」が表示されます。設定対象のArmadillo-210が検索されない場合は、[シリアル設定]ボタンをクリック後、「シリアル設定ダイアログ」でIPアドレスを指定して下さい。
「シリアル通信ダイアログ」上の[取得]ボタンをクリックすると現在のシリアル設定値が表示されます。
設定を変更する場合は、各設定項目を変更した後に[設定]ボタンをクリックして下さい。ここで設定した項目は、Armadillo-210を再起動しても保持されます。
以下にシリアル設定ダイアログの設定項目を説明します。
- IPアドレス
シリアル通信の設定を変更するArmadillo-210のIPアドレスを指定します。
- ポート番号
接続を許可するポート番号を指定します。
- 接続方式
Armadillo-210との接続方式です。以下の3種類があり、用途により使い分けます。
- TCPSERVER
接続型の通信方式で、常に接続を待ち受けています。一度接続されると、切断されるまで他の接続を受け付けません。また、接続先IPアドレスが指定されている場合は、そのIPアドレス以外の接続を受け付けません。(0.0.0.0を指定すると、どのIPアドレスからでも接続可能です。)
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データをArmadillo-210に送信後すぐに切断した場合、送信したデータがすべてシリアルに転送されるまでの間再接続できません。 |
- TCPCLIENT
接続型の通信方式で、短い周期で指定された接続先IPアドレスへの接続を試みます。(Armadillo-210をイーサネットのブリッジとして利用する場合、片方のArmadillo-210をこの設定に、もう片方のArmadillo-210をTCPSERVERに設定して下さい。)
- UDP
非接続型の通信方式で、複数の端末と同時に通信を行うことができます。ただしデータの到達保障と順序保障はされません。シリアルで受信したデータは指定された接続先IPアドレスに送信されます。
- 接続先IPアドレス
通信対象となるIPアドレスを指定します。(接続方式の設定により意味が異なります。)
- ビットレート
転送レートです。使用可能な転送レートは、600, 1200, 1800, 2400, 4800, 9600, 19200, 38400, 57600, 115200, 230400[bps]です。
- データ長
1文字のビット長です。"5ビット"、"6ビット"、"7ビット"、"8ビット"が指定可能です。
- ストップビット
ストップビット数です。"1ビット"、"2ビット"が指定可能です。
- パリティ
パリティの指定です。"なし"、"奇数"、"偶数"が指定可能です。
- フロー制御
フロー制御の指定です。"なし"、"ハードウェア"が指定可能です。
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シリアルの設定はSNMPを利用していますので、MIBブラウザ等からの変更も可能です。Armadillo-210が利用しているMIBの詳細に関しては、付属CDのmibs/armadillo-210.mibを参照して下さい。 |
ここでは、Windowsに標準で付属されている「ハイパーターミナル」を利用して、Armadillo-210にシリアルで接続されたモデムにATコマンドを発行する例について説明します。
はじめに、
「シリアル通信の設定方法」
を参照して、接続方式をTCPSERVERに、またシリアル通信の各種パラメータを接続されるモデムの設定に合わせて下さい。
次にWindowsの[スタート]-[プログラム]-[アクセサリ]-[通信]-[ハイパーターミナル]の順にメニューをクリックします。ハイパーターミナルが起動すると「接続の設定」が表示されますので、ここで任意の名前を入力して[OK]ボタンをクリックします。
電話番号の情報などを入力する画面が表示されますので、「接続方法」に「TCP/IP(Winsock)」を選択します。「ホストアドレス」にArmadillo-210のIPアドレス、「ポート番号」に21347を入力して、[OK]ボタンをクリックします。
接続が開始され、ウインドウ左上にカーソルが点滅した状態になります。ATコマンドを入力するとモデムが応答します。