システム利用手順

本システムを Armadillo IoT ゲートウェイ G3M1 上で動作させる手順を説明します。

3.1. セットアップ方法

3.1.1. 事前準備

Things Cloud のテナント開通メールを受信している前提としていますので、 テナント開通の手続きを完了させた後以下の手順を進めてください。

3.1.2. インストールディスクの作成

温度監視システムのインストールディスクイメージをダウンロードしてください。

インストールディスクイメージのダウンロード

次に、ダウンロードしたインストールディスクイメージを SD カードに書き込みます。 SD カードを PC に接続してください。 PC の OS 毎に書き込み方法が異なりますので、以下の章を参考に書き込みを行ってください。

3.1.2.1. Windowsの場合

Armadillo-IoT(G3/G3L)/X1: Windows 上でのインストールディスクの作成方法 の手順を参考に SD カードにインストールディスクイメージを書き込んでください。

3.1.2.2. Linuxの場合

Armadillo-IoT ゲートウェイ G3 製品マニュアル 「インストールディスクの作成」 の手順を参考に SD カードにインストールディスクイメージを書き込んでください。

3.1.3. 設定ファイルの書き込み

インストールディスクの第1パーティションには、本アプリケーションが動作するための設定を記入するファイルが格納されています。 本手順ではそれらの設定ファイルの編集方法について説明します。

3.1.3.1. Things Cloud 設定ファイルの編集

Armadiilo-IoT ゲートウェイ G3M1 が Things Cloud へアクセスするための設定を行います。

  1. インストールディスクイメージが書き込まれた SD カードをPCに接続します。
  2. 「ファイル」から「1.1GB ボリューム」をクリックします。

    images/volume.png
  3. etc/aiotg3-thermometer/things_cloud.json をテキストエディタで開きます。 初期状態は以下のようになっています。

    {
        "host": "",
        "tenant": ""
    }
  4. 以下の項目を編集します。 ホスト名とテナント名はテナント開通メールを参照ください。

    項目 説明

    host

    ホスト名。 テナント名を除いた Things Cloud のURL。

    tenant

    テナント名

3.1.3.2. ネットワーク設定ファイルの編集

  1. インストールディスクイメージが書き込まれた SD カードをPCに接続します。
  2. 「ファイル」から「1.1GB ボリューム」をクリックします。

    images/volume.png
  3. etc/aiotg3-thermometer/network.json をテキストエディタで開きます。初期状態は以下のようになっています。

    {
        "lte": {
            "device_name":"ttyUSB2",
            "apn":"",
            "username":"",
            "password":"",
            "ppp":""
        },
        "wireless": {
            "essid":"",
            "passphrase":""
        }
    }
  4. 以下の項目を編集します。 3G/LTE 接続を行わない場合、"lte" の設定は不要です。 無線 LAN 接続を行わない場合、"wireless" の設定は不要です。

    項目 説明 初期値(単位)

    lte

    device_name

    接続する時のデバイス名 ttyUSB2 以外に ttyCommModem が設定可能です

    ttyUSB2

    apn

    APN 名

    なし

    username

    ユーザー名

    なし

    password

    パスワード

    なし

    ppp

    PPP 認証方式

    なし

    wireless

    essid

    SSID

    なし

    passphrase

    パスフレーズ

    なし

3.1.3.3. 温度監視システム初期設定ファイルの編集

本アプリケーションが動作する際の初期設定値の編集を行います。 なお、ダウンロード頂いたインストールディスクイメージ内には最初から初期設定値が設定されているため、初期設定値を変更しない場合は本手順を行う必要はありません。

  1. インストールディスクイメージが書き込まれた SD カードをPCに接続します。
  2. 「ファイル」から「1.1GB ボリューム」をクリックします。
  3. etc/aiotg3-thermometer/parameter.json をテキストエディタで開きます。初期状態は以下のようになっています。

    {
        "cloud": {
            "interval": 600
        },
        "temperature": {
            "interval": 10,
            "alarms": [
                {
                    "type": "too_hot",
                    "description": "Temperature is too high",
                    "generate_on": {
                        "condition": "temperature >= 60",
                        "hysteresis": "3"
                    },
                    "clear_on": {
                        "condition": "temperature <= 55",
                        "hysteresis": "3"
                    }
                },
                {
                    "type": "too_cold",
                    "description": "Temperature is too low",
                    "generate_on": {
                        "condition": "temperature <= 10",
                        "hysteresis": "3"
                    },
                    "clear_on": {
                        "condition": "temperature >= 20",
                        "hysteresis": "3"
                    }
                }
            ]
        },
        "signal_quality": {
            "interval": 120
        }
    }
  4. 必要に応じて以下の項目を編集します。

    項目 説明 初期値(単位)

    cloud

    interval

    クラウドへの通知周期

    600(秒)

    temperature

    interval

    温度 計測周期

    10(秒)

    alarms

    アラーム設定

    下記参照

    signal_quality

    interval

    電波品質 計測周期

    120(秒)

  5. alarms は以下の様に設定します。複数条件を設定可能です。

    項目 説明 初期値(単位)

    type

    アラーム種別

    なし 例 "too_hot"

    description

    アラームの概要

    なし 例 "Temperature is too high"

    generate_on

    condition

    生成条件

    "temperature >= 60"

    hysteresis

    condition が指定回数連続で合致した場合にアラーム発生

    なし(回)

    clear_on

    condition

    クリア条件

    "temperature ⇐ 55"

    hysteresis

    condition が指定回数連続で合致した場合にアラームクリア

    なし(回)

    • clear_on 省略時は、generate_on.condition の条件と不一致となった回数が generate_on.hysteresis 回連続で発生した場合にアラームがクリアされます。
    • hysteresis 省略時は 1 回条件に合致した時点でアラームが発生・クリアされます。

3.1.4. ソフトウェアのインストール

Armadillo-IoT ゲートウェイ G3 製品マニュアル 「インストールの実行」 の手順を参考に Armadillo IoT ゲートウェイ G3M1 へインストールを実行してください。

作成したインストールディスクを SD スロット (CON4) に挿入し、 JP1 をショートに設定して電源を投入してください。

Armadilloへのソフトウェアのインストールが開始されます。 インストールには数分間かかります。 インストールの進捗は、Armadillo-IoT ゲートウェイ G3M1 の LED3 の状態で確認出来ます。 インストールの進捗とLEDの状態の関係は以下の表の通りです。

進捗 ユーザー LED3

実行中

点滅

正常終了

点灯

異常終了

消灯

ユーザー LED3 が点滅から点灯に変わり、インストールが完了したら AC アダプタを抜いてください。

3.1.5. Armadillo IoT ゲートウェイ G3M1 の起動

JP1 をオープンに設定し、SD カードを取り外し、電源を投入してください。 Linux 起動後、自動でアプリケーションが起動し、設定ファイル network.json の内容に応じて3G/LTE と無線 LAN の設定を行っい、 以下に示すデバイス登録の動作を完了させ、温度センサから現在の温度を、3G/LTE モジュールから現在の電波品質を取得し始めます。 2回目以降の起動時は、デバイス登録不要です。

3.1.6. Things Cloud のセットアップ

最初に、テナント開通メールに記載されている URL へアクセスします。 テナント開通メールに記載されているユーザー名、パスワードを入力し、ログインします。

3.1.6.1. デバイスの登録

Armadillo IoT ゲートウェイ G3M1 を Things Cloud UI に認識させる為にデバイスを登録します。

  1. Things Cloud UI 上で 「デバイス管理」→ 「デバイス」→「登録」ページへ移動し、「デバイスを登録」を選択します。

    images/things_cloud_ui_register_device1.png
  2. 「一般デバイス登録」を選択します。

    images/things_cloud_ui_register_device2.png
  3. 「デバイス ID」の欄に armadillo-"有線 LAN の MAC アドレス" を入力し、「次へ」を選択してください。

    images/things_cloud_ui_register_device3.png
    • "有線 LAN の MAC アドレス" は、Armadillo IoT ゲートウェイ G3M1 裏に貼ってあるシールの "LAN MAC" 行に記載されています。
    • 例: "LAN MAC" が "00:11:22:33:44:55" の場合、 "armadillo-001122334455" になります。
  4. 「完了」を選択します。

    images/things_cloud_ui_register_device4.png
  5. この状態で Armadillo IoT ゲートウェイ G3M1 が起動していなければ起動します。

    images/things_cloud_ui_register_device5.png
  6. しばらく(最大120秒)するとステータスが「接続待ち」から「承認待ち」に変化しますので、 「承認」を選択します。

    images/things_cloud_ui_register_device6.png
  7. ステータスが「承認済み」に変化すると登録完了です。

    images/things_cloud_ui_register_device7.png