第20章 設計情報

本章では、Armadillo-X1のハードウェア拡張や信頼性向上のための設計情報について説明します。

20.1. ハードウェア拡張

Armadillo-X1はアドオンインターフェース(CON7)および拡張インターフェース(CON8)よりハードウェアの拡張が可能です。 これらのインターフェースには複数の機能(マルチプレクス)をもったi.MX 7Dualの信号線が接続されており、様々な機能を拡張可能です。 拡張可能な機能については、「CON7 アドオンインターフェース」「CON8 拡張インターフェース」および「Armadillo-X1 マルチプレクス表」をご確認ください。 マルチプレクス表では、各ピンに割り当て可能な機能の他に、リセット解除後の信号状態、プルアップ/ダウン抵抗の有無についての情報も記載しています。

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Armadillo-X1 マルチプレクス表はArmadillo-X1 マルチプレクス表からダウンロード可能です。

20.1.1. アドオンインターフェース(CON7)からのハードウェア拡張

アドオンインターフェース(CON7)からは「アドオンモジュール」を利用することでハードウェアを簡単に拡張することができます。 利用可能なアドオンモジュールと詳細仕様につきましては18章アドオンモジュールをご確認ください。

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アドオンモジュールの回路図/部品表、DXF形式の基板形状図をアットマークテクノ Armadilloサイトから 「購入者向けの限定公開データ」としてダウンロード可能ですので、参考資料としてご活用ください。

アドオンモジュールを設計する際の基板形状および部品の搭載制限について説明します。

20.1.1.1. 基板形状

アドオンモジュールの推奨基板寸法は、図20.1「アドオンモジュール推奨基板寸法」のとおりです[26]

Armadillo-X1の固定穴はGNDに接続されています。絶縁等でGND分離が必要な場合はキリ穴で設計してください。

アドオンモジュール推奨基板寸法
[Unit : mm]

図20.1 アドオンモジュール推奨基板寸法


20.1.1.2. 部品の搭載制限

アドオンモジュールの部品搭載制限は、図20.2「アドオンモジュールの部品搭載制限」のとおりです。

アドオンモジュールの部品搭載制限
[Unit : mm]

1

最大部品高さ5.5mm(A面)

2

最大部品高さ2.5mm(A面)

3

最大部品高さ7.5mm(A面)

4

最大部品高さ13.5mm(A面)

5

最大部品高さ15.1mm(B面、基板厚さを含む)

6

部品搭載禁止領域(A面、B面)

図20.2 アドオンモジュールの部品搭載制限


20.1.1.3. 接続コネクタ

Armadillo-X1との接続コネクタは、HIROSE ELECTRIC製DF17(4.0)-60DP-0.5V(57)を搭載してください。ピン配置は図20.3「アドオンモジュールに実装する接続コネクタのピン配置」のとおりです。

アドオンモジュールに実装する接続コネクタのピン配置

図20.3 アドオンモジュールに実装する接続コネクタのピン配置


20.1.2. 拡張インターフェース(CON8)からのハードウェア拡張

拡張インターフェース(CON8)に接続する拡張ボードを設計開発するためのリファレンスとして、Armadillo-X1評価用拡張ボード01の回路図を公開しています。 Armadillo-X1評価用拡張ボード01では、LCD、SD、USB、Ethernetの拡張方法を確認することができます。 詳細仕様につきましては「Armadillo-X1評価用拡張ボードセット01」をご確認ください。

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Armadillo-X1評価用拡張ボード01の回路図/部品表はアットマークテクノ Armadilloサイトから 「購入者向けの限定公開データ」としてダウンロード可能です。

[警告]

Armadillo-X1評価用拡張ボード01回路図の網掛け部分は動作未検証となっております。

20.1.2.1. 基板形状

拡張インターフェース(CON8)用の拡張ボードの推奨レイアウトは、図20.4「拡張ボード推奨レイアウト」のとおりです。

Armadillo-X1との接続コネクタはHIROSE ELECTRIC製のDF40HC(3.0)-100DS-0.4V(51)を搭載してください。 コネクタの嵌合高さは3mmとなります。スペーサーの長さは嵌合高さと同じ3mmとしてください。 Armadillo-X1の固定穴はGNDに接続されています。GND強化のため、拡張ボード側の固定穴もGNDに接続し、金属製のスペーサーとネジで固定することをお勧めします。 絶縁等でGND分離が必要な場合はキリ穴で設計してください。 固定穴径とパッド寸法はマックエイト製のスルーホールタップ(TH-1.6-3.0-M3)を実装する場合の推奨となります。 Armadillo-X1の下面は、接続コネクタ、スペーサ以外の部品搭載を禁止としてください。

拡張ボード推奨レイアウト

1

DF40HC(3.0)-100DS-0.4V(51)/HIROSE ELECTRIC

2

接続コネクタ、スペーサ以外の部品搭載禁止

3

TH-1.6-3.0-M3/マックエイト

図20.4 拡張ボード推奨レイアウト


20.2. 信頼性試験データについて

Armadillo-X1の各種信頼性試験データを「アットマークテクノ Armadilloサイト」から「購入者向けの限定公開データ」としてダウンロード可能ですので、ご確認ください。

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部品変更、基板改版等のタイミングで各種信頼性試験結果に変更がないか、確認試験を実施しています。

20.3. ESD/雷サージ

Armadillo-X1のESD耐性を向上させるために、以下の対策が効果的です。

  • 金属筐体に組み込み、GND(固定穴等)を金属ねじ等で接続する

  • 金属筐体を接地する

Armadillo-X1に接続されたケーブルが屋外に露出するような設置環境では、ケーブルに侵入した雷サージ等のストレスによりインターフェース回路が破壊される場合があります。 ストレスへの耐性を向上させるには、以下の対策が効果的です。

  • 通信対向機とのGND接続を強化する

  • シールド付きのケーブルを使用する



[26] 接続コネクタの実装面をA面、裏面をB面とし、B面側から見た図となります。