第19章 オプション品

本章では、Armadillo-X1関連のオプション品について説明します。

表19.1 Armadillo-X1関連のオプション品

名称型番備考
SDスロット拡張ボード-Armadillo-X1開発セットに付属
100ピンコネクタ ピッチ変換基板-Armadillo-X1開発セットに付属
100ピンコネクタ 延長ケーブル-Armadillo-X1開発セットに付属
USBシリアル変換アダプタSA-SCUSB-00Armadillo-X1開発セットに付属
8ピンJTAG変換ケーブルOP-JC8P25-00 
ACアダプタ(5V/2.0A EIAJ#2)OP-AC5V4-10Armadillo-X1開発セットに付属
アンテナ固定金具-Armadillo-X1開発セットに付属
WLAN+BTコンボモジュール 外付けアンテナセット-Armadillo-X1開発セットに付属
920MHz帯 外付けアンテナセット 02OP-ANT-920-02K 

[警告]

外付けアンテナセット以外のオプション品は、試作・開発用の製品です。これらは外観や仕様を予告なく変更する場合があります。

19.1. SDスロット拡張ボード

19.1.1. 概要

SDスロット拡張ボードは、SDインターフェースを1ポート追加することができます。SDスロット拡張ボードの仕様は次のとおりです。

表19.2 SDスロット拡張ボードの仕様

SD

UHS-I(SDR50、最大クロック周波数100MHz)対応

スイッチ起動デバイス設定用スライドスイッチ
電源電圧DC 3.3V±5%
使用温度範囲-20℃~70℃
基板サイズ40 x 62mm(突起部を除く)

19.1.2. ブロック図

SDスロット拡張ボードのブロック図は次のとおりです。

SDスロット拡張ボード ブロック図

図19.1 SDスロット拡張ボード ブロック図


19.1.3. インターフェース仕様

SDスロット拡張ボードのインターフェース仕様について説明します。

19.1.3.1. インターフェースレイアウト

SDスロット拡張ボード インターフェースレイアウト

図19.2 SDスロット拡張ボード インターフェースレイアウト


表19.3 搭載コネクタ、スイッチ型番一覧

部品番号インターフェース名型番メーカー
CON1アドオンインターフェースDF17(4.0)-60DP-0.5V(57)HIROSE ELECTRIC
CON2SDインターフェースCIM-K03NSMITSUMI ELECTRIC
SW1起動デバイス設定スイッチCSS-1210TBNIDEC COPAL ELECTRONICS

19.1.3.2. CON1 アドオンインターフェース

CON1はArmadillo-X1 アドオンインターフェース(CON7)との接続コネクタです。

  • 許容電流: 0.3A以下(端子1本あたり)

表19.4 CON1 信号配列

ピン番号ピン名I/O説明
1GNDPower電源(GND)
2GNDPower電源(GND)
3VCC_3.3VPower電源(VCC_3.3V)
4VCC_3.3VPower電源(VCC_3.3V)
5SDBOOT_ENOut

起動デバイス設定、SW1に接続

(Low: SPIフラッシュメモリブート、High: SDブート)

6NVCC_SD1PowerSD1信号電源(NVCC_SD1)
7SD_CD_BOut

カード検出、CON2に接続、基板上で15kΩプルアップ(NVCC_SD1)されています

(Low: カード挿入、High: カード未挿入)

8SD_WPOut

ライトプロテクト検出、CON2に接続、基板上で15kΩプルアップ(NVCC_SD1)されています

(Low: 書き込み可能、High: 書き込み不可能)

9SD_PWRENIn

SDカード電源制御、基板上で1kΩプルアップ(NVCC_SD1)されています

(Low: 電源切断、High: 電源供給)

10SD_CLKInSDクロック、CON2の5ピンに接続
11SD_CMDIn/OutSDコマンド/レスポンス、CON2の2ピンに接続
12SD_DAT0In/OutSDデータバス(bit0)、CON2の7ピンに接続
13SD_DAT1In/OutSDデータバス(bit1)、CON2の8ピンに接続
14SD_DAT2In/OutSDデータバス(bit2)、CON2の9ピンに接続
15SD_DAT3In/OutSDデータバス(bit3)、CON2の1ピンに接続
16NC-未接続
17NC-未接続
18NC-未接続
19NC-未接続
20EEPROM_SCLIn/OutEEPROMのSCLピンに接続、基板上で4.7kΩプルアップ(VCC_3.3V_IO)されています
21EEPROM_SDAIn/OutEEPROMのSDAピンに接続、基板上で4.7kΩプルアップ(VCC_3.3V_IO)されています
22NC-未接続
23NC-未接続
24NC-未接続
25NC-未接続
26GNDPower電源(GND)
27GNDPower電源(GND)
28VCC_3.3V_IOPower電源(VCC_3.3V_IO)
29NC-未接続
30NC-未接続
31EEPROM_E0InEEPROMのアドレスピンに接続
32NC-未接続
33NC-未接続
34NC-未接続
35NC-未接続
36NC-未接続
37NC-未接続
38NC-未接続
39NC-未接続
40NC-未接続
41NC-未接続
42NC-未接続
43NC-未接続
44NC-未接続
45NC-未接続
46NC-未接続
47NC-未接続
48NC-未接続
49NC-未接続
50NC-未接続
51NC-未接続
52NC-未接続
53NC-未接続
54GNDPower電源(GND)
55NC-未接続
56NC-未接続
57NC-未接続
58GNDPower電源(GND)
59NC-未接続
60NC-未接続

19.1.3.3. CON2 SDインターフェース

CON2は、UHS-I(SDR50、最大クロック周波数: 100MHz)に対応したSDインターフェースです。

SDカードに供給される電源(SD_VDD)は、SD_PWRENピンで制御が可能です。Highレベル出力で電源が供給され、Lowレベル出力で電源が切断されます。

表19.5 CON2 信号配列

ピン番号ピン名I/O説明
1SD_DAT3In/OutSDデータバス(bit3)、CON1の15ピンに接続、基板上で15kΩプルアップ(NVCC_SD1)されています
2SD_CMDIn/OutSDコマンド/レスポンス、CON1の11ピンに接続、基板上で15kΩプルアップ(NVCC_SD1)されています
3GNDPower電源(GND)
4SD_VDDPower電源(SD_VDD)
5SD_CLKOutSDクロック、CON1の10ピンに接続
6GNDPower電源(GND)
7SD_DAT0In/OutSDデータバス(bit0)、CON1の12ピンに接続、基板上で15kΩプルアップ(NVCC_SD1)されています
8SD_DAT1In/OutSDデータバス(bit1)、CON1の13ピンに接続、基板上で15kΩプルアップ(NVCC_SD1)されています
9SD_DAT2In/OutSDデータバス(bit2)、CON1の14ピンに接続、基板上で15kΩプルアップ(NVCC_SD1)されています

[警告]

障害や破損を引き起こす場合がありますので、コネクタに過大な外力を加えないようにしてください。

19.1.3.4. SW1 起動デバイス設定スイッチ

SW1は起動デバイスの設定を行うスライドスイッチです。スイッチの切り替え位置は、SW1付近の基板シルクで確認してください。

表19.6 スライドスイッチの機能

部品番号機能動作
SW1起動デバイス設定

[→ SD BOOT]: CON2に挿入されたSDカードのブートローダーを起動します。

[← NORMAL]: SPIフラッシュメモリのブートローダーを起動します。


19.1.4. 組み立て

SDスロット拡張ボードは、Armadillo-X1のCON7に接続することが可能です。接続方法は次のとおりです。

SDスロット拡張ボードの接続

1

なべ小ねじ スプリングワッシャー、小径平ワッシャー付(M2、L=6mm)×2

図19.3 SDスロット拡張ボードの接続


19.1.5. 基板形状図

SDスロット拡張ボードの基板形状
[Unit : mm]

図19.4 SDスロット拡張ボードの基板形状


19.2. 100ピンコネクタ ピッチ変換基板

19.2.1. 概要

100ピンコネクタ ピッチ変換基板は、Armadillo-X1の拡張インターフェース(CON8)を2.54mmピッチに変換するための基板です。拡張ボード開発の事前評価等に、100ピンコネクタ 延長ケーブルと合わせて使用することが可能です。

19.2.2. インターフェースレイアウト

100ピンコネクタ ピッチ変換基板のインターフェースレイアウトは次のとおりです。

100ピンコネクタ ピッチ変換基板 インターフェースレイアウト図

図19.5 100ピンコネクタ ピッチ変換基板 インターフェースレイアウト図


表19.7 インターフェース内容

部品番号形状型番メーカー備考
CN1B-Bコネクタ 100ピン(0.4mmピッチ)DF40HC(3.0)-100DS-0.4V(51)HIROSE ELECTRIC 
CN2B-Bコネクタ 60ピン(0.4mmピッチ)DF40HC(3.0)-60DS-0.4V(51)HIROSE ELECTRICArmadillo-X1では使用しません
CN3

ピンヘッダ 50ピン

(2.54mmピッチ)

XG4C-5031OMRONコネクタ非搭載、実装可能なコネクタ型番を記載しています
CN4

[警告]

コネクタは1ピン(△印)を合わせて接続してください。

[警告]コネクタ嵌合時の注意

コネクタの中心を合わせて嵌合してください。

位置合わせをする際は、無理な力を加えることなく誘い込み口を探してください。無理な力を加えると、モールドの破損、削れが発生し、接触抵抗の不具合等に繋る場合があります。

コネクタが誘い込まれると、コネクタ間の距離が近くなり、平行になって前後左右に動かなくなります。この状態からまっすぐに嵌合してください。

[警告]コネクタ抜去時の注意

コネクタは平行に抜去してください。

平行に抜去することが困難な場合、コネクタ幅の狭い方向から斜めに抜去してください。

コネクタが損傷する可能性が高いため、コネクタのコーナー方向や幅の広い方向から斜めに抜去しないでください。

19.2.3. 基板形状図

100ピンコネクタ ピッチ変換基板 形状図
[Unit : mm]

図19.6 100ピンコネクタ ピッチ変換基板 形状図


19.3. 100ピンコネクタ 延長ケーブル

19.3.1. 概要

100ピンコネクタ 延長ケーブルは、Armadillo-X1の拡張インターフェース(CON8)の延長ケーブルです。拡張ボード開発の事前評価等に、100ピンコネクタ ピッチ変換基板と合わせて使用することが可能です。

19.3.2. インターフェースレイアウト

100ピンコネクタ 延長ケーブルのインターフェースレイアウトは次のとおりです。

100ピンコネクタ延長ケーブル インターフェースレイアウト図

図19.7 100ピンコネクタ延長ケーブル インターフェースレイアウト図


表19.8 インターフェース内容

部品番号形状型番メーカー
CN1B-Bコネクタ 100ピン(0.4mmピッチ)DF40HC(3.0)-100DS-0.4V(51)HIROSE ELECTRIC
CN2B-Bコネクタ 100ピン(0.4mmピッチ)DF40C(3.0)-100DP-0.4V(51)HIROSE ELECTRIC

19.3.3. 組み立て

100ピンコネクタ 延長ケーブルは、Armadillo-X1の拡張インターフェース(CON8)に接続可能です。組み立て方法は次のとおりです。

Armadillo-X1 CON8に100ピンコネクタ 延長ケーブルを接続

図19.8 Armadillo-X1 CON8に100ピンコネクタ 延長ケーブルを接続


[警告]

コネクタは1ピン(△印)を合わせて接続してください。

[警告]コネクタ嵌合時の注意

コネクタの中心を合わせて嵌合してください。

位置合わせをする際は、無理な力を加えることなく誘い込み口を探してください。無理な力を加えると、モールドの破損、削れが発生し、接触抵抗の不具合等に繋る場合があります。

コネクタが誘い込まれると、コネクタ間の距離が近くなり、平行になって前後左右に動かなくなります。この状態からまっすぐに嵌合してください。

[警告]コネクタ抜去時の注意

コネクタは平行に抜去してください。

平行に抜去することが困難な場合、コネクタ幅の狭い方向から斜めに抜去してください。

コネクタが損傷する可能性が高いため、コネクタのコーナー方向や幅の広い方向から斜めに抜去しないでください。

19.3.4. ケーブル形状図

100ピンコネクタ 延長ケーブル 形状図
[Unit : mm]

図19.9 100ピンコネクタ 延長ケーブル 形状図


19.4. USBシリアル変換アダプタ

USBシリアル変換アダプタは、FT232RLを搭載したUSB-シリアル変換アダプタです。シリアルの信号レベルは3.3V CMOSです。Armadillo-X1のシリアルインターフェース(CON4)に接続して使用することが可能です。スライドスイッチが実装されており、信号線の接続先を切替することができます。

USBシリアル変換アダプタの配線

1

OS自動起動モード

2

保守モード

図19.10 USBシリアル変換アダプタの配線


19.5. 8ピンJTAG変換ケーブル

8ピンJTAG変換ケーブルはJTAGインターフェースをARM標準コネクタ(20ピン、2.54mmピッチ)に変換するケーブルです。Armadillo-X1のJTAGインターフェース(CON6)に接続して使用することが可能です。

8ピンJTAG変換ケーブルの接続図、参考回路を以下に示します。

8ピンJTAG変換ケーブルの接続図

図19.11 8ピンJTAG変換ケーブルの接続図


8ピンJTAG変換ケーブルの参考回路

図19.12 8ピンJTAG変換ケーブルの参考回路


19.6. アンテナ固定金具

19.6.1. 組み立て

アンテナ固定金具の接続方法は次のとおりです。

アンテナ固定金具の接続

1

なべ小ねじ(M3、L=5mm)×4

2

金属スペーサ 両メネジ六角(M3、L=8mm、平径=5.5mm)×4

図19.13 アンテナ固定金具の接続


19.7. WLAN+BTコンボモジュール 外付けアンテナセット

19.7.1. 概要

WLAN+BTコンボモジュール 外付けアンテナセットは、 WLAN+BTコンボモジュール(AEH-AR9462/VoxMicro)対応のアンテナセットです。全長109mmのアンテナ(WAND2DBI-SMA-2NB/OxfordTEC)とケーブル長140mmのアンテナケーブル(U.FL to RP-SMA)がセットになっています。

19.7.2. 組み立て

アンテナケーブルは、Armadillo-X1に搭載されたWLAN+BTコンボモジュールのU.FLコネクタ(CH0、CH1)に取り付けます。

[警告]

アンテナ端子に外付けアンテナケーブルを接続する際、無理な力を加えると破損の原因となりますので十分に注意してください。

[警告]

外付けアンテナケーブルを引き抜く際は、専用の引き抜き治具(U.FL-LP-N-2/ヒロセ電機 等)を用いて行うことを推奨します。引き抜き治具を用いずに引き抜いた場合に、コネクタの変形やケーブルの断線等の原因となります。

外付けアンテナケーブルの引き抜き方法

図19.14 外付けアンテナケーブルの引き抜き方法


19.8. 920MHz帯 外付けアンテナセット 02

19.8.1. 概要

920MHz帯 外付けアンテナセット 02 は Wi-SUNアドオンモジュール(OP-AGA-WS00-00) と EnOceanアドオンモジュール(OP-AGA-EN00-00) 対応のアンテナセットです。ケーブル長200mmのアンテナケーブルと全長86.3mmのアンテナがセットになっています。

19.8.2. 組み立て

アドオンモジュールのアンテナ端子にアンテナケーブルを取り付けます。

Wi-SUNアドオンモジュール(OP-AGA-WS00-00)のアンテナケーブル取り付け

図19.15 Wi-SUNアドオンモジュール(OP-AGA-WS00-00)のアンテナケーブル取り付け


EnOceanアドオンモジュール(OP-AGA-WS00-00)のアンテナケーブル取り付け

図19.16 EnOceanアドオンモジュール(OP-AGA-WS00-00)のアンテナケーブル取り付け


[警告]

アンテナ端子に外付けアンテナケーブルを接続する際、無理な力を加えると破損の原因となりますので十分に注意してください。

[警告]

外付けアンテナケーブルを引き抜く際は、専用の引き抜き治具(U.FL-LP-N-2/ヒロセ電機 等)を用いて行うことを推奨します。引き抜き治具を用いずに引き抜いた場合に、コネクタの変形やケーブルの断線等の原因となります。

外付けアンテナケーブルの引き抜き方法

図19.17 外付けアンテナケーブルの引き抜き方法


19.8.3. 形状図

アンテナ形状
[Unit : mm]

図19.18 アンテナ形状


アンテナケーブル形状
[Unit : mm]

図19.19 アンテナケーブル形状