Armadillo-IoT ゲートウェイ G4 上で Node-RED を使用するためのセットアップ方法を説明します。
Armadillo-IoT ゲートウェイ G4 に Node-RED 対応用のインストールディスクをインストールし、開発用パソコンと Armadillo-IoT ゲートウェイ G4 を有線 LAN で繋がる様にします。
セットアップが完了すると Node-RED の起動画面が表示されます。
開発セットに同梱されている内容物は、同梱の内容物一覧でご確認いただけます。 お使いになる前に、内容物がすべて揃っていることをご確認ください。 万一、内容物の不足または部品の破損等がございましたら、ご購入の販売代理店までご連絡ください。
Armadillo-IoT ゲートウェイ G4 上で Node-RED を使用するためには以下のものが必要です。
表3.1 開発に必要なもの
品目 | 説明 |
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Armadillo-IoT ゲートウェイ G4 開発セット | 本製品です。 |
開発用パソコン | Linux または Windows が動作し、ネットワークインターフェースと 1 つ以上の USB ポート、microSD ポートを持つパソコンです。 |
有線 LAN ケーブル | 本ガイドではArmadillo-IoT ゲートウェイ G4と開発用パソコンを有線 LAN で接続する前提で記載しています。 |
512MB 以上の microSD カード | Node-RED の開発環境をインストールするために使用します。開発用パソコンの SD ポートが microSD ではなく、SD/miniSD ポートの場合、microSD へ変換するアダプターも必要となります。 |
3.2. Node-RED コンテナをインストールする
SWUpdate の機能を使用して SWU で Armadillo Base OS を最新版にアップデートし、Node-RED コンテナをインストールします。
SWUpdate で使用する SWU イメージは以下から取得可能です。
上記で取得した SWU イメージを USB メモリに配置します。
USBメモリを Armadillo-IoT ゲートウェイ G4 に接続すると自動的にアップデートが始まります。アップデート終了後に Armadillo-IoT ゲートウェイ G4 は自動で再起動します。
Armadillo-IoT ゲートウェイ G4のインターフェースレイアウトです。
各インターフェースの配置場所等を確認してください。
表3.2 インターフェース内容
部品番号 | インターフェース名 | 説明 |
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CON1 | SDインターフェース | microSDカード用のSDスロットです。外部ストレージが必要な場合や、microSDカードに配置したブートディスクイメージから起動する場合などに使用します。 |
CON2 | LANインターフェース2 | LANケーブル接続用のRJ-45コネクタです。有線LANを利用する場合に使用します。 |
CON3 | LANインターフェース1 | LANケーブル接続用のRJ-45コネクタです。有線LANを利用する場合に使用します。 |
CON4 | USBインターフェース | USBメモリやUSB接続デバイス接続用のUSB3.0 Type-Aコネクタです。外部ストレージが必要な場合や、USB接続の各種デバイスを使用する場合に使用します。 |
CON5 | M.2インターフェース | 無線LAN/BTモジュール接続用のM.2コネクタ(E-Key)です。無線LAN/BTコンボモジュール搭載モデルの場合は、無線LAN/BTコンボモジュールが接続されます。 |
CON6 | USBコンソールインターフェース | USB microBケーブル接続用のUSB micro-Bコネクタです。コンソール入出力を利用する場合に使用します。 |
CON7 | JTAGインターフェース | 1列8ピン(2.54mmピッチ)のピンヘッダを搭載可能です。JTAGを利用する場合に使用します。 |
CON8 | HDMIインターフェース | HDMI Type-Dケーブル接続用のHDMI Type-Dコネクタです。HDMI対応ディスプレイ等を利用する場合に使用します。 |
CON9 | LVDSインターフェース | LVDS出力用31ピンコネクタです。LVDS対応ディスプレイ等を利用する場合に使用します。 |
CON10 | MIPI-CSIインターフェース | MIPI CSI-2対応カメラ接続用の15ピン(1mmピッチ)FFCコネクタです。MIPI CSI-2対応カメラを利用する場合に使用します。 |
CON11 | 拡張インターフェース1 | 2列17ピン(2.54mmピッチ)のピンヘッダが搭載されています。機能拡張する場合に使用します。3G/LTEモジュール搭載モデルでは使用できません。 |
CON12 | 拡張インターフェース2 | 2列8ピン(2.54mmピッチ)のピンヘッダを搭載可能です。機能拡張する場合に使用します。 |
CON13 | RTCバックアップインターフェース | CR2032等のコイン形電池接続用の電池ボックスです。リアルタイムクロックのバックアップ給電が必要な場合に使用します。 |
CON14 | 電源入力インターフェース1 | ACアダプタ接続用DCジャックです。付属のACアダプタからArmadillo-IoT ゲートウェイ G4へ電源供給する場合に使用します[]。 |
CON15 | 電源入力インターフェース2 | 電源入力用2ピン(2mmピッチ)ライトアングルコネクタです。ACアダプタ以外の電源装置かららArmadillo-IoT ゲートウェイ G4へ電源供給する場合に使用します[]。 |
JP1 | 起動デバイス設定ジャンパ | 起動モードを設定するための2ピン(2.54mmピッチ)ピンヘッダです。 |
SW1 | ユーザースイッチ | ユーザーが利用可能なタクトスイッチです。 |
LED3 | ユーザーLED | ユーザーが利用可能な砲弾タイプ(Φ3mm)の緑色LEDです。 |
LED4 | 電源LED | 電源の入力状態を表示する表面実装タイプの緑色LEDです。 |
SP1 | M.2用スタッド | 無線LAN/BTモジュール接続用のスペーサー(M2、L=2.45mm)です。無線LAN/BTコンボモジュール搭載モデルの場合は、無線LAN/BTコンボモジュールのネジ止めに使用されます。 |
CH1 | 無線LANアンテナインターフェース1 | 無線LAN/BT用外付けアンテナケーブルを接続するための小型同軸コネクタです。 |
CH2 | 無線LANアンテナインターフェース2 | 無線LAN/BT用外付けアンテナケーブルを接続するための小型同軸コネクタです。 |
CH3 | BTアンテナインターフェース | 無線LAN/BT用外付けアンテナケーブルを接続するための小型同軸コネクタです。 |
表3.3 インターフェース内容
部品番号 | インターフェース名 | 説明 |
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CON21 | 3G/LTEアンテナインターフェース1 | 3G/LTE用外付けアンテナケーブルを接続するための小型同軸コネクタです。 |
CON22 | 3G/LTEアンテナインターフェース2 | 3G/LTE用外付けアンテナケーブルを接続するための小型同軸コネクタです。 |
CON23 | nanoSIMインターフェース | nanoSIMカード用のnanoSIMスロットです。3G/LTEデータ通信を利用する場合に使用します。 |
LED20 | 3G/LTEステータス確認用LED | 3G/LTE通信の状態を表示する砲弾タイプ(Φ3.4mm)の緑色LEDです。 |
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3G/LTE用外付けアンテナ接続、同軸コネクタ(SMA-J)、3G/LTE用Mainアンテナ
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無線LAN/BT用外付けアンテナ接続、同軸コネクタ(RP-SMA-J)、無線LAN用Mainアンテナ
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無線LAN/BT用外付けアンテナ接続、同軸コネクタ(RP-SMA-J)、無線LAN用Auxアンテナ
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無線LAN/BT用外付けアンテナ接続、同軸コネクタ(RP-SMA-J)、BT用アンテナ
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3G/LTE用外付けアンテナ接続、同軸コネクタ(SMA-J)、3G/LTE用Diversityアンテナ
Node-RED の開発をするパソコンと Armadillo のネットワークを接続するために Armadillo-IoT ゲートウェイ G4 の IP アドレスを取得または設定します。
Armadillo の有線 LAN は、初期状態で DHCP の設定となっておりますので、DHCP が稼働している有線 LAN に接続した場合は、なんらかの IP アドレスが付与された状態になっています。
DHCP で IP アドレスが付与される環境の場合、ABOS Web を使用することで IP アドレスの確認が可能です。
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Armadillo-IoT ゲートウェイ G4 を 「Node-RED コンテナをインストールする」 でセットアップを済ませた場合は ABOS Web が起動しています。
再起動がまだの場合は電源を再投入します。
開発用パソコンで Web ブラウザーを起動し https://armadillo.local:58080 にアクセスします。
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ABOS Web が動作する Armadillo が、同じ LAN 上に複数ある場合、ABOS Web に接続する URL のホスト名部分(armadillo.local)は、2 台目は armadillo-2.local、3 台目は armadillo-3.local と、違うものが自動的に割り当てられます。この場合どの URL がどの Armadillo かを判別するのは難しいので固定 IP アドレスを設定し、IP アドレスで指定できるようにする方法があります。固定 IP アドレスの設定方法は「Armadillo の有線 LAN に固定 IP アドレスを設定する」を参照ください。 |
初回接続時は、ABOS Web のパスワードを設定する必要がありますので、設定します。
"初回ログイン"のパスワード登録画面で、"パスワード" フィールドと "パスワード(確認)" フィールドに、登録したいパスワードを入力してから、"登録" ボタンをクリックしてください。パスワード登録完了画面が表示されたら、パスワード登録の完了です。
ログインします。
左のメニューから「状態一覧」を選択します。
「LAN 情報」の「IP アドレス」の欄に有線 LAN の IP アドレスが表示されていますのでメモしておいてください。
3.4.1. Armadillo の有線 LAN に固定 IP アドレスを設定する
DHCP サーバーが存在しない環境で開発を行う場合、Armadillo-IoT ゲートウェイ G4に固定の IP アドレスを付与して開発を行います。
Armadillo にシリアルコンソールを接続してコマンドを入力する必要があります。シリアルコンソールの接続方法は 「接続方法」 を参照ください。
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Armadillo-IoT ゲートウェイ G4 と開発用パソコンを開発セットに同梱されています USB(A オス-microB)ケーブルで接続します。Armadillo-IoT ゲートウェイ G4 側は 図3.2「Armadillo-IoT ゲートウェイ G4の接続例」 に示す「シリアル通信用USBケーブル」の microB を、開発用パソコン側は Type-A を接続してください。
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開発用パソコンでシリアルコンソールを開きます。対応しているソフトウェアは、Windows OS であれば TeraTerm、Linux であれば minicom などがありますので、インストールしてご利用ください。
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ソフトウェアのシリアル設定を表3.4「シリアル通信設定」に示します。
表3.4 シリアル通信設定
項目 | 設定 |
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転送レート | 115,200bps |
データ長 | 8bit |
ストップビット | 1bit |
パリティ | なし |
フロー制御 | なし |
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Armadillo-IoT ゲートウェイ G4 の AC アダプターをコンセントに繋ぎ電源を投入します。
シリアルコンソールに以下のようにログインプロンプトが表示されましたら、root ユーザーでログインします。特に設定していない場合の root ユーザーの初期パスワードは root です。
Welcome to Alpine Linux 3.18
Kernel 5.10.197-0-at on an armv7l (/dev/ttymxc2)
armadillo login:
"Wired connection 1" に固定 IP アドレスを設定します。
[armadillo ~]# nmcli connection modify "Wired connection 1" \
ipv4.method manual ipv4.addresses 192.0.2.10/24 ipv4.gateway 192.0.2.1
有線 LAN eth0 を再起動します。
[armadillo ~]# nmcli connectio down "Wired connection 1"
[armadillo ~]# nmcli connectio up "Wired connection 1"
設定された IP アドレスは ip addr
コマンドで確認できます。
[armadillo ~]# ip addr show eth0
2: eth0: ...中略...
inet 192.0.2.10/24 brd 192.0.2.255 scope global noprefixroute eth0
valid_lft forever preferred_lft forever
... 後略 ...
設定を永続化するために、persist_file
コマンドを実行してください。
[armadillo ~]# persist_file /etc/NetworkManager/system-connections/"Wired connection 1.nmconnection"
パソコンの Web ブラウザから、「ネットワークに接続する」 で取得した IP アドレスを使用して、
http://<ipアドレス>:1880/
にアクセスしてください。
Node-RED の起動画面が表示されたらセットアップは終了です。