本章では、Armadillo-IoT G3の内蔵ストレージ(eMMC及びQSPIフラッシュメモリ)に書き込まれているイメージファイルを書き換える手順について説明します。
本章で使用するブートローダーイメージファイルなどは、評価セット付属の DVD に収録されています。最新版のファイルは、"Armadillo サイト"でダウンロードすることができます。新機能の追加や不具合の修正などが行われているため、DVD に収録されているものよりも新しいバージョンがリリースされているかを確認して、最新バージョンを利用することを推奨します。
インストールディスクを使用すると、内蔵ストレージ上のすべてのイメージをまとめて書き換えることができます。
Armadillo がソフトウェアの問題により起動しなくなった場合の復旧方法としてもご使用頂けます。
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内蔵ストレージに保存されている、すべてのイメージファイルが上書きされるため、既に保存されているデータやアプリケーションなどは削除されます。
特定のイメージのみ書き換えたい場合には 「特定のイメージファイルだけを書き換える」 を参照してください。
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インストールディスクはATDEで作成します。インストールディスクの作成に使用するファイルを次に示します。
表11.1 インストールディスク作成に使用するファイル
ファイル | ファイル名 |
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インストールディスクイメージ | install_disk_sd_[version] .img |
512 MB以上のSDカードを用意してください。
ATDE に SD カードを接続します。詳しくは「取り外し可能デバイスの使用」を参照してください。
SD カードがマウントされている場合、アンマウントします。
SD カードにインストールディスクイメージを書き込みます。
電源が切断されていることを確認します。接続されていた場合は、電源を切断してください。
USBシリアル変換アダプタのスライドスイッチを確認します。スライドスイッチが図4.8「スライドスイッチの設定」の 2 側に設定されている事を確認してください。
インストールディスクを使用してSDブートを行います。SDスロット(CON4)にインストールディスクを接続し、JP1をショートに設定してください。
ユーザースイッチ1を押しながらArmadillo に電源を投入するとSDカードからブートローダーが起動し、次に示すログが表示されます。
ユーザースイッチ1の位置については「Armadillo-IoTゲートウェイの外観」を参照してください。
次のように"boot"コマンドを実行するとインストールが始まり、自動的にeMMCとQSPIが書き換えられます。
以下のようにメッセージが表示され、自動的にhaltするとインストール完了です。
11.2. 特定のイメージファイルだけを書き換える
Armadillo-IoT G3が起動した状態であれば、特定のイメージファイルだけを書き換えることができます。
イメージファイルと書き込み先の対応を次に示します。
表11.2 イメージファイルと書き込み先の対応
名称 | ファイル名 | ストレージ | デバイスファイル |
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ブートローダーイメージ | u-boot-x1-[version] .bin | QSPIフラッシュメモリ | /dev/mtdblock0 |
Linuxカーネルイメージ | uImage-x1-[version] | eMMC | /dev/mmcblk2p1 |
Device Tree Blob | armadillo_iotg_g3-[version] .dtb | /dev/mmcblk2p1 |
Debian GNU/Linuxルートファイルシステム | debian-jessie-armhf_aiotg3_[version] .tar.gz | /dev/mmcblk2p2 |
ブートローダーイメージの書き換え方法を次に示します。MTDのブロックデバイスに直接イメージファイルを書き込むことで行います。
11.2.2. Linuxカーネルイメージの書き換え
Linuxカーネルイメージの書き換え方法を次に示します。
eMMC上のルートファイルシステムを書き換える手順を次に示します。
手順11.1 eMMC上のルートファイルシステムを書き換える
eMMC上のルートファイルシステムを書き換えるには、SDブートを行う必要があります。ブートディスクの作成方法やSDブートの実行方法ついては15章SDブートの活用を参照してください。
Debian GNU/Linuxルートファイルシステムアーカイブを準備しておきます。
ルートファイルシステムをeMMCの第2パーティションに再構築します。