第21章 拡張ボード/オプションモジュール

本章では、Armadillo-810に接続可能な拡張ボード、オプションモジュールおよびケーブルについて説明します。

21.1. Armadillo-810 拡張ボード01 (Aコネクタ用)

21.1.1. 概要

Armadillo-810 拡張ボード01 (Aコネクタ用)はArmadillo-810の拡張インターフェース1 (Aコネクタ)に接続可能な拡張ボードです。リアルタイムクロック、SDスロット等を搭載しています。

Armadillo-810 拡張ボード01 (Aコネクタ用)の主な仕様は次の通りです。

表21.1 Armadillo-810 拡張ボード01 (Aコネクタ用)の仕様

シリアル(UART)最大3ポート増設可能
GPIO最大23bit
USBUSB2.0 Host(High Speed対応)
SD/MMCSDスロット x 1、追加1ポート増設可能
オーディオ増設可能(I2Sポート使用)
拡張インターフェースUART、GPIO、SPI、I2S、SD、MMC、PWM等
カレンダー時計リアルタイムクロック搭載(バックアップ機能付き)
スイッチリセットスイッチ
JTAG10ピン(2.54mmピッチ)[a]
電源電圧DC 5V±5%
使用周囲温度-20~70℃(ただし結露なきこと)
基板サイズ50 x 50mm(突起部を除く)

[a] オプション品の「8ピンJTAG変換ケーブル(Armadillo-400/800シリーズ対応)」(OP-JC8P25-00)を使用してARM標準20ピンに変換することが可能です。


Armadillo-810 拡張ボード01 (Aコネクタ用)のブロック図は次の通りです。

Armadillo-810 拡張ボード01 (Aコネクタ用)のブロック図

図21.1 Armadillo-810 拡張ボード01 (Aコネクタ用)のブロック図


21.1.2. インターフェースレイアウト

Armadillo-810 拡張ボード01 (Aコネクタ用)のインターフェースレイアウトは次の通りです。

Armadillo-810 拡張ボード01 (Aコネクタ用)のインターフェースレイアウト図

図21.2 Armadillo-810 拡張ボード01 (Aコネクタ用)のインターフェースレイアウト図


表21.2 Armadillo-810 拡張ボード01 (Aコネクタ用)のインターフェース内容

部品番号インターフェース形状備考
CON1Armadillo-810接続インターフェース

BtoBコネクタ 60P(0.5mmピッチ)

DF17(4.0)-60DP-0.5V(57)/HIROSE ELECTRIC

挿抜寿命:50回

Armadillo-810の拡張インターフェース1 (Aコネクタ)と接続

CON2拡張インターフェース

ピンヘッダ 28P(2.54mmピッチ)

コネクタ非搭載(搭載コネクタ例:A1-28PA-2.54DSA(71)/HIROSE ELECTRIC)
CON3電源入力1

DCジャック

HEC3600-016110/HOSIDEN

対応プラグ: EIAJ#2
CON4電源入力2

ピンヘッダ 2P(2.5mmピッチ)

コネクタ非搭載(搭載コネクタ例:B2B-EH/J.S.T. Mfg.)
CON5SDインターフェース

SDスロット

SCDA9A0400/ALPS ELECTRIC

信号線はCON7と共通

CON6Reserved

Pad

このインターフェースを使用する場合の動作は保証されていません
CON7JTAGインターフェース

ピンヘッダ 10P(2.54mmピッチ)

A2-10PA-2.54DSA(71)/HIROSE ELECTRIC

信号線はCON5と共通

CON8RTC外部バックアップインターフェース

電池ボックス

SMTU2032-LF.TR/Renata SA

対応電池: CR2032
CON9USBインターフェース

USB Type Aコネクタ

UBA-4R-D14T-4D(LF)(SN)/J.S.T. Mfg.

USB2.0 Host(High Speed 対応)

JP1起動モード設定ジャンパ

ピンヘッダ 6P(2.54mmピッチ)

A1-6PA-2.54DSA(71)/HIROSE ELECTRIC

オープン: OS自動起動モード

ショート: 保守モード

JP2SD/JTAG設定ジャンパ

オープン: SD(CON5)有効/JTAG(CON7)無効

ショート: SD(CON5)無効/JTAG(CON7)有効

JP3起動デバイス設定ジャンパ

オープン: オンボードフラッシュメモリブート

ショート: SD(CON5)ブート

 
SW1リセットスイッチ

タクトスイッチ

SKHLACA010/ALPS ELECTRIC

 

21.1.3. インターフェース仕様

21.1.3.1. CON1 Armadillo-810接続インターフェース

CON1はArmadillo-810の拡張インターフェース1 (Aコネクタ)との接続インターフェースです。

搭載コネクタ

DF17(4.0)-60DP-0.5V(57)/HIROSE ELECTRIC

許容電流: 0.3A以下(端子1本あたり)

表21.3 CON1 信号配列

ピン番号信号名I/O機能
1GNDPower電源(GND)
2USB_DM_0In/OutUSBマイナス側信号、CON6の2ピンと接続
3USB_DP_0In/OutUSBプラス側信号、CON6の3ピンと接続
4GNDPower電源(GND)
5USB_DM_1In/OutUSBマイナス側信号、CON9の2ピンと接続
6USB_DP_1In/OutUSBプラス側信号、CON9の3ピンと接続
7GNDPower電源(GND)
8A1_SDHICLK_0InSDクロック、CON5の5ピンと接続
9A1_SDHICMD_0In/OutSDコマンド/レスポンス、CON5の2ピンと接続
10A1_SDHID0_0In/Outデータバス(bit0)、CON5の7ピンと接続
11A1_SDHID1_0In/Outデータバス(bit1)、CON5の8ピンと接続
12A1_SDHID2_0In/Outデータバス(bit2)、CON5の9ピンと接続
13A1_SDHID3_0In/Outデータバス(bit3)、CON5の1ピンと接続
14A1_SDHIDCD_0Out

カード検出、CON5の10ピンと接続

(Low: カード挿入、High: カード未挿入)

15A1_SDHIWP_0Out

ライトプロテクト検出、CON5の12ピンと接続

(Low: 書き込み可能、High; 書き込み不可能)

16SD0_PWR_ENIn

SD電源操作、CON5のパワースイッチのイネーブルピンと接続

(Low: 電源切断、High: 電源供給)

17GNDPower電源(GND)
18A1_PORT66In/Out拡張入出力、CON2の1ピンと接続
19A1_PORT67In/Out拡張入出力、CON2の2ピンと接続
20A1_PORT68In/Out拡張入出力、CON2の3ピンと接続
21A1_PORT69In/Out拡張入出力、CON2の4ピンと接続
22A1_PORT70In/Out拡張入出力、CON2の5ピンと接続
23A1_PORT71In/Out拡張入出力、CON2の6ピンと接続
24A1_PORT72In/Out拡張入出力、CON2の7ピンと接続
25A1_PORT73In/Out拡張入出力、CON2の8ピンと接続
26A1_PORT74In/Out拡張入出力、CON2の9ピンと接続
27A1_PORT75In/Out拡張入出力、CON2の10ピンと接続
28VCC_3.3VPower電源(VCC_3.3V)
29VCC_3.3VPower電源(VCC_3.3V)
30VCC_3.3VPower電源(VCC_3.3V)
31EXT_RESET_NOutリセット、CON7の2ピン、SW1と接続
32JTAG_ENOutSD/JTAG設定、JP2と接続
33SDBOOT_ENOut起動デバイス設定、JP3と接続
34HERMIT_EN_NOut起動モード設定、JP1と接続
35EXT_VIN_EN_NOut電源系統マニュアル設定[a]、0Ω抵抗でGNDに接続
36GNDPower電源(GND)
37A1_PORT162In/Out拡張入出力、CON2の16ピンと接続
38A1_PORT161In/Out拡張入出力、CON2の14ピンと接続
39A1_PORT160In/Out拡張入出力、CON2の13ピンと接続
40A1_PORT159In/Out拡張入出力、CON2の15ピンと接続
41USB1_PWR_ENInUSB電源操作(Low: 電源切断、High: 電源供給)
42RTC_SCLInI2Cクロック、リアルタイムクロックに接続、VCC_3.3Vで1kΩプルアップ
43RTC_SDAIn/OutI2Cデータ、リアルタイムクロックに接続、VCC_3.3Vで1kΩプルアップ
44RTC_INT1_NOutリアルタイムクロック割り込み、リアルタイムクロックに接続、VCC_3.3Vで10kΩプルアップ
45GNDPower電源(GND)
46A1_PORT11In/Out拡張入出力、CON2の21ピンと接続
47A1_PORT13In/Out拡張入出力、CON2の25ピンと接続
48A1_PORT12In/Out拡張入出力、CON2の23ピンと接続
49A1_PORT9In/Out拡張入出力、CON2の26ピンと接続
50A1_PORT5In/Out拡張入出力、CON2の24ピンと接続
51A1_PORT20In/Out拡張入出力、CON2の22ピンと接続
52A1_PORT10In/Out拡張入出力、CON2の20ピンと接続
53A1_PORT8In/Out拡張入出力、CON2の19ピンと接続
54A1_PORT7In/Out拡張入出力、CON2の18ピンと接続
55GNDPower電源(GND)
56NC-未接続
57VCC_5VPower電源(VCC_5V)
58VCC_5VPower電源(VCC_5V)
59VCC_5VPower電源(VCC_5V)
60VCC_5VPower電源(VCC_5V)

[a] 詳細につきましては、「電源回路の構成」を参照してください。


21.1.3.2. CON2 拡張インターフェース

CON2は入出力拡張用のインターフェースです。

搭載コネクタ例

A1-28PA-2.54DSA(71)/HIROSE ELECTRIC

表21.4 CON2 信号配列

ピン番号信号名I/O機能
1A1_PORT66In/Out拡張入出力、CON1の18ピンと接続
2A1_PORT67In/Out拡張入出力、CON1の19ピンと接続
3A1_PORT68In/Out拡張入出力、CON1の20ピンと接続
4A1_PORT69In/Out拡張入出力、CON1の21ピンと接続
5A1_PORT70In/Out拡張入出力、CON1の22ピンと接続
6A1_PORT71In/Out拡張入出力、CON1の23ピンと接続
7A1_PORT72In/Out拡張入出力、CON1の24ピンと接続
8A1_PORT73In/Out拡張入出力、CON1の25ピンと接続
9A1_PORT74In/Out拡張入出力、CON1の26ピンと接続
10A1_PORT75In/Out拡張入出力、CON1の27ピンと接続
11VCC_3.3VPower電源(VCC_3.3V)
12GNDPower電源(GND)
13A1_PORT160In/Out拡張入出力、CON1の39ピンと接続
14A1_PORT161In/Out拡張入出力、CON1の38ピンと接続
15A1_PORT159In/Out拡張入出力、CON1の40ピンと接続
16A1_PORT162In/Out拡張入出力、CON1の37ピンと接続
17GNDPower電源(GND)
18A1_PORT7In/Out拡張入出力、CON1の54ピンと接続
19A1_PORT8In/Out拡張入出力、CON1の53ピンと接続
20A1_PORT10In/Out拡張入出力、CON1の52ピンと接続
21A1_PORT11In/Out拡張入出力、CON1の46ピンと接続
22A1_PORT20In/Out拡張入出力、CON1の51ピンと接続
23A1_PORT12In/Out拡張入出力、CON1の48ピンと接続
24A1_PORT5In/Out拡張入出力、CON1の50ピンと接続
25A1_PORT13In/Out拡張入出力、CON1の47ピンと接続
26A1_PORT9In/Out拡張入出力、CON1の49ピンと接続
27VCC_3.3VPower電源(VCC_3.3V)
28GNDPower電源(GND)

表21.5 CON2 拡張入出力ピンのマルチプレクス

ピン番号機能
SDUARTI2SSSI(SPI)MMCGPIOその他
1SDHICLK_1   MMCCLK_0PORT66TPU0TO2
2SDHICMD_1  MSIOF1_SS1MMCCMD_0PORT67(IRQ20) 
3SDHID0_1  MSIOF1_RSCKMMCD0_0PORT68(IRQ16) 
4SDHID1_1  MSIOF1_RSYNCMMCD1_0PORT69(IRQ17) 
5SDHID2_1  MSIOF1_MCK0MMCD2_0PORT70(IRQ18) 
6SDHID3_1  MSIOF1_MCK1MMCD3_0PORT71(IRQ19) 
7SDHICD_1  MSIOF1_TSCKMMCD4_0PORT72 
8SDHIWP_1  MSIOF1_TSYNCMMCD5_0PORT73 
9   MSIOF1_TXDMMCD6_0PORT74 
10   MSIOF1_RXDMMCD7_0PORT75 
11       
12       
13 SCIFA_TXD_3   PORT160 
14 SCIFA_RTS_3_N   PORT161IRDA_IN
15 SCIFA_RXD_3   PORT159 
16 SCIFA_CTS_3_N   PORT162IRDA_OUT
17       
18  FSIAOLR  PORT7 
19  FSIAOBT  PORT8 
20 SCIFA_RXD_5FSIAOMC  PORT10(IRQ3) 
21  FSIACK  PORT11(IRQ2) 
22 SCIFA_TXD_5   PORT20(IRQ1) 
23 SCIFA_RXD_4FSIAILR  PORT12(IRQ2) 
24  FSIAISLD  PORT5 
25 SCIFA_TXD_4FSIAIBT  PORT13(IRQ0) 
26  FSIAOSLD  PORT9 
27       
28       

21.1.3.3. CON3 電源入力1

CON3は電源を供給するDCジャックです。ACアダプターのジャック形状はEIAJ RC-5320A準拠(電圧区分2)です。下図の極性マークのあるACアダプターが使用できます。

ACアダプターの極性マーク

図21.3 ACアダプターの極性マーク


搭載コネクタ

HEC3600-016110/HOSIDEN

21.1.3.4. CON4 電源入力2

CON4は電源入力インターフェースです。コネクタは実装されていません。

搭載コネクタ例

B2B-EH/J.S.T. Mfg.

表21.6 CON4 信号配列

ピン番号信号名I/O機能
1VCC_5VPower電源(VCC_5V)
2GNDPower電源(GND)

21.1.3.5. CON5 SDインターフェース

CON5はSDインターフェースです。CON7のJTAG機能と排他になっており、JP2の操作によりどちらを使用するかを設定します。SDインターフェースに供給する電源はCON1の16ピンより、ON/OFFの制御が可能です。Low出力で電源切断、High出力で電源供給されます。

搭載コネクタ

SCDA9A0400/ALPS ELECTRIC

表21.7 CON5 信号配列

ピン番号信号名I/O機能
1SD0_DAT3In/Outデータバス(bit3)、CON1の13ピンと接続、VCC_3.3Vで47kΩプルアップ
2SD0_CMDIn/OutSDコマンド/レスポンス、CON1の9ピンと接続、VCC_3.3Vで47kΩプルアップ
3GNDPower電源(GND)
4VCC_3.3VPower電源(VCC_3.3V)
5SD0_CLKIn/OutSDクロック、CON1の8ピンと接続、47kΩプルダウン
6GNDPower電源(GND)
7SD0_DAT0In/Outデータバス(bit0)、CON1の10ピンと接続、VCC_3.3Vで47kΩプルアップ
8SD0_DAT1In/Outデータバス(bit1)、CON1の11ピンと接続、VCC_3.3Vで47kΩプルアップ
9SD0_DAT2In/Outデータバス(bit2)、CON1の12ピンと接続、VCC_3.3Vで47kΩプルアップ
10SD0_CDInカード検出(Low: カード挿入、High: カード未挿入)、CON1の14ピンと接続、VCC_3.3Vで47kΩプルアップ
11GNDPower電源(GND)
12SD0_WPInライトプロテクト検出(Low: 書き込み可能、High; 書き込み不可能)、CON1の15ピンと接続、VCC_3.3Vで47kΩプルアップ
13GNDPower電源(GND)
14GNDPower電源(GND)

21.1.3.6. CON6 USBインターフェース(Reserved)

CON6にはUSBの信号線が接続されています。このインターフェースを使用する場合の動作は保証しておりません。

表21.8 CON6 信号配列

ピン番号信号名I/O機能
1VBUSPower電源(VBUS)
2USB_DM_0In/OutUSBのマイナス側信号、CON1の1ピンと接続
3USB_DP_0In/OutUSBのプラス側信号、CON1の2ピンと接続
4GNDPower電源(GND)

21.1.3.7. CON7 JTAGインターフェース

CON7はJTAGインターフェースです。CON5のSD機能と排他になっており、JP2の操作によりどちらを使用するかを設定します。

搭載コネクタ

A2-10PA-2.54DSA(71)/HIROSE ELECTRIC

表21.9 CON7 信号配列

ピン番号信号名I/O機能
1VCC_3.3VPower電源(VCC_3.3V)
2JTAG_TRST_NInテストリセット、CON1の9ピンと接続、VCC_3.3Vで10kΩプルアップ
3JTAG_TDIInテストデータ入力、CON1の12ピンと接続、VCC_3.3Vで10kΩプルアップ
4JTAG_TMSInテストモード選択、CON1の10ピンと接続、VCC_3.3Vで10kΩプルアップ
5JTAG_TCKInテストクロック、CON1の11ピンと接続、VCC_3.3Vで10kΩプルアップ
6JTAG_TDOOutテストデータ出力、CON1の8ピンと接続、VCC_3.3Vで10kΩプルアップ
7JTAG_SRST_NInリセット、CON1の31ピン、リセットスイッチ(SW1)と接続
8GNDPower電源(GND)
9JTAG_RTCKInテストクロック、CON1の13ピンと接続、VCC_3.3Vで10kΩプルアップ
10JTAG_EDBGREQInブレーク要求、CON1の15ピンと接続

[ティップ]

オプション品の「8ピンJTAG変換ケーブル(Armadillo-400/800シリーズ対応)」(OP-JC8P25-00)を使用してARM標準20ピンに変換することが可能です。

21.1.3.8. CON8 RTC外部バックアップインターフェース

CON8はリアルタイムクロックの外部バックアップインターフェースです。電池ボックス(対応バッテリ: CR2032、BR2032)が実装されています。

搭載コネクタ

SMTU2032-LF.TR/Renata SA

Armadillo-810 拡張ボード01 (Aコネクタ用)にはリアルタイムクロックが搭載されています。リアルタイムクロックは積層セラミックコンデンサにより、電源切断後も数分間動作することが可能です。長時間電源が切断されても時刻データを保持させたい場合は、RTC外部バックアップインターフェース(CON8)に別途バッテリを接続することができます。

リアルタイムクロックの主な仕様は次の通りです。

表21.10 リアルタイムクロック仕様

リアルタイムクロックセイコーインスツル リアルタイムクロック(S-35390A)
バックアップ

300秒(Typ.)、60秒(Min.)

RTC外部バックアップインターフェース(CON8)経由で外部バッテリを接続可能

電源電圧DC2.0~3.5V

[警告]

リアルタイムクロックの平均月差は、周囲温度25℃で±30 秒程度(参考値)です。時間精度は、周囲温度に大きく影響を受けますので、ご使用の際は十分に特性の確認をお願いします。

21.1.3.9. CON9 USBインターフェース

CON9はUSBホストインターフェースです。USB Type Aコネクタを実装しています。USBインターフェースに供給する電源はCON1の41ピンからON/OFFの制御ができます。

  • データ転送モード: USB2.0 High Speed/Full Speed/Low Speed

搭載コネクタ

UBA-4R-D14T-4D(LF)(SN)/J.S.T. Mfg.

表21.11 CON9 信号配列

ピン番号信号名I/O機能
1VBUSPower電源(VBUS)
2USB_DM_1In/OutUSBのマイナス側信号、CON1の5ピンと接続
3USB_DP_1In/OutUSBのプラス側信号、CON1の6ピンと接続
4GNDPower電源(GND)

21.1.3.10. JP1~JP3 設定ジャンパ

JP1~JP3は設定ジャンパです。JP1は起動モードの設定、JP2はSD/JTAG機能の設定、JP3は起動デバイスの設定に使用します。

搭載コネクタ

A1-6PA-2.54DSA(71)/HIROSE ELECTRIC

表21.12 JP1 信号配列

ピン番号信号名I/O機能
1JP1InCON1の34ピンと接続
2GNDPower電源(GND)

表21.13 JP2 信号配列

ピン番号信号名I/O機能
1JP2InCON1の32ピンと接続
2JP2PUOutVCC_3.3Vで100Ωプルアップ

表21.14 JP3 信号配列

ピン番号信号名I/O機能
1JP3InCON1の33ピンと接続
2JP3PUOutVCC_3.3Vで100Ωプルアップ

表21.15 ジャンパの機能

ジャンパ設定説明
JP1オープンオートブートモード: OSを自動起動するモード
ショート保守モード: 対話形式でブートローダの機能を使用する動作モード
JP2オープンSDインターフェース(CON5)有効/JTAGインターフェース(CON7)無効
ショートSDインターフェース(CON5)無効/JTAGインターフェース(CON7)有効
JP3オープンNORフラッシュブート: Armadillo-810上のNORフラッシュメモリのブートローダイメージを起動
ショートSDブート: SDカード(CON5)のブートローダイメージを起動

21.1.3.11. SW1 リセットスイッチ

SW1はリセットスイッチです。Armadillo-810の外部リセットピンに接続されており、押下でリセットされます。

搭載スイッチ

SKHLACA010/ALPS ELECTRIC

表21.16 SW1 信号配列

ピン番号信号名I/O機能
1SW1In

リセット、CON1の31ピン、CON7の2ピンと接続

押されていない状態: オープン、押された状態: GNDとショート

2GNDPower電源(GND)

21.1.3.12. 電源回路の構成

電源回路の構成は次の通りです。

Armadillo-810とArmadillo-810 拡張ボード01 (Aコネクタ用)接続時の電源回路の構成

図21.4 Armadillo-810とArmadillo-810 拡張ボード01 (Aコネクタ用)接続時の電源回路の構成


Armadillo-810とArmadillo-810 拡張ボード01 (Aコネクタ用)を接続した場合、Armadillo-810 拡張ボード01 (Aコネクタ用)のCON1の35ピンがGNDに接続されており、Armadillo-810のCON4からは電源供給がされなくなります。

過電流保護のICを搭載しており、CON5への供給可能電流は500mA(Typ.)、CON9への供給可能電流は1A(Typ.)となります。

[警告]

Armadillo-810 拡張ボード01 (Aコネクタ用)のCON3、CON4およびArmadillo-810のCON2から同時に電源を供給しないでください。故障の原因となります。

21.1.4. 基板形状図

基板形状および固定穴寸法
[Unit : mm]

図21.5 基板形状および固定穴寸法


21.2. Armadillo-810 カメラモジュールセット01 (Bコネクタ用)

21.2.1. 概要

Armadillo-810 カメラモジュール01 (Bコネクタ用)は、Armadillo-810の拡張インターフェース2 (Bコネクタ)に接続可能なカメラモジュールです。

[ティップ]

Armadillo-810 カメラモジュールセット01 (Bコネクタ用)の詳細につきましては、アットマークテクノ ユーザーズサイトよりダウンロードできるデータシートをご参照ください。

Armadillo-810 カメラモジュール01 (Bコネクタ用)の主な仕様は次の通りです。

表21.17 Armadillo-810 カメラモジュール01 (Bコネクタ用)の仕様

撮像素子

1/4インチCMOSカラーイメージセンサ

Omnivision Technologies社製OV7725

出力最大画素数640 x 480ピクセルVGA)
出力信号形式YUV422(8Bit)
フレームレート30fps
画像調整機能

AWB(Auto White Balance) 自動/手動

AGC(Auto Gain Control) 自動/手動

AEC(Auto Exprosure Control) 自動/手動

外部IF形式SCCB(Standard Serial Camera Control Bus)
電源電圧DC 3.3V
動作温度範囲-20~+70℃(ただし結露なきこと)
外形サイズ50 x 50 mm(突起部を除く)

表21.18 レンズの仕様

 

カメラレンズ(水平画角79°)[a]

カメラレンズ(水平画角120°)[b]

メーカー型番HPB1007-A1HPB1027-A1
焦点距離2.9mm1.95mm
F値2.0±5%2.2±5%
画角水平79° 垂直58°水平120° 垂直97°
構成4G IRカットフィルタ付き6G IRカットフィルタ付き
ひずみ率-4.9%-13.1%
寸法φ14.0 x 16.75mmφ14.0 x 14.9mm

[a] 標準搭載

[b] カメラモデル開発セットに同梱


Armadillo-810 カメラモジュール01 (Bコネクタ用)のブロック図は次の通りです。

Armadillo-810 カメラモジュール01 (Bコネクタ用)のブロック図

図21.6 Armadillo-810 カメラモジュール01 (Bコネクタ用)のブロック図


[ティップ]

Armadillo-810 カメラモジュールセット01 (Bコネクタ用)の詳細につきましては、アットマークテクノ ユーザーズサイトよりダウンロードできるデータシートをご参照ください。

21.2.2. 基板形状図

基板形状および固定穴寸法
[Unit : mm]

図21.7 基板形状および固定穴寸法


21.3. 開発用USBシリアル変換アダプタ

開発用USBシリアル変換アダプタは、FT232RLを搭載したUSB-シリアル変換アダプタです。シリアルの信号レベルは3.3V CMOSです。Armadillo-810のシリアルインターフェース2(CON3)に接続して使用することが可能です。

開発用USBシリアル変換アダプタの配線

図21.8 開発用USBシリアル変換アダプタの配線


スライドスイッチにより、Armadillo-810の起動モードを設定することができます。

スライドスイッチについて

図21.9 スライドスイッチについて


1

OS自動起動モード

2

保守モード

[警告]開発用USBシリアル変換アダプタ(Armadillo-800シリーズ対応)の取扱い上の注意

USBシリアル変換アダプタには電源投入順序があります。Armadillo-810に接続する際は、以下の手順に従ってご使用ください。接続手順に従わない場合は、USBシリアル変換アダプタが故障する可能性がありますのでご注意ください。

  1. 起動中の作業用PCとUSBシリアル変換アダプタをUSB2.0ケーブルで接続します。

  2. Armadillo-810のシリアルインターフェース2 (CON3)にUSBシリアル変換アダプタを接続します。

  3. 上記接続を確認後、Armadillo-810に電源を投入します。

また、Armadillo-810にUSBシリアル変換アダプタを接続した状態のまま、作業用PCまたはUSBシリアル変換アダプタからUSB2.0ケーブルを抜く場合や作業用PCをシャットダウンする場合は、Armadillo-810の電源が切断されていることを確認してから行ってください。

21.4. D-Sub9/8ピン シリアル変換ケーブル

D-Sub9/8ピン シリアル変換ケーブルは、Armadillo-810のシリアルインターフェース1(CON2)をD-Sub9ピンに変換するためのケーブルです。

D-Sub9/8ピン シリアル変換ケーブルの配線

図21.10 D-Sub9/8ピン シリアル変換ケーブルの配線