第1章 はじめに

このたびはArmadillo-500開発セットをお求めいただき、ありがとうございます。

Armadillo-500は、CPU CoreにARM1136JF-Sを搭載した超小型・高性能CPUモジュールです。情報表示機器やマルチメディア機器などのメインプロセッサとしてご利用頂くことが可能です。

Armadillo-500開発ボード(以降、開発ボードと表記)は、Armadillo-500とArmadillo-500に搭載された機能を効率的に使用することができるように各種コントローラ及び、コネクタを実装した開発用ベースボード(以降、ベースボードと表記)の構成となります。

開発ボードは、標準OSにLinuxを採用していますので、Linuxの豊富なソフトウェア資産を利用することができます。また、Cなどのプログラミング言語を使用し、オリジナルのプログラムを作成して動作させることも可能です。カスタマイズ方法については、「Armadillo-500 開発ボード ソフトウェアマニュアル」等を参照してください。

本書には、ご利用にあたっての注意事項や、ご購入時の状態で利用できるソフトウェアの機能について記載されています。開発ボードがお手元に届きましたら、ハードウェアの動作確認、及びデフォルトソフトウェアの使用方法について確認いただくよう御願い致します。

以降、本書では他のArmadilloシリーズにも共通する記述については、製品名をArmadilloと表記します。

1.1. 本書および関連ファイルのバージョンについて

本書を含めた関連マニュアル、ソースファイルやイメージファイルなどの関連ファイルは最新版を使用することをおすすめいたします。本書を読み進める前に、Armadillo開発者サイト(http://armadillo.atmark-techno.com)から最新版の情報をご確認ください。

1.2. 対象となる読者

  • ハードウェアの動作確認をされる方

  • ソフトウェアの基本的な使用方法の確認をされる方

上記以外の方でも、本書を有効に利用していただけたら幸いです。

1.3. 本書の構成

本書では、Armadilloの基本的な使用方法について記載されています。

以下に主な項目を挙げます。

  • 接続方法

  • 起動と終了

  • 各種設定方法

  • 各種アプリケーションの使用方法

1.4. 表記について

1.4.1. フォント

本書では以下のような意味でフォントを使いわけています。

表1.1 使用しているフォント

フォント例説明
本文中のフォント本文
[PC ~]$ lsプロンプトとユーザ入力文字列
text編集する文字列や出力される文字列。またはコメント

1.4.2. コマンド入力例

本書に記載されているコマンドの入力例は、表示されているプロンプトによって、それぞれに対応した実行環境を想定して書かれています。「/」の部分はカレントディレクトリによって異なります。各ユーザのホームディレクトリは「~」で表わします。

表1.2 表示プロンプトと実行環境の関係

プロンプトコマンドの実行環境
[PC /]#作業用PC上のrootユーザで実行
[PC /]$作業用PC上の一般ユーザで実行
[armadillo /]#Armadillo上のrootユーザで実行
[armadillo /]$Armadillo上の一般ユーザで実行
hermit>Armadillo上の保守モードで実行

コマンド中で、変更の可能性のあるものや、環境により異なるものに関しては以下のように表記します。適時読み替えて入力してください。

表1.3 コマンド入力例での省略表記

表記説明
[version]ファイルのバージョン番号

1.4.3. アイコン

本書では以下のようにアイコンを使用しています。

[警告]

注意事項を記載します。

[ティップ]

役に立つ情報を記載します。

1.5. 謝辞

Armadilloで使用しているソフトウェアは Free Software / Open Source Softwareで構成されています。Free Software / Open Source Softwareは世界中の多くの開発者の成果によってなりたっています。この場を借りて感謝の意を表します。