本章では、Armadillo-400シリーズに接続可能な拡張ボードおよびオプションモジュールのハードウェアについて説明します。
8.1. Armadillo-400シリーズ LCD拡張ボード
Armadillo-400シリーズ LCD拡張ボード(以下、LCD拡張ボード)は、Armadillo-400シリーズのLCDインターフェース(CON11)に接続可能な拡張ボードです。タッチパネルLCDモジュール、オーディオコーデック、リアルタイムクロック(以下、RTC)が搭載されています。LCD拡張ボードおよび搭載LCDモジュールの主な仕様は次の通りです。
LCD拡張ボードは、製品リビジョンによって一部仕様が異なりますでご注意ください。製品リビジョンの判定方法は、Armadillo開発者サイト製品マニュアルページの「Armadillo-400シリーズリビジョン情報」にてご確認ください。
表8.1 LCD拡張ボード仕様
LCD I/F
|
DATA IMAGE社製LCD「FG040360DSSWBG03」用コネクタ x 1
汎用LCD I/Fコネクタ x 1
バックライト用LEDドライバ搭載
|
オーディオ
|
WOLFSON社製コーデック「WM8978GEFL/V」搭載
ステレオヘッドホン出力ジャック x 1
モノラルマイク入力ジャック x 1
|
リアルタイムクロック(RTC)
|
セイコーインスツル社製RTC「S-35390A」搭載
|
RTCバックアップ
|
製品リビジョンA
|
約5日間(周囲温度25℃、参考値)
|
製品リビジョンB
|
300秒(Typ.)、60秒(Min.)、
RTC外部バックアップコネクタ(CON8、CON9、CON10)経由で外部バッテリを接続可能
|
LED/スイッチ
|
タクトスイッチ x 3
電源LED(緑色) x 1
|
基板サイズ
|
106.0 × 82.0 mm (突起部含まず)
|
電源電圧
|
製品リビジョンA
|
主電源:DC3.1~3.3V
LCDバックライト用:DC2.8~5.5V
|
製品リビジョンB
|
主電源:DC3.3V±0.2V
LCDバックライト用:DC2.8~5.5V
|
消費電力
|
約0.8W(LCDモジュール含む)
|
使用温度範囲
|
製品リビジョンA
|
-10~60℃(ただし結露なきこと)
|
製品リビジョンB
|
-20~70℃(ただし結露なきこと)
|
| |
---|
RTCの平均月差は、周囲温度25℃で±30秒程度(参考値)です。時間精度は、周囲温度に大きく影響を受けますので、ご使用の際は十分に特性の確認をお願いします。
|
| |
---|
RTCバックアップ時間は、周囲温度、電圧印加時間等に大きく影響を受けますので、ご使用の際は十分に特性の確認をお願いします。
|
| |
---|
LCD拡張ボード(製品リビジョンA)に搭載されているRTCバックアップ用の電気二重層コンデンサ(Panasonic社製EECEN0F204RK)は、有限寿命部品です。経時的に容量は減少し、内部抵抗は増大します。 電気二重層コンデンサの寿命予測には、一般的に10℃2倍則が適用できます。 Lx=Lo×2((To-Tx)/10) ここで、Lo:上限温度における保証寿命(時間)、Lx:実使用時の推定寿命(時間)、To:上限温度(℃)、Tx:実使用時の周囲温度(℃) メーカーで公開されているEECEN0F204RKの耐久性保証値は、+60℃で500時間(静電容量変化率が初期値の±30%以内、内部抵抗が4kΩ以下)です。周囲温度25℃で使用すると仮定した場合、推定寿命は以下になります。 Tx=500×2((60-25)/10)=約5600時間 なお、電気二重層コンデンサの寿命は充放電サイクル数ではなく、電圧が印加されている時間に影響しますので、上式で算出される時間は累積稼働時間となります。 規定の寿命を超えた場合、急激な特性劣化や液漏れに至る可能性があります。長期連続稼働が想定される量産製品に使用する場合は、定期的な点検・交換を行ってください。 |
表8.2 搭載LCDモジュール仕様
型式
|
FG040360DSSWBG03
|
メーカ
|
DATA IMAGE社
|
タイプ
|
TFT
|
色数
|
24bit
|
スクリーンサイズ
|
4.3インチ
|
バックライト
|
LED (VL=15~18V, IL=40mA)
|
タッチパネル
|
4線抵抗膜方式
|
外形寸法
|
105.5(W) x 67.2(H) x 4.2(D) mm
|
アクティブエリア
|
95.04(W) x 53.856(H) mm
|
ドット構成
|
480 x (R, G, B) x 272 dot
|
ドットピッチ
|
0.066(W) x 0.198(H) mm
|
動作温度範囲
|
-20~70℃
|
| |
---|
評価・開発用途の液晶モデル開発セットでは、タッチパネルLCDモジュールは弾力性のある両面テープによって固定されています。液晶画面に強い力が加わった場合に両面テープがつぶれて液晶フレームと基板配線が接触する可能性があります。液晶画面を必要以上に強く押さないようご注意ください。 量産製品にLCDモジュールを固定する際は、図8.8「LCD拡張ボード(製品リビジョンB)のLCD固定金具の組み立て例」のように固定金具を使用して固定することを推奨します。 |
8.1.2.1. LCD拡張ボード(製品リビジョンA)
表8.3 LCD拡張ボード(製品リビジョンA)のインターフェース内容
部品番号 | インターフェース | 形状 | 備考 |
---|
CON1 | Armadillo-400シリーズ接続インターフェース | FFCコネクタ50ピン (0.5mmピッチ) | |
CON2 | DATA IMAGE社製LCDインターフェース | FFCコネクタ40ピン (0.5mmピッチ) | |
CON3 | モノラルマイク入力ジャック | φ3.5mmミニジャック | |
CON4 | ステレオヘッドホン出力ジャック | φ3.5mmミニジャック | |
CON5 | リザーブ端子 | 2ピン(2mmピッチ) | コネクタ非搭載 |
CON6 | 汎用LCDインターフェース | 40ピン(2.54mmピッチ) | コネクタ非搭載 |
CON7 | リザーブ端子 | 10ピン(2.54mmピッチ) | コネクタ非搭載 |
SW1, SW2, SW3 | ユーザースイッチ | タクトスイッチ | |
SW4, SW5, SW6 | リザーブスイッチ | タクトスイッチ | スイッチ非搭載 |
LED1 | 電源LED(緑色) | 面実装LED | |
LED2, LED3 | リザーブLED | φ3mm LED | LED非搭載 |
| |
---|
LCD拡張ボードの各コネクタの信号配列は、付属DVDの/document/hardwareディレクトリに収録されている「Armadillo-400シリーズ LCD拡張ボード回路図」でご確認ください。 |
| |
---|
LCD拡張ボードのCON2とCON6は、共通の信号が接続されていますので同時に使用できません。CON6に他のLCDモジュールを接続する場合は、CON2からDATA IMAGE社製LCDを取り外してご使用ください。 |
8.1.2.2. LCD拡張ボード(製品リビジョンB)
表8.4 LCD拡張ボード(製品リビジョンB)のインターフェース内容
部品番号 | インターフェース | 形状 | 備考 |
---|
CON1 | Armadillo-400シリーズ接続インターフェース | FFCコネクタ50ピン (0.5mmピッチ) | |
CON2 | DATA IMAGE社製LCDインターフェース | FFCコネクタ40ピン (0.5mmピッチ) | |
CON3 | モノラルマイク入力ジャック | φ3.5mmミニジャック | |
CON4 | ステレオヘッドホン出力ジャック | φ3.5mmミニジャック | |
CON5 | リザーブ端子 | 2ピン(2mmピッチ) | コネクタ非搭載 |
CON6 | 汎用LCDインターフェース | 40ピン(2.54mmピッチ) | コネクタ非搭載 |
CON7 | リザーブ端子 | 10ピン(2.54mmピッチ) | コネクタ非搭載 |
CON8 | RTC外部バックアップコネクタ1[] | HU2032(タカチ電機工業) | 対応電池:CR2032またはBR2032 |
CON9 | RTC外部バックアップコネクタ2[] | DF13-2P-1.25DS(20)(ヒロセ電機) | コネクタ非搭載、対応電池:CR2032 WK11(日立マクセル)等 |
CON10 | RTC外部バックアップコネクタ3[] | 2ピン(2.54mmピッチ) | コネクタ非搭載 |
SW1, SW2, SW3 | ユーザースイッチ | タクトスイッチ | |
SW4, SW5, SW6 | リザーブスイッチ | タクトスイッチ | スイッチ非搭載 |
LED1 | 電源LED(緑色) | 面実装LED | |
LED2, LED3 | リザーブLED | φ3mm LED | LED非搭載 |
| |
---|
LCD拡張ボードの各コネクタの信号配列は、付属DVDの/document/hardwareディレクトリに収録されている「Armadillo-400シリーズ LCD拡張ボード回路図」でご確認ください。 |
| |
---|
LCD拡張ボードのCON2とCON6は、共通の信号が接続されていますので同時に使用できません。CON6に他のLCDモジュールを接続する場合は、CON2からDATA IMAGE社製LCDを取り外してご使用ください。 |
| |
---|
RTC外部バックアップコネクタ(CON9、CON10)にリチウムコイン電池(CRまたはBR)以外のバッテリを接続する際は、付属DVDの/document/hardwareディレクトリに収録されている「Armadillo-400シリーズ LCD拡張ボード回路図」にて搭載部品の絶対定格値を超えないことをご確認の上、接続してください。 |
8.1.3.1. LCD拡張ボード(製品リビジョンA)
8.1.3.2. LCD拡張ボード(製品リビジョンB)
LCD拡張ボード(製品リビジョンB)には、LCDモジュールを金具等で固定する際に利用可能な穴があります。この穴を利用した固定金具の参考寸法図および組み立て例を示します。
LCDとLCD拡張ボードの接続方法を、図8.9「LCDとLCD拡張ボードの接続方法」に示します。LCD拡張ボード CON2のロックレバーを上げてLCDのフレキシブル基板(以下FPC)が止まるところまで挿入し、ロックレバーを下ろすことでFPCとFPCコネクタが接続します。
| |
---|
LCD拡張ボード CON2のロックレバーに力を強く加えるとコネクタが破損する恐れがありますので、FPCを取り付ける際には十分にご注意ください。
|
「Armadillo-440 液晶モデル開発セット」に付属するLCD拡張ボードは、LCDとLCD拡張基板を両面テープで図8.10「LCDとLCD拡張基板の接着」のように接着しています。
| |
---|
LCD拡張ボードの取り付けは、安全設計を行った上で安全に留意してご使用ください。
|
| |
---|
付属の両面テープは、以下の理由から量産時の使用は推奨はいたしません。両面テープのご使用は、安全に留意してお使いください。 (1) 経年変化により両面テープの粘着力が低下し、LCDパネルが剥がれる恐れがあります。 (2) LCDパネルの表面を強く押すと両面テープが収縮し、LCD拡張基板と接触し、ショートする恐れがあります。 |
| |
---|
両面テープをご使用の場合には、以下のことに十分ご注意ください。 付属の両面テープを指定の箇所に貼付した場合、両面テープがフレキシブルプリント基板(以下、FPC)の一部と干渉して貼付します。LCDパネルをLCD拡張基板から引き剥がす際に、FPCが両面テープに接着したまま引っ張られ断線することがあります。 |
Armadillo-440/460 とLCD拡張ボードは、ピッチ0.5mm 50ピンのフレキシブルフラットケーブル(以下FFC)により接続することができます。図8.12「Armadillo-440 と LCD拡張ボードの接続方法」、図8.13「Armadillo-460 と LCD拡張ボードの接続方法」に接続例を示します。FFCコネクタのロックレバーを上げてFFCが止まるところまで挿入し、ロックレバーを下ろすことでFFCとFFCコネクタが接続します。
| |
---|
Armadillo-440/460 のFFCコネクタ CON11 の1ピンとLCD拡張ボードのFFCコネクタ CON1 の50ピンが対応するように、FFCケーブルを接続してください。CON1の1ピンとCON11の1ピンが対応するようにFFCを接続しますと、電源とGNDがショートし破損の原因となりますので、接続には十分にご注意ください。
|
| |
---|
FFCの電極はArmadillo-440/460 のFFCコネクタ CON11 あるいは LCD拡張ボードのFFCコネクタ CON1の上側となるように接続してください。FFCの電極が下側となるように接続しますと実装部品とFFCの電極が接触する可能性があります。
|
Armadillo-460基板にはスリットがあり、FFCを基板の表面/裏面のどちらにも引き回すことが可能です。
LCDパネルはその性質上、一定の割合でドット欠け(点欠陥)が生じます。LCD拡張ボードに使用されているLCDパネルの点欠陥の許容範囲は、以下の基準に従います。
表8.5 点欠陥の定義
輝点 | 全黒表示画面において、周辺同色画素より明るいと認識される点欠陥。 |
黒点 | 全白表示画面において、周辺同色画素より暗いと認識される点欠陥。 |
連続点欠陥 |
輝点、黒点の点欠陥が複数にわたり連続して発生している物。
黒点-黒点、輝点-輝点のいずれの場合についても連続点欠陥とする。
|
表8.6 点欠陥許容範囲
欠陥 | 許容範囲 |
---|
輝点欠陥 | 4個 |
黒点欠陥 | 5個 |
2連続点欠陥 | 2組(輝点) 3組(黒点) |
連続点欠陥(3連続以上) | 0個(輝点、黒点とも) |
欠陥総数 | 5個 |
8.2. Armadillo-400シリーズ RTCオプションモジュール(型番:OP-A400RTCMOD-00)
Armadillo-400シリーズ RTCオプションモジュール(以下、RTCオプションモジュール)は、Armadillo-400シリーズの拡張インターフェース2(CON14)に接続可能なモジュール基板です。このRTCオプションモジュールには、セイコーインスツル社製のリアルタイムクロック(以下、RTC)が搭載されています。RTCは電気二重層コンデンサにより、電源切断後も一定時間動作することが可能です。長時間電源が切断されても時刻データを保持させたい場合は、別途外部バッテリを接続することができます。
| |
---|
CON14の信号が、i.MX257の信号マルチプレクス機能でI2C2に設定されている場合に通信が可能です。 |
RTCオプションモジュールの主な仕様は次の通りです。
表8.7 RTCオプションモジュール(型番:OP-A400RTCMOD-00)仕様
リアルタイムクロック(RTC)
|
セイコーインスツル社製RTC「S-35390A」搭載
|
バックアップ
|
5日間程度(周囲温度25℃、参考値)
RTC外部バックアップコネクタ(CON2)経由で外部バッテリを接続可能
|
基板サイズ
|
10.0 × 22.0 mm
|
電源電圧
|
DC2.0~3.3V
|
使用温度範囲
|
-10~60℃(ただし結露なきこと)
|
| |
---|
RTCの平均月差は、周囲温度25℃で±30秒程度(参考値)です。時間精度は、周囲温度に大きく影響を受けますので、ご使用の際は十分に特性の確認をお願いします。
|
| |
---|
RTCバックアップ時間は、周囲温度、電圧印加時間等に大きく影響を受けますので、ご使用の際は十分に特性の確認をお願いします。
|
| |
---|
RTCオプションモジュール(型番:OP-A400RTCMOD-00)に搭載されているRTCバックアップ用の電気二重層コンデンサ(Panasonic社製EECEN0F204RK)は、有限寿命部品です。経時的に容量は減少し、内部抵抗は増大します。 電気二重層コンデンサの寿命予測には、一般的に10℃2倍則が適用できます。 Lx=Lo×2((To-Tx)/10) ここで、Lo:上限温度における保証寿命(時間)、Lx:実使用時の推定寿命(時間)、To:上限温度(℃)、Tx:実使用時の周囲温度(℃) メーカーで公開されているEECEN0F204RKの耐久性保証値は、+60℃で500時間(静電容量変化率が初期値の±30%以内、内部抵抗が4kΩ以下)です。周囲温度25℃で使用すると仮定した場合、推定寿命は以下になります。 Tx=500×2((60-25)/10)=約5600時間 なお、電気二重層コンデンサの寿命は充放電サイクル数ではなく、電圧が印加されている時間に影響しますので、上式で算出される時間は累積稼働時間となります。 規定の寿命を超えた場合、急激な特性劣化や液漏れに至る可能性があります。長期連続稼働が想定される量産製品に使用する場合は、定期的な点検・交換を行ってください。 |
表8.8 RTCオプションモジュール(型番:OP-A400RTCMOD-00)のインターフェース内容
部品番号 | インターフェース | 形状 | 備考 |
---|
CON1 | Armadillo-400シリーズ 接続コネクタ | 4ピン(2.54mmピッチ) | |
CON2 | RTC外部バックアップコネクタ[] | DF13-2P-1.25DSA (ヒロセ電機) | 対応電池:CR2032 WK11 (日立マクセル)等 |
| |
---|
RTC外部バックアップコネクタ(CON2)にリチウムコイン電池(CRまたはBR)以外のバッテリを接続する際は、付属DVDの/document/hardwareディレクトリに収録されている「Armadillo-400シリーズ RTCオプションモジュール回路図」にて搭載部品の絶対定格値を超えないことをご確認の上、接続してください。 |
| |
---|
ここではArmadillo-420/440の組み立て方法を説明しておりますが、Armadillo-460でも同様の方法で組み立てることが可能です。 |
| なべ子ねじ(M2、L=6mm、スプリングワッシャー+小径ワッシャー付) |
| RTCオプションモジュール本体 |
| 平ワッシャー |
| 金属スペーサ(M2、L=11mm、平径=4mm) |
| Armadillo-400シリーズ |
8.3. Armadillo-400シリーズ RTCオプションモジュール(型番:OP-A400RTCMOD-01)
Armadillo-400シリーズ RTCオプションモジュール(以下、RTCオプションモジュール)は、Armadillo-400シリーズの拡張インターフェース2(CON14)に接続可能なモジュール基板です。セイコーインスツル社製のリアルタイムクロック(以下、RTC)が搭載されています。RTCは積層セラミックコンデンサにより、電源切断後も数分動作することが可能です。長時間電源が切断されても時刻データを保持させたい場合は、別途外部バッテリを接続することができます。
| |
---|
CON14の信号が、i.MX257の信号マルチプレクス機能でI2C2に設定されている場合に通信が可能です。 |
RTCオプションモジュールの主な仕様は次の通りです。
表8.9 RTCオプションモジュール(型番:OP-A400RTCMOD-01)仕様
リアルタイムクロック(RTC)
|
セイコーインスツル社製RTC「S-35390A」搭載
|
バックアップ
|
300秒(Typ.)、60秒(Min.)
RTC外部バックアップコネクタ(CON2)経由で外部バッテリを接続可能
|
基板サイズ
|
10.0 × 22.0 mm
|
電源電圧
|
DC2.0~3.5V
|
使用温度範囲
|
-20~70℃(ただし結露なきこと)
|
| |
---|
RTCの平均月差は、周囲温度25℃で±30秒程度(参考値)です。時間精度は、周囲温度に大きく影響を受けますので、ご使用の際は十分に特性の確認をお願いします。
|
| |
---|
RTCバックアップ時間は、周囲温度、電圧印加時間等に大きく影響を受けますので、ご使用の際は十分に特性の確認をお願いします。
|
表8.10 RTCオプションモジュール(型番:OP-A400RTCMOD-01)のインターフェース内容
部品番号 | インターフェース | 形状 | 備考 |
---|
CON1 | Armadillo-400シリーズ 接続コネクタ | 4ピン(2.54mmピッチ) | |
CON2 | RTC外部バックアップコネクタ[] | DF13-2P-1.25DS (ヒロセ電機) | 対応電池:CR2032 WK11 (日立マクセル)等 |
| |
---|
RTC外部バックアップコネクタ(CON2)にリチウムコイン電池(CRまたはBR)以外のバッテリを接続する際は、付属DVDの/document/hardwareディレクトリに収録されている「Armadillo-400シリーズ RTCオプションモジュール回路図」にて搭載部品の絶対定格値を超えないことをご確認の上、接続してください。 |
| |
---|
ここではArmadillo-420/440の組み立て方法を説明しておりますが、Armadillo-460でも同様の方法で組み立てることが可能です。 |
| なべ子ねじ(M2、L=6mm、スプリングワッシャー+小径ワッシャー付) |
| RTCオプションモジュール本体 |
| 平ワッシャー |
| 金属スペーサ(M2、L=11mm、平径=4mm) |
| Armadillo-400シリーズ |
8.4. Armadillo-400シリーズ WLANオプションモジュール
Armadillo-400シリーズ WLANオプションモジュール(以下、WLANオプションモジュール)は、Armadillo-400シリーズの拡張インターフェース(CON9、CON14)に接続可能なモジュール基板です。Armadillo-WLANモジュールとArmadillo-400シリーズ WLANインターフェースボード(以下、WLANインターフェースボード)で構成されています。WLANオプションモジュールにはセイコーインスツル社製のリアルタイムクロック(以下、RTC)が搭載されています。RTCは積層セラミックコンデンサにより、電源切断後も数分動作することが可能です。長時間電源が切断されても時刻データを保持させたい場合は、別途外部バッテリを接続することができます。
| |
---|
CON9およびCON14の信号が、i.MX257の信号マルチプレクス機能でSDHC2やI2C2に設定されている場合に通信が可能です。 |
WLANオプションモジュールの主な仕様は次の通りです。Armadillo-WLANモジュールの詳細な仕様は、Armadillo開発者サイト製品マニュアルページの「Armadillo-WLANハードウェアマニュアル」にてご確認ください。
表8.11 WLANオプションモジュール仕様
無線LANモジュール
|
Armadillo-WLANモジュール(AWL12-U00Z)搭載
|
リアルタイムクロック(RTC)
|
セイコーインスツル社製RTC「S-35390A」搭載[]
|
バックアップ
|
300秒(Typ.)、60秒(Min.)[]
RTC外部バックアップコネクタ(CON5、CON6、CON7)経由で外部バッテリを接続可能
|
基板サイズ
|
41.0 × 50.0 mm
|
電源電圧
|
DC3.3±0.2V
|
使用温度範囲
|
-20~70℃(ただし結露なきこと)
|
表8.12 WLANオプションモジュールのインターフェース内容
記号 | インターフェース | 形状 | 備考 |
---|
CON1 | Armadillo-400シリーズ接続コネクタ | 28ピンソケット(2.54mmピッチ) | |
CON3 | SPIインターフェース | 14ピン(2.54mmピッチ) | コネクタ非搭載 |
CON4 | シリアルインターフェース | 5ピン(2.54mmピッチ) | コネクタ非搭載 |
CON5 | RTC外部バックアップコネクタ1[] | DF13-2P-1.25DS(20)(ヒロセ電機) | 対応電池:CR2032 WK11(日立マクセル)等 |
CON6 | RTC外部バックアップコネクタ2[] | 2ピン(2.54mmピッチ) | コネクタ非搭載 |
CON7 | RTC外部バックアップコネクタ3[] | HU1220(タカチ電機工業) | コネクタ非搭載 対応電池:CR1220またはBR1220 |
8.4.2.1. CON1 Armadillo-400シリーズ接続コネクタ
Armadillo-400シリーズの拡張インターフェース(CON9、CON14)との接続コネクタです。
表8.13 WLANオプションモジュール CON1 信号配列
ピン番号 | 信号名 | I/O | 機能 |
---|
1 | VCC | Power | 電源(VCC) |
2 | GND | Power | GND |
3 | I2C2_SCL | I | RTC I2Cクロック |
4 | I2C2_SDA | I/O | RTC I2Cデータ |
5 | SD_PWREN* | I | SDパワーイネーブル信号(0:ON状態、1:OFF状態) |
6 | RTC_INT1* | O | RTC割り込み信号 |
7 | NC | - | - |
8 | UART5_RXD | O | UART受信データ WLANオプションモジュールCON4(2ピン)に接続 |
9 | NC | - | - |
10 | UART5_TXD | I | UART送信データ WLANオプションモジュールCON4(3ピン)に接続 |
11 | VCC | Power | 電源(VCC) |
12 | VCC | Power | 電源(VCC) |
13 | GND | Power | GND |
14 | GND | Power | GND |
15 | NC | - | - |
16 | NC | - | - |
17 | NC | - | - |
18 | NC | - | - |
19 | SD2_WP | - | プルダウン(10kΩ抵抗) |
20 | SD2_CMD | I/O | Armadillo-WLANモジュールのSDCMD信号に接続 |
21 | SD2_CD* | - | プルダウン(10kΩ抵抗) |
22 | SD2_CLK | I | Armadillo-WLANモジュールのSDCLK信号に接続 |
23 | GND | Power | GND |
24 | +3.3V | Power | VCC(VCC) |
25 | SD2_DAT0 | I/O | Armadillo-WLANモジュールのSDDATA0信号に接続 |
26 | SD2_DAT1 | I/O | Armadillo-WLANモジュールのSDDATA1信号に接続 |
27 | SD2_DAT2 | I/O | Armadillo-WLANモジュールのSDDATA2信号に接続 |
28 | SD2_DAT3 | I/O | Armadillo-WLANモジュールのSDDATA3信号に接続 |
8.4.2.2. CON3 SPIインターフェース
Armadillo-WLANモジュールのSPIインターフェース用の信号が接続されたコネクタです。
表8.14 WLANオプションモジュール CON3 信号配列
ピン番号 | 信号名 | I/O | 機能 |
---|
1 | VCC | Power | 電源(VCC) |
2 | GND | Power | GND |
3 | RST | I | Armadillo-WLANモジュールのRST信号に接続 |
4 | SPI_RDY | O | Armadillo-WLANモジュールのSPI_RDY信号に接続 |
5 | HOSTINT | O | Armadillo-WLANモジュールのHOSTINT信号に接続 |
6 | WAKEUP | I | Armadillo-WLANモジュールのWAKEUP信号に接続 |
7 | SPI_FS | I | Armadillo-WLANモジュールのSPI_FS信号に接続 |
8 | SPI_RXD | I | Armadillo-WLANモジュールのSPI_RXD信号に接続 |
9 | SPI_TXD | O | Armadillo-WLANモジュールのSPI_TXD信号に接続 |
10 | SPI_CLK | I | Armadillo-WLANモジュールのSPI_CLK信号に接続 |
11 | NC | - | - |
12 | NC | - | - |
13 | BOOT3 | I | Armadillo-WLANモジュールのBOOT3信号に接続 |
14 | GND | Power | GND |
8.4.2.3. CON4 シリアルインターフェース
表8.15 WLANオプションモジュール CON4 信号配列
ピン番号 | 信号名 | I/O | 機能 |
---|
1 | NC | | |
2 | UART5_RXD | I | WLANオプションモジュールCON1(8ピン)に接続 |
3 | UART5_TXD | O | WLANオプションモジュールCON1(10ピン)に接続 |
4 | VCC | Power | 電源(VCC) |
5 | GND | Power | GND |
8.4.2.4. CON5、CON6、CON7 RTC外部バックアップコネクタ
WLANオプションモジュールに搭載されているRTCの外部バックアップコネクタです。電源が切断されても長期間時刻データを保持させたい場合は、別途外部バッテリを接続することができます。CON5、CON6、CON7は共通の端子に接続されているので、同時に使用することはできません。
表8.16 WLANオプションモジュール CON5、CON6 信号配列
ピン番号 | 信号名 | I/O | 機能 |
---|
1 | BAT | Power | RTCの外部バックアップ用電源入力 |
2 | GND | Power | GND |
| |
---|
RTC外部バックアップコネクタ(CON5、CON6)にリチウムコイン電池(CRまたはBR)以外のバッテリを接続する際は、付属DVDの/document/hardwareディレクトリに収録されている「Armadillo-400シリーズ WLANインターフェースボード回路図」にて搭載部品の絶対定格値を超えないことをご確認の上、接続してください。
|
| |
---|
ここではArmadillo-420/440の組み立て方法を説明しておりますが、Armadillo-460でも同様の方法で組み立てることが可能です。 |
8.4.4.1. Armadillo-WLANモジュールとWLANインターフェースボードの組み立て
| ナット(M2、L=1.6mm、平径=4mm) |
| 金属スペーサ(M2、L=1.5mm、直径=4mm) |
| なべ小ねじ(M2、L=8mm、スプリングワッシャー+小径平ワッシャー付) |
| |
---|
Armadillo-WLANモジュールとWLANインターフェースボードのコネクタ位置を合わせ接続してください。無理に力を加えると破損の原因となりますので十分に注意してください。 |
8.4.4.2. WLANオプションモジュールとArmadillo400シリーズの組み立て
| なべ小ねじ(M2、L=6mm、スプリングワッシャー+小径平ワッシャー付) |
| 金属スペーサ(M2、L=11mm、平径=4mm) |
| ワッシャ(M2、L=0.3mm、直径=4.3mm) |
8.4.4.3. WLANオプションモジュールと外付けアンテナの組み立て(評価・開発時)
| なべ小ねじ(M3、L=5mm) |
| 樹脂スペーサ(M3、L=8mm、平径=5.5mm) |
| 外付けアンテナ取り付け金具 |
| 外付けアンテナ |
| |
---|
Armadillo-WLANモジュールのアンテナ端子に外付けアンテナケーブルを接続する際、無理な力を加えると破損の原因となりますので十分に注意してください。
|
| |
---|
外付けアンテナケーブルを引き抜く際は、専用の引き抜き治具(U.FL-LP-N-2:ヒロセ電機)を用いて行うことを推奨します。引き抜き治具を用いずに引き抜いた場合にコネクタの変形やケーブルの断線等の原因となります。
|
| |
---|
Armadillo-WLANモジュールのアンテナ端子に外付けアンテナケーブルを長期間接続した場合、同軸コネクタのスイッチ機能が復帰しない場合があります。復帰しない場合はチップアンテナが使用できなくなります。
評価・開発時において、WLANオプションモジュールを長期使用しない場合は、Armadillo-WLANモジュールのアンテナ端子から外付けアンテナケーブルを外した状態で保存してください。また、量産機器にWLANオプションモジュールを組込んでご使用いただく場合、外部アンテナからチップアンテナへの接続変更は推奨できません。
|