Armadilloでは、コンパクトフラッシュにLinuxシステムを構築することができます。この章では、起動可能なコンパクトフラッシュシステムの構築手順について説明します。
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ブートローダがカーネルイメージを読み込むことができるファイルシステムは、EXT2ファイルシステムとなっています。
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この章では、表13.1「コンパクトフラッシュシステム例」のようなコンパクトフラッシュシステムを例に、構築手順を説明します。
表13.1 コンパクトフラッシュシステム例 パーティション[] | タイプ | 容量 | 説明 |
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/dev/hda1 | ext2 | 32MB | 起動パーティション。 カーネルイメージを配置する領域です。 | /dev/hda2 | ext3 | - | ルートファイルシステムを配置する領域です。 |
ここでは、コンパクトフラッシュをフォーマットし、パーティション1にEXT2ファイルシステムを、パーティション2にEXT3ファイルシステムを作成するところまでの手順を説明します。
作業の前に、ジャンパピンを以下のように設定してください。
表13.2 コンパクトフラッシュ初期化時のジャンパピン設定 製品 | ジャンパピン設定 |
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Armadillo-9 | JP1:オープン JP2:オープン | Armadillo-300 | JP1:1-2 |
図13.2「ファイルシステムの構築」のように初期化したディスクのパーティションにファイルシステムを作成します。
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mke2fsで起動パーティション(カーネルイメージを配置するパーティション)にEXT2ファイルシステムを作成する場合は、必ず「-O none 」オプションを指定する必要があります。
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コンパクトフラッシュシステムから起動する場合は、起動パーティションの/boot ディレクトリにカーネルイメージを配置する必要があります。対応しているカーネルイメージは、非圧縮カーネルイメージ(Image linux.bin )または、圧縮イメージ(Image.gz linux.bin.gz )のどちらかになります。
ここで説明する例では、カーネルイメージの取得にwgetコマンドを使用します。wgetコマンドで指定するURLは製品によって異なりますので、以下の表を参照し適宜読み替えてください。
表13.3 カーネルイメージのダウンロード先URL 製品 | URL |
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Armadillo-9 | http://download.atmark-techno.com/armadillo-9/image/linux-[version] .bin.gz | Armadillo-300 | http://download.atmark-techno.com/armadillo-300/image/linux-a300-[version] .bin.gz | Armadillo-500 | http://download.atmark-techno.com/armadillo-500/image/linux-a500-[version] .bin.gz |
以下にArmadillo-500での配置例を示します。
ここでは、コンパクトフラッシュにルートファイルシステムを構築する手順について説明します。
13.4.1. Debian GNU/Linuxを構築する
Debianを構築する場合、付属CDのdebianディレクトリ以下のアーカイブを使用するか、弊社ダウンロードサイトからアーカイブを取得します。これは、純粋なDebianでインストールされるファイルを分割してアーカイブ化したものとなります。これらをファイルシステム上に展開することでルートファイルシステムを構築することができます。
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ルートファイルシステムにDebianを構築する場合は、パーティションの空き容量が最低でも256MB必要です。
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ここで説明する例では、debianアーカイブの取得にwgetコマンドを使用します。wgetコマンドで指定するURLは製品によって異なりますので、以下の表を参照し適宜読み替えてください。
表13.4 debianアーカイブのダウンロード先URL 製品 | URL |
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Armadillo-9 | http://download.atmark-techno.com/armadillo-9/debian/debian-etch-a9-#.tgz | Armadillo-300 | http://download.atmark-techno.com/armadillo-300/debian/debian-etch-a300-#.tgz | Armadillo-500 | http://download.atmark-techno.com/armadillo-500/debian/debian-etch-arm#.tgz |
以下にArmadillo-500での構築例を示します。
13.4.2. atmark-distイメージから構築する
atmark-distで作成されるシステムイメージをコンパクトフラッシュのルートファイルシステムとして構築する方法を説明します。Debianを構築する場合に比べ、ディスク容量の少ないコンパクトフラッシュへシステムを構築することができます。
ここで説明する例では、atmark-distイメージの取得にwgetコマンドを使用します。wgetコマンドで指定するURLは製品によって異なりますので、以下の表を参照し適宜読み替えてください。
表13.5 atmark-distイメージのダウンロード先URL 製品 | URL |
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Armadillo-9 | http://download.atmark-techno.com/armadillo-9/image/romfs-[version] .img.gz | Armadillo-300 | http://download.atmark-techno.com/armadillo-300/image/romfs-a300-[version] .img.gz | Armadillo-500 | http://download.atmark-techno.com/armadillo-500/image/romfs-a500-[version] .img.gz |
以下にArmadillo-500での構築例を示します。
13.5. コンパクトフラッシュシステムから起動する
前項までで構築したコンパクトフラッシュシステムから、実際に起動させる手順を説明します。
Armadillo-9の電源が切断されていることを確認し、コンパクトフラッシュを取り外します。 JP2をショートに設定し、Armadillo-9に電源を投入します。 clearenvを実行します。 setenvでカーネル起動オプションを設定します。
Armadillo-9の電源を切断し、コンパクトフラッシュを挿入します。 再度電源を投入するとコンパクトフラッシュシステムで起動します。
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コンパクトフラッシュシステムをシャットダウンする場合、電源を切断する前にhaltコマンドでLinuxをシャットダウンする必要があります。これを実行しない場合、コンパクトフラッシュのデータが破壊される恐れがあります。
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新しくシステムを構築した場合、システム起動時にERRORまたはWARNINGが表示される場合があります。それらを解決する方法を説明します。
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