この章では、Armadillo-420にWLANオプションモジュールを接続した場合の、無線LANの設定方法について説明します。
Armadillo-420 WLANモデルのソフトウェアは、システム起動時にArmadillo-WLANが適切に初期化されるように作り上げられています。通常Armadillo-WLANを動作させようとすると、
カーネルモジュール「aerial.ko」の組み込み
Armadillo-WLANへファームウェアをロード
Armadillo-WLANの無線設定
の3つの手順が必要となります。WLANモデルの標準イメージでは、1. 及び 2. を標準でサポートするため、無線設定のみを行うことで、無線LANが使用可能になります。
ここでは、WPA-TKIPのアクセスポイントに接続する場合の設定例を示します。図6.1「WPA-TKIPに設定」に示すように操作します。
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ESSIDとパスフレーズは、接続するアクセスポイントと同じ設定にしてください。無線設定の詳細については、Armadillo-WLANソフトウェアマニュアルを参照してください。
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上記のようにコマンドを実行すると、無線設定が完了します。これで通常のネットワークインターフェースとして使用することができます。
図6.1「WPA-TKIPに設定」のように設定してもArmadilloの電源をオフにすると設定内容は消えてしまいます。電源をオフにしても設定を保持するためには、/etc/config/interfacesに記述しておきます。
上記のように設定すると、「ifup wlan0」とすることで無線設定が行われます。/etc/config/interfacesを編集後「flatfsd -s」を実行することで保存することができます。次回設定時は、同様に「ifup wlan0」とすれば設定が反映されます。
システムの起動時に実行されるスクリプトでは、ifup -a(登録済みのネットワークインターフェースを全てアップする)コマンドでネットワークの初期化を行います。eth0のように自動的に無線LANインターフェースがアップされるようにするには、interfacesのautoにwlan0を設定しておきます。
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Armadillo-420 WLANモデル用のソフトウェアは、カーネルモジュールを自動的にロードする仕組みがサポートされています。この仕組みは、/etc/modulesと/etc/init.d/module-init-toolにより実現されています。module-init-toolが実行されると、/etc/modulesに記載されているモジュール名を自動的にmodprobeでロードを行います。
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Armadillo-WLANデバイスを検出した場合に自動的にファームウェアがロードされる仕組みは、udevの機能を使用しています。/etc/udev/rules/z05_aerial.rulesに設定されているデバイス型とマッチした場合、/etc/config/aerial-firmware-load.shが実行されるようになっています。
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