付録C Armadillo-400シリーズ WLANインターフェースボード

Armadillo-400シリーズ WLANインターフェースボード(以下、WLANインターフェースボード)は、Armadillo-WLANモジュールをArmadillo-400シリーズに接続するボードです。セイコーインスツル社製のリアルタイムクロック(以下、RTC)が搭載されており、Armadillo-400シリーズの拡張インターフェース2(CON14)のI2C機能で通信が可能です。

C.1. WLANインターフェースボードのボード概要

表C.1 WLANインターフェースボードのボード仕様

RTCS-35390A(セイコーインスツル)[a]
RTCバックアップ

300秒(Typ.), 60秒(Min.)[b],

外部バックアップコネクタ(CON5、CON6、CON7)経由で外部バッテリを接続可能

電源電圧DC3.3V±0.2V
使用温度範囲-20℃~70℃
使用湿度範囲85%以下(結露なきこと)
基板サイズ41.0 x 50.0mm

[a] 平均月差は、周囲温度25℃で±30秒程度(参考値)です。時間精度は、周囲温度に大きく影響を受けますので、ご使用の際は十分に特性の確認をお願いします。

[b] バックアップ時間は、周囲温度に大きく影響を受けますので、ご使用の際は十分に特性の確認をお願いします。


WLANインターフェースボードのブロック図

図C.1 WLANインターフェースボードのブロック図


C.2. WLANインターフェースボードのインターフェース

WLANインターフェースボードのインターフェース配置

図C.2 WLANインターフェースボードのインターフェース配置


表C.2 WLANインターフェースボードのインターフェース

記号インターフェース形状備考
CON1Armadillo-400シリーズ接続コネクタ28ピンソケット(2.54mmピッチ) 
CON2WLANモジュールコネクタAXK6F30347YG(パナソニック電工)挿抜寿命: 50回
CON3SPIインターフェース14ピン(2.54mmピッチ)コネクタ非搭載
CON4シリアルインターフェース5ピン(2.54mmピッチ)コネクタ非搭載
CON5RTC外部バックアップコネクタ1[a]DF13-2P-1.25DS(20)(ヒロセ電機)[b][c] 
CON6RTC外部バックアップコネクタ2[a]2ピン(2.54mmピッチ)コネクタ非搭載
CON7RTC外部バックアップコネクタ3[a]HU1220(タカチ電機工業)コネクタ非搭載 対応電池:CR1220
LED1電源LED面実装(1.6 x 0.8)LED非搭載

[a] CON5、CON6、CON7は外付けバッテリーを接続するコネクタです。これらコネクタは同時に使用することはできません。

[b] 対応ソケット: DF13-2S-1.25C(ヒロセ電機)

[c] 対応バッテリ例: CR2032 WK11。詳しくは、各Armadillo販売代理店にお問い合わせください。


C.2.1. CON1 Armadillo-400シリーズ接続コネクタ

Armadillo-400シリーズのCON9との接続コネクタです。

表C.3 WLANインターフェースボード CON1 信号配列

ピン番号信号名I/O機能
1VCCPower電源(VCC)
2GNDPowerGND
3I2C2_SCLIRTC I2Cクロック
4I2C2_SDAI/ORTC I2Cデータ
5SD_PWREN*ISDパワーイネーブル信号(0:ON状態、1:OFF状態)
6RTC_INT1*ORTC割り込み信号
7NC  
8UART5_RXDO

UART受信データ

WLANインターフェースボードCON4(2ピン)と接続

9NC  
10UART5_TXDI

UART送信データ

WLANインターフェースボードCON4(3ピン)と接続

11VCCPower電源(VCC)
12VCCPower電源(VCC)
13GNDPowerGND
14GNDPowerGND
15NC  
16NC  
17NC  
18NC  
19SD2_WP プルダウン(10kΩ抵抗)
20SD2_CMDI/OWLANインターフェースボードCON2(7ピン)と接続
21SD2_CD* プルダウン(10kΩ抵抗)
22SD2_CLKIWLANインターフェースボードCON2(4ピン)と接続
23GNDPowerGND
24+3.3VPowerVCC(VCC)
25SD2_DAT0I/OWLANインターフェースボードCON2(2ピン)と接続
26SD2_DAT1I/OWLANインターフェースボードCON2(1ピン)と接続
27SD2_DAT2I/OWLANインターフェースボードCON2(12ピン)と接続
28SD2_DAT3I/OWLANインターフェースボードCON2(11ピン)と接続

C.2.2. CON2 モジュールインターフェースコネクタ

Armadillo-WLANモジュールとの接続用コネクタです。信号配列については表5.2「Armadillo-WLANモジュール CON1 信号配列」を参照してください。

C.2.3. CON3 SPIインターフェース

Armadillo-WLANモジュールのSPIインターフェース用の信号が接続されたコネクタです。

表C.4 WLANインターフェースボード CON3 信号配列

ピン番号信号名I/O機能
1VCCPower電源(VCC)
2GNDPowerGND
3RSTIWLANインターフェースボードCON2(22ピン)と接続
4SPI_RDYOWLANインターフェースボードCON2(24ピン)と接続
5HOSTINTOWLANインターフェースボードCON2(27ピン)と接続
6WAKEUPIWLANインターフェースボードCON2(28ピン)と接続
7SPI_FSIWLANインターフェースボードCON2(29ピン)と接続
8SPI_RXDIWLANインターフェースボードCON2(30ピン)と接続
9SPI_TXDOWLANインターフェースボードCON2(9ピン)と接続
10SPI_CLKIWLANインターフェースボードCON2(10ピン)と接続
11NC  
12NC  
13BOOT3IWLANインターフェースボードCON2(15ピン)と接続
14GNDPowerGND

C.2.4. CON4 シリアルインターフェース

CON4はArmadillo-400シリーズのシリアルと接続するためのインターフェースです。

表C.5 WLANインターフェースボード CON4 信号配列

ピン番号信号名I/O機能
1NC  
2UART5_RXDIWLANインターフェースボードCON1(8ピン)と接続
3UART5_TXDOWLANインターフェースボードCON1(10ピン)と接続
4VCCPower電源(VCC)
5GNDPowerGND

C.2.5. CON5、CON6、CON7 外部バックアップコネクタ

WLANインターフェースボードに搭載されているRTCの外部バックアップコネクタです。電源が切断されても長期間時刻データを保持させたい場合は、別途外付けバッテリーを接続することができます。CON5、CON6、CON7は共通の端子に接続されているので、同時に使用することはできません。[5]

表C.6 WLANインターフェースボード CON5、CON6 信号配列

ピン番号信号名I/O機能
1BATPowerRTCの外部バックアップ用電源入力
2GNDPowerGND

C.3. WLANインターフェースボードの外形寸法図

WLANインターフェースボードの外形寸法図
[Unit : mm]

図C.3 WLANインターフェースボードの外形寸法図


C.4. Armadillo-WLANモジュールとWLANインターフェースボードの組み立て

Armadillo-WLANモジュールとWLANインターフェースボードの組み立て

図C.4 Armadillo-WLANモジュールとWLANインターフェースボードの組み立て


1

ナット(M2、L=1.6mm、平径=4mm)

2

金属スペーサ(M2、L=1.5mm、直径=4mm)

3

なべ小ねじ(M2、L=8mm、スプリングワッシャー+小径平ワッシャー付)

[警告]

Armadillo-WLANモジュールのCON1とWLANインターフェースボードのCON2のコネクタ位置を合わせ接続してください。無理に力を加えると破損の原因となりますので十分に注意してください。

C.5. Armadillo400シリーズとArmadillo-WLANの組み立て

Armadillo400シリーズとArmadillo-WLANの組み立て

図C.5 Armadillo400シリーズとArmadillo-WLANの組み立て


1

なべ小ねじ(M2、L=6mm、スプリングワッシャー+小径平ワッシャー付)

2

金属スペーサ(M2、L=11mm、平径=4mm)

3

ワッシャ(M2、L=0.3mm、直径=4.3mm)

C.6. WLANインターフェースボードの外付けアンテナの組み立て(評価・開発時)

WLANインターフェースボードの外付けアンテナの組み立て(評価・開発時)

図C.6 WLANインターフェースボードの外付けアンテナの組み立て(評価・開発時)


1

なべ小ねじ(M3、L=5mm)

2

樹脂スペーサ(M3、L=8mm、平径=5.5mm)

3

外付けアンテナ取り付け金具

4

外付けアンテナ

[警告]

Armadillo-WLANモジュールのアンテナ端子(CON2)に外付けアンテナケーブルを接続する際、無理な力を加えると破損の原因となりますので十分に注意してください。

[警告]

外付けアンテナケーブルを引き抜く際は、専用の引き抜き治具(U.FL-LP-N-2:ヒロセ電機)を用いて行うことを推奨します。引き抜き治具を用いずに引き抜いた場合にコネクタの変形やケーブルの断線等の原因となります。

外付けアンテナケーブルの引き抜き方法

図C.7 外付けアンテナケーブルの引き抜き方法


[警告]

Armadillo-WLAN モジュールのアンテナ端子(CON2)に外付けアンテナケーブルを長期間接続した場合、同軸コネクタのスイッチ機能が復帰しない場合があります。復帰しない場合はチップアンテナ(ANT1)が使用できなくなります。

評価・開発時において、Armadillo-WLANモジュールを長期使用しない場合は、アンテナ端子(CON2)から外付けアンテナケーブルを外した状態で保存してください。また、量産機器にArmadillo-WLANモジュールを組込んでご使用いただく場合、外部アンテナからチップアンテナへの接続変更は推奨できません。



[5] CON5、CON6、CON7の端子接続の詳細は、「Armadillo-400シリーズ WLANインターフェースボード回路図」でご確認ください。回路図はArmadillo-400シリーズをご購入の上で、アットマークテクノ ユーザーズサイトから購入製品登録を行った方に限定して、公開しています。